皆様こんにちは!
昨日、話題の「ゴジラ・マイナスワン」を見てきました。
PVの段階で非常に期待しておりましたが、期待以上の内容でした。
あくまで私の感想ですが、シン・ゴジラ、ハリウッド版ゴジラ3部作など、ここ10年で制作された実写ゴジラの中では一番好みですね。
特に終戦直後の日本という時代設定ということもあって、重巡「高雄」をはじめ、旧軍の兵器がゴジラと交戦する展開はメチャクチャ燃えました。
欲を言えば、アイオワ級戦艦などアメリカ艦隊と交戦するシーンがあればな~と思ってしまいましたが、これを望むのは流石に欲張りすぎですね。
とにかく、本当に素晴らしい作品だったので一人でも多くの方に劇場でぜひ見て欲しいです!
閑話休題
さて、先週の金曜日、遂にむらむらかわ先生のコロナ感染や3199製作への制作参加などの諸事情で長らく中断されていた、むらかわ版2199第56話が「コミックNew Type」で公開されました。
基本的にはアニメ版の7色星団戦の流れをなぞりつつも、どんどんオリジナル要素も入ってきており、本当に先が読めない展開に・・・
もう大半の方が読まれていると思いますので、今回は、遠慮なくネタバレ満載で感想をいかせていただきます。
まだ読まれていない方、あるいはネタバレが嫌な方はここで戻るか、あるいは下のリンクでまずは読まれるかで対応をお願いいたします。
宇宙戦艦ヤマト2199 第56話 むらかわみちお 原作:西﨑義展 キャラクターデザイン:結城信輝 協力:宇宙戦艦ヤマト2199製作委員会 |
真実を知っているデスラー総統?
前々回でドメル将軍と2人で話をしていたデスラー総統ですが、今回、その詳細が判明しました。
私はてっきりアニメ版同様、ユリ―シャの奪還を命じただけかと思っていましたが(もちろん、命じた後に雑談として今回の話をしたのかもしれませんが)、まさかガミラスとイスカンダルの歪な関係という、2205で初めて描かれるテーマに踏み込んでくるとは思いませんでした。
会話の内容はすべて明かされませんでしたが、もしかしたらむらかわ版のデスラー総統は2205で明かされたイスカンダルとガミラスの秘密を既に知っているのおり、その秘密の大きさゆえに狂気に足を突っ込んでしまっているのかもしれません。
また、このような真実を打ち明けるあたり、むらかわ版のデスラー総統はアニメ版以上にドメル将軍を信頼しているようです。
その最も信頼すべき存在を七色星団戦で失うことも、もしかしたらその後のデスラー総統の心理状態に大きく影響を与えそうです。
もっとも、ならばなぜドメル将軍に与えた戦力がアニメ版通りの新兵と老兵の寄せ集めなのかは気になるところではありますが、この思惑ももしかしたら後に語られることになるのかもしれませんね。
あるいは、もっと単純に例のバラン星観艦式の影響で本国にはドメルに与えることが出来る戦力が本当に今回与えた戦力しか残されていなかったのかも・・・
考えてみれば、ゼーリックは観艦式後、本星の制圧を考えていましたので、障害になるような戦力を本星に残すとは思えません。
自分の権限外である親衛艦隊をのぞき、それこそ前線の防衛で動かすことが出来ない部隊以外はバラン星に集結させていてもおかしくありません。
それゆえ、本星に残されていた戦力は本当に新兵と老兵くらいだったのかもしれません。
また、ならば親衛隊の戦力を割いてドメルに与えれば良いという考えも出来ますが、現実に考えてそれも難しいです。
確かに戦力として見た場合、親衛艦隊は正規軍に匹敵する装備と戦力を有していますが、同時に親衛隊は正規軍と仲が悪いため、ドメル将軍の指示に従わず勝手に動く可能性が非常に大きいです。
いくら戦力としては強大でも、そのような部隊は到底、ドメル将軍に与えることが出来ません。
それゆえ、ですデスラー総統としても「あのような部隊しか与えなかった」ではなく、「あのような部隊しか与えられなかった」というのが正しいのかもしれませんね。
展開の異なる7色星団戦
残念ながら本格的な戦いは次回以降に持ち越しとなってしまいましたが、既にこの七色星団戦はいくつかアニメ版とは異なる展開が描かれています。
具体的には
①次元潜航艇UX-01とヤマトの接触がワープ前
②山本が既に出撃している
の2つが挙げられます。
考えてみればこれは結構大きな違いです。
まず、アニメ版では次元潜航艇UX-01がヤマトを会敵したのは、ワープで七色星団に突入した直後であり、ユリ―シャ回収部隊もこの次元潜航艇からヤマトに潜入しています。
ところが、むらかわ版ではヤマトと会敵したのは七色星団突入直前であり、発見した直後にワープされています。
むらかわ版ではあくまでヤマトが七色星団に来るかを確認するための索敵をしていた感じでし、ワープをトレースしてヤマトを追ってもこれますので、ワープ前か後かは大した違いは無いかもしれませんが。
ただ、ワープのトレースは完璧ではなく、ワープで振り切られてしまう可能性もある以上、もし、アニメ版同様にこの「UX-01」に回収部隊が乗りこんでいるとしたらこの索敵行動は実はかなりの悪手です。
ユリ―シャと間違えられた雪の拉致がむらかわ版でも描かれるかは分かりませんが、もし描かれるとしたら、回収部隊の侵入経路はアニメ版とは異なるのかもしれません。
もしかしたら、オリジナル版で描かれる予定だったドリルミサイルからの侵入が採用されるかもしれませんね。
また山本がヤマトの直衛隊として既に出撃しているのも大きな違いです。
アニメ版では、ゲットー率いる戦闘機部隊に誘いだされるのは加藤隊であり、山本はその後に急襲してきたバーガー率いる爆撃隊と交戦する流れです。
しかしむらかわ版では加藤隊は偵察機の始末で誘導されており、ゲットー率いる戦闘機部隊と交戦するのは山本の率いる直衛隊という展開になりそうです。
(あくまで予想ですが、バルグレイを撃沈するのは加藤で、ゲットーを撃墜するのは山本になるのではないかと予想しています。)
となると、バーガーの爆撃隊やクライツェの雷撃隊との戦闘はどうなるのか。
これも個人的な予想ですが、これらの戦いでは古代君が出撃する流れになるのではないかと予想します。
ただそうなると、かなり早い段階で古代君はヤマトから出撃することになり、これまたアニメ版とは異なる展開に繋がりそうですね。
篠原機には誰が乗る?
今回、のちの伏線になっていると思われるのが、パイロット不在となった篠原機の存在。
本当に部品取りで使われるのなら、わざわざその存在をアピールする必要はないと思われますので、何らかの形で再登場するのは間違いなさそうです。
ではどのように使われるか。
これについては現時点で以下の3つの可能性を考えています。
まず、第1に古代がコスオ・ゼロの代わりに使用する。
古代が出撃するのがバーガーの爆撃隊来襲のあとである場合、コスモゼロの発進につかうカタパルトが破壊されていますので、コスモゼロではなく、篠原機で出撃する可能性ががあります。
ただこれは可能性は低いかなとは思います。
というのも、カタパルトが無い場合、迅速な発進ができないだけでコスモゼロそのものは出撃出来ます(実際、アニメ版でもカタパルトが無い状態で発進している)。
古代君としても機体が無い場合ならともかく、あえて乗りなれたコスモゼロからあまり乗っていないコスモファルコンを使うメリットも乏しいので(下手をすれば命にかかわりますし)、古代君が出撃する場合は来ずモゼロに乗り込む可能性が高いと思います。
第2にユリ―シャ回収部隊がヤマト脱出に使う。
これは、むらかわ版でも雪拉致イベントが描かれるということが前提になりますが、ユリ―シャ(実は雪)の拉致に成功したノランがヤマトから脱出するために偶然見つけた篠原機を使うという展開です。
もし拉致イベントがある場合はこの可能性が一番高いのではないかなと思っています。
ただこの場合、ユリ―シャの回収部隊の脱出方法は現地調達という偶然に頼った作戦ということになってしまうので、果たしてそんな作戦をドメル(というよりむらかわ先生)が考えるかな、というのはあります。
第3に雪が古代の支援のために出撃するのに使う。
これは爆撃隊や雷撃隊と単機で戦う古代君を見た雪が篠原機で出撃するという展開です
普通に考えればありえない説ですが、むらかわ版ならこのような展開もあり得ると考えています。
その理由は2つあります。
1つは航空隊のメンバーと古代君をのぞいて、パイロット技能を取得したことが語られている人物が雪しかいない事です。
アニメ版とは異なり漫画内では雪が実際に操縦しているシーンこそありませんが、第6巻において雪は航空機操縦のシミュレーションを続けていることを古代に語っており、実機を操縦したがっていたことから(シミュレーションに限って言えば)操縦技能はそこそこのレベルに到達していたと思われます。
となると、予備パイロットがおらず、恋人である古代君が単機で多数の敵を相手に戦っていることを知った雪が篠原機で支援に飛び出す展開もわりとあるのではないかと思います。
第2に、むらかわ版における山本玲との絡みです。
アニメ版では早々に雪と玲のライバル関係は自然消滅しましたが、むらかわ版では玲はメルダとの絡みが少なくなった半面、雪との絡みが増え、ライバル関係は継続しています。
これまでは両者はギリギリの線で冷戦状態を維持していましたが、そのバランスを壊すのが雪の出撃になるのではないでしょうか。
というのも、古代の気持ちが雪に傾いているということは玲も理解しているでしょうが、それでも「パイロットとして古代と一緒に戦っているのは自分だ」という強い自負が玲にあると思います。
ところが、もし七色星団戦で雪がパイロットとして古代と一緒に戦ったとしたらどうでしょうか。
玲にとっては唯一のアイデンティティさえも雪に脅かされることになるので、その反動でこれまで抑え込んでいた雪に対する反感が一気に噴き出してもおかしくはありません。
むらかわ先生はこれまで丁寧に雪と玲の対立を描いていたので、その決着も丁寧に描かれると思います。
その決着のきっかけとなるのが、雪の出撃というイベントになるのではないでしょうか?
最後に全てを持って行った西条さん(笑)
とまあ、色々と面白い展開になってきたこの第56話ですが、実は一番印象に残ったのは報告を行っている西条さんの一コマです。
単にレーダーに艦影を見つけたという何でもないシーンですが、この一コマでこれまでの内容が全て全て吹き飛びました(笑)
いやいやいや、むらかわ先生、この西条さん、メチャクチャ色っぽすぎでしょう!
元々アニメ版でも何気ない仕草に色気を感じさせる西条さんですが、アニメ版以上の破壊力がこのコマにはありますね(もっとやれ)
なにはともあれ、今回も本当に面白かったです。
次の更新は恐らく年明けになると思われますが、ぜひ頑張って地球帰還まで描き切って欲しいものですね。