皆さま今晩は!
X(旧Twitter)上において相互フォローをしております「とわネズ(@Nezu_Yamato3199)」様が以前、南部社長について非常に興味深い考察をなされていました。
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南部社長については私も以前からその言動に注目しておりましたので、今回のとわネズ様の考察に便乗して、私自身も南部社長の真意について考察してみたいと思います。
まず結論から言ってしまえば、南部社長はデザリアムに協力しているが決して忠実な協力者ではなく、そしてデザリアムの方も南部社長のことを利用してはいるが、欠片も信用していない、という関係ではないかと考えております。
私がこのように思う理由としては、第3章までの描写で判断する限り
①南部社長がデザリアムに具体的に協力する描写があるのはデザリアムが地球を制圧して以降
②デザリアム協力者の中心人物のわりには、デザリアムサイドの扱いが軽い
という点が見受けられるからです
忠実な協力者といえない南部社長
“デザリアム協力者”の中心的存在。
このように3199公式サイトのキャラ紹介(2025年8月時点)で説明されている南部社長ですが、実はデザリアムの地球制圧の手引き自体には傍観者の立場を貫いており、藤堂長官が主導する「オペレーションDAD」についてもその存在を知っていながら信乃に対して情報を共有せず、また軍への南部財閥の影響力を利用して妨害工作を行わない(※)、一人の時はデザリアムに対して醒めた物言いをしている、など、とても忠実な協力者とは思えない言動をしています。
※一つの例として、ハッキングにより無力化された無人艦隊のコマンド艦である「グラディエーター」に南部は南部財閥から入手した新しいプログラムを転送することで島たちを救いましたが、恐らくこの時、南部は軍用コンピューターにバックドアで入り込んでプログラムを転送したと思われます。もし本当に南部財閥がデザリアムに裏切っているといしたらそもそもバックドアなど用意せず、外部からのプログラム転送自体出来ないようにしていると思われます。つまり、少なくとも南部社長(と南部財閥)はオペレーションDADの足を引っ張る気はなかったと考えられます。
恐らく、南部社長は初期から協力していたわけではなく、そもそもデザリアムに対しても息子同様好意的ではなかったと思われます。
しかし、財界の大物として政界・財界への影響力が大きいという利用価値の高さから、信乃あたりからデザリアムに協力することを要請され、その時点ではすでに軍部・政界、財界にそこそこの数のデザリアムシンパが誕生しており、いくら財界の大物とはいえ、その要請を拒絶することはできなくなっていたのではないでしょうか下手をすると暗殺の危険もあった)
そのため、一応、口ではデザリアムに協力することについて賛同しつつ、具体的には何もしないという、傍観者の立場を取ることにしたのではないか。
彼としては、藤堂長官のオペレーションDADでデザリアムを撃退できれば良し、もし万が一、失敗した場合は、デザリアムの協力者という仮面をかぶって彼らの協力することで、被害を最小限にとどめ後日の反撃を行えるだけの力を残すことにしたのだと思います。
実際、オペレーションDADが失敗した時点で、反デザリアム陣営にはもはや勝機はなく、仮に徹底抗戦したとしてもデザリアム軍と彼らに協力する地球軍によって殲滅されるのがオチです。
グランドリバースが地球到着した後、南部社長が素早くデザリアムの受け入れを大統領に認めさせたことは、一見すると売国行為に見えますが、逆に言えば、その時点で政界や軍部に残っている反デザリアム派を丸ごと温存できたことに繋がっています。
「子供たちにより良き未来を残したい」
この言葉通り、彼は当面の敗北を素早く認める事で、後日につなげようとしたのではないかと思われます。
また、反デザリアム派の装備や武器、弾薬の出所が分からないということが第3章でデザリアム陣営によって語られていますが、これも南部財閥の密かな支援と考えると納得できる部分が多いです。
単なる軍の横流しならば、情報部を握っている信乃がその動きを見逃すとは思えません。
恐らく、南部社長はデザリアムに協力するという行為自体を、反デザリアム派支援のカモフラージュに使っているのではないでしょうか。
まさか、“デザリアム協力者”の中心的存在が、反デザリアム派を積極的に支援しているとはなかなか思わないもので、デザリアムや親デザリアム派が出所をなかなか掴めないのもそれが原因だと思われます。
ちなみに、第3章で南部社長がデザリアムのために盛大なパーティ―を開いたのは、(真の意図を隠すために)デザリアムに協力しているという事を目に見える形でアピールすることと、政界、財界、軍部に巣くう親デザリアム派の炙り出しという意図があるのではないかと思われます。
第1章の段階では誰が敵で、誰が味方すら分からない状況でした。
そこでこのようなパーティ―を開くことで、隠れていた親デザリアム派や潜在的にデザリアムに協力しそうな者たちを一気に表に引きずり出そうとしたのではないでしょうか。
こうして考えると、南部社長はデザリアムの忠実な協力者どころか、面従腹背の最たるものであり、デザリアム占領後の地球で彼は一人戦い続けているのではないかと思われます。
恐らく彼にとって大切なのは一人息子の康夫だけであり、あえて彼を拒絶しているのも、彼を自分の巻き添えにしない為なのかもしれませんね。
南部社長に塩対対応なデザリアム
南部社長がデザリアムの忠実な協力者と言えないことは、南部社長に対するデザリアムの態度からも読み取れます。
実は、南部社長は本編を見る限り、聖総統スカルダードと直接話をしたことは一度もなく、南部社長がパデザリアムのためにパーティ―を開いたことに対する感謝の言葉も、補佐官のサーダが、面と向かってではなく背中を向けて話すなど非常に礼を失した態度をとっています。
さらに、信乃が呼ばれているデザリアムの方針会議には呼ばれてすらいません。
南部社長が信乃と並ぶ“デザリアム協力者”の中心的存在であるならば、これらの描写はあまりにおかしいです。
要するに、南部社長の存在価値は信乃のそれより非常に軽く、役に立つから利用しているに過ぎない存在なのではないでしょうか。
だからこそデザリアムの対応もこのように塩対応なのだと思われます。
ではなぜこれほど南部社長の存在価値がデザリアムにとって軽いのか?
これについては3つの理由があると思います。
1つ目は南部社長が信乃と違って、デザリアムが直接、協力者に引き入れた人物ではなく、上でも書いた通り、信乃あたりが声をかけて協力者にした存在だからではないか。
もちろん、これについては本編で明確に描かれているわけではないですが、信乃が南部社長に連絡を取っているシーンがあることからその可能性は高いと睨んでいます。
デザリアムにとって南部社長は間接的に仲間にした存在であり、本人と話したのは恐らく地球制圧後であるため、彼に対する信頼はほとんどないのだと思われます。
それ故、便利な駒として利用はするけど、方針会議のような場所には絶対に呼ばないのではないかと思われます
2つ目は、1つ目と関係していますが、南部社長が腹に一物抱えていることをデザリアムサイドも薄々気づいているからではないか。
恐らくそれが具体的に何かとまではわかってはいないものの、少なくともデザリアムに対して決して全面的に忠実な訳ではない事は分かっている。
それ故、地球制圧後、何かとデザリアムに便宜を図ってくる南部社長に対して、信用しているふりはしているが、一定の警戒はしており、それが塩対応として出ているのではないでしょうか。
ちなみに個人的な予想ではありますが、3199から南部社長が連れて歩くようになった秘書はサーダから派遣された監視役ではないかと睨んでいます。
というのも、2章でサーダの後ろに立っていた女兵士たちとこの秘書の髪型がよく似ています。
もちろん両者とも単なるモブキャラなので、偶然似た髪型になったという事はありますが、一方で意味があるとすればサーダから派遣された部下の変装という可能性があると思います。
南部社長がデザリアムに対して醒めた物言いをしているのも、この秘書がいない時に限定しているのももしかしたら伏線なのかもしれませんね。
そして3つ目の理由は、南部社長は代わりが効く協力者であるという事。
言い換えるならば、信乃とは別の、南部社長よりもはるかに信用出来て、政界や財界に影響力がある協力者をデザリアムが確保しているという事です。
その正体は、ズバリ、揚羽会長です!
これについては長くなるので次の記事で詳しく書きたいと思いますが、いずれにしても揚羽会長という強力なカードをデザリアムはすでに持っていることから、南部社長の協力はあればよいが、別になくても困らないレベルになっているのだと思います。
以上のことから南部社長はデザリアムに協力しているが、その一方で孤独な戦いを続けている人物なのではないかと思われます。
そのあたりの真実は10月公開の第4章で描かれるかもしれませんね