迷将ゲールの本質その①

皆様今晩は。
土日に更新する予定でしたが金曜日に発売された某ゲームに熱中しすぎて放置してしまいました。
いや~最初はチュートリアルだけのつもりだったのです、気がつけば徹夜・・・
ゲームのやりすぎには注意ですね(苦笑)

さて今回から2199最大のお笑いキャラ、グレムト・ゲール少将閣下について考察してみたいと思います。

実はこのキャラ、考えれば考えるほどかなり興味深いキャラであり、2202では登場こそしませんでしたが、実は裏方でかなり大きな仕事をしていたのではないかと考えることが可能です。
考察第1回の今回はゲールの隠された才能について指摘してみたいと思います。

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ゲール君は無能か?

2199本編において、ゲールはデスラー総統への忠誠は厚いものの、日和見主義の小役人的な軍人として描かれています。
事実、ガミラス軍内での彼の評価は散々であり、派閥のボスであるゼーリックからも軽んじられているほどです。
結論から言えば、これらの評価は一面では正しいです。
第18話で観艦式に乱入したヤマトに対し、即座に散開を命じたことから戦術に対してまったく無知ではないものの、度胸が無く保身に走りやすい性格から実戦指揮官としては無能というのは間違いないと思われます。
しかし一方で、本編を冷静に分析すると彼には「もしかしてかなり優秀じゃないか?」と思わせる2つの才能を見つけることが出来ます。

1つは「艦隊編成能力」であり、もう1つは「運営能力」です。

艦隊運用能力について

実際の実戦運用に関しては駄目ですが、艦隊編成に関してはゲールは優れた手腕を持っています。
その最大の根拠は18話でバラン基地崩壊から脱出できた残存兵力を短期間で再編し、ガミラス本星への移動を開始したことです。
この事実は22話におけるデスラー総統との通信でさらりと語られていますが、よくよく考えるとかなりすごいことです。
何故ならこれを実現するには次の二つの段階を経なければならないからです。

第1段階:運用可能な艦の選別
まず艦隊を再編する上で最初にしなければならないことは、バラン星崩壊から脱出できた艦の総数の確認とさらに戦闘可能な艦と破損などで修理が必要な艦の選別です。
実際、辛うじて脱出はした数千隻の艦艇の中には何らかの損傷を受けている艦は多数あったはずであり、その中からヤマト追撃可能な艦のみを抽出し追撃艦隊として再編するというのは並みの指揮官ならば相当な時間を必要とします。
しかし時間軸で判断する限り、ゲールは僅か数日でそれを成し遂げ、ヤマト追撃を開始しています。
その一点だけでもゲールの艦隊編成能力は並大抵のものではありません。

第2段階:指揮系統の再編
さらにこの再編の難易度が高いのは、この艦艇の多くが観艦式のために各方面軍から集められたものであり、本来ゲール指揮下にはなかったという点です。
当然これらの指揮系統はばらばらに存在しているので、それらを一つの艦隊として運用するには指揮系統を再編しまとめる必要があります。
しかもバラン星崩壊のショックで本来の指揮系統は完全に混乱しているというおまけつきです。
これだけの悪条件の中で指揮系統を回復させ、再編するというのは並大抵のことではありません。
恐らくゲールはバラン星から脱出後、すぐにデスラー総統に連絡を取り、残存艦隊を再編する地位と権限をもらったのだと思われますが、デスラー総統の権威を背景にしたとはいえ短期間で指揮系統の再編に成功したゲールの手腕は評価されても良いでしょう。
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運営能力について

また、艦隊編成能力に加え、ゲールは運営能力においてもかなりの手腕を持っているものと思われます。
その根拠もやはり18話での「観艦式」です。

18話でバラン星宙域で執り行われた「観艦式」ですが、あれほどの規模のイベントにもかかわらずドメルが着任した以降のバラン基地で特に大掛かりな準備が進められている様子がありません。
しかし18話では特に混乱が起きる様子もなくスムーズに進行しております。
恐らくこれはバラン星での観艦式はかなり前(ヤマト出現以前)から伝達されており、ドメル着任時にはほぼ全ての準備が終わっていたためであると思われますが、これだけの規模の一大イベントをヤマトの出現やドメルの着任といったトラブルがあったにもかかわらずスケジュールの遅延無く準備を終わらせることができたのはゲールの運営能力が相当高かったからであることは間違いありません。

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ちなみに冥王星基地のシュルツはゲールをあまり良い上官としては見ていませんでしたが、ヤマト出現までは少なくとも戦線が破綻するような事態も生じさせてはいません。
恐らくゲールは総統の地球攻略の命令に支障が生じず、かつディッツ閥のシュルツ達(元上官であるドメルはディッツ閥と目されていたのは間違いないのでシュルツたちもそう思われていた)に必要以上の力を持たせないという条件が合致するギリギリの線で補給を行っていたのではないかと思われます。
これはゲールが本当に無能ならば出来ない芸当であり、彼の運営能力の高さを示す事実でもあります。< 結論を言えば、ゲールは前線指揮官としては有能とはいいがたい人物ですが、後方勤務や予備軍司令といった直接戦闘に関係しない地位にあるならば高い能力を発揮できる人材であるといえます。 そしてデスラー総統の思惑からすれば、銀河系方面軍司令長官に必要な能力はまさしくこのゲールが持っていた能力だったのではないでしょうか? それでは何故、ゲールが銀河系方面軍司令長官に任じられたのか、この点については次回で詳しく検証したいと思います。

コメント

  1. ぺんぺん草 より:

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    色々言われているゲール将軍ですが、我々の知る彼の失敗は次元断層から部下に命令せずに、単艦で指揮艦自ら敵前逃亡して、数多くの部下を見殺しにしたくらいです(私なら即成敗!だがしかし)
    この事案は、当時ガミラス軍では問題視されてなかった様です

    彼を軽んじていたゼーリックは、正義とデスラー総統の名のもとに、彼に即席成敗されました!ゼーリックの反乱はものの数分で消滅しました

    ゲール将軍 大活躍!大手柄!デスラー勲章ものです(’-’*)♪

    2202に再登場となれば彼の新たなる活躍が観れたのに、と残念だったので、今回のゲール将軍のお話は面白くて、続きのお話が楽しみです

  2. 山城2199 より:

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    ぺんぺん草様、コメントありがとうございます。

    そうなんですよね。
    ゲール将軍は本編中の描写では他のキャラに酷評されるほど無能というわけではないんですよね。
    2等ガミラス人に対する態度も他のガミラス将兵と比べて取り立てて酷いわけでもありませんし・・・
    単に前線に出すべきではない人材というだけで、使いようによってはかなり使える人材であると考えております

    > 2202に再登場となれば彼の新たなる活躍が観れたのに、と残念だったので、今回のゲール将軍のお話は面白くて、続きのお話が楽しみです

    恐らく2202でゲール将軍が登場しなかったのは中の人の都合であると思っております。
    個人的にはゲール将軍はちゃっかり生き残っており2202における裏舞台である大きな役割を果たしていたと考えております。
    これについては今回のゲール論の最終章でまとめてみたいと思っておりますので、よろしくお付き合いください!

  3. 匿名 より:

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    2199の25話でUX-01からの魚雷でゲルガメッシュ撃沈されてませんでした?

  4. 山城2199 より:

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    コメントありがとうございます!
    ゲルガメッシュについては意見が分かれるところですが、当時出版された本の中には「大破」と書かれている資料がありますので、沈んでいない可能性があると考えております。
    またリメイクシリーズでは、爆発に巻き込まれているなどの確実な死亡シーンが無い限り再登場する事は珍しくないので(七色星団のバーガーの例もあり)、ゲールも着ている可能性がワンチャンあるのではないでしょうか。