皆様今晩は。
今回の更新ではネット上にある新星篇のレビューを読んでいたときにちょっと気になったことについて考えてみたいと思います。
気になったことというのは、第25話において雪が特攻に同行したことの是非についてです。
勿論、そのことについて感じ方は人それぞれでしょうが、雪が同行することについて批判的に捉えている方も少なからずいたことにちょっと驚きました。
その批判の理由は簡単に言ってしまえば、「生きている雪を道連れにするな」ということに集約されるようですが、私はこれはちょっと的外れではないかと思います。
何故なら死に行く古代に同行することを望んだのは雪自身であり、それについて誰かに強要されたわけでもありません。
「生きている雪を道連れにするな」という指摘は、雪の気持ちを完全に無視しているように感じられ、あまり賛同できません。
もし実写版のように彼女自身に重要な任務(実写版の雪には地球を再生できるスターシャが憑依しており、地球を救うためにはどうしても彼女だけは地球に帰る必要があった)があったにもかかわらず、特攻に同行してしまったというならば問題ですが、2202の雪の場合、冷たい言い方になりますが、尉官レベルの戦死者が1人増えただけというレベルの話で終わります。
逆に言えば、雪は自分が古代に同行したところで誰に迷惑をかける訳でもないと分かっていたからこそ、最期まで古代と一緒にいることを選んだのではないでしょうか。
何故、雪は古代に同行したのか?
ところで、そもそも何故雪は地球への帰還ではなく、古代に同行することを選んだのでしょうか?
第6章で雪は古代との記憶を失っており、心の奥底には古代に対する強い想いが残っていたことは確かですが、これは彼女自身自覚できていないものであり同行するときもはっきり古代に「あなたのことは覚えていない」と断言しています。
このような状態であるにもかかわらず、何故彼女は古代に殉ずることができたのでしょうか。
勝手な想像ですが、恐らく雪はここで生き残っても仕方がない状況だったのではないかと思われます。
第6章において雪は4年の記憶と引き換えに失われていた18年分の記憶を取り戻しました。
しかし、それで彼女が知ったことは自分には何も残されていないという現実だったのではないでしょうか。
両親がすでに死亡しているということは2199ですでに言及されていましたが、記憶を失った雪を引き取ったのが血縁関係のない土方であることを考えるに、親しい親戚もいなかったと考えられます。
また記憶喪失前の雪を知っている人物もいなかったことから彼女には親しい知人・友人もいなかったようです。
これは元からいなかったのか、それともガミラス戦役ですべて失われてしまったのか、そのどちらであるかは現時点では分かりませんが、生きて地球に戻ったところで彼女を待っている人間はもはや1人もいなかったのでしょう。
恋人としての記憶はないものの、古代進の存在は、そんな雪にとって最後の心の拠り所になっていたのではないでしょうか。
それゆえ、古代が滅びの方舟に特攻すると決めたとき、彼女もまた古代と一緒に逝く事を選んだのではないかと思われます。
結局第7章で雪の過去そのものについては一切触れられることはありませんでした。
しかし、今回の特攻のシーンを見る限り、古代と雪は本当にお互い以外何も残されていないという悲しい現実があるのかもしれませんね。
【追伸】
今回は記事作成に時間がかかりすぎたので、コメントの返信は次回にいたします。
申し訳ございませんがよろしくお願いいたします
コメント
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佐渡:古代のことだけを迷わずに信じとる、それがあんただ(3話)
島:森くんだけがテレザートに呼ばれなかった。それでも彼女はヤマトに来た。何故だと思う?素直になれよ。支えてもらう事は恥じゃない。(8話)
雪:古代くん、選ばせない!(9話)
→ 雪の行動は古代への想いから発生していた
雪:古代さん。わからないけど、良かった(23話)
ミル:知らない筈なのに、まるで彼を愛しているかの様に…この肉体は入れ物に過ぎない。魂。そう呼ぶしかない何かが存在していて、それが人と人を結びつけているんだ。(23話)
雪:私、あなたを覚えていない。でも、わかるの。あなたはそう考えているって。(25話)
テレサ:記憶はただの蓄積。想いが人を作り縁を結ぶ。 (25話)
→記憶を失っても、魂は古代への想いを覚えている
だから、
メッセージがなくても、ヤマトに乗った。
記憶がなくても、ヤマトに残った。
ということなのでしょう。
個人的には、
雪:古代くん、一人じゃ無理。
への具体的な描写がもう少しないと、
「一人じゃ(さらばのリメイクとして)無理」というだけで、説得力が欠けてる気がしました。
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鮫乗り様、コメントをありがとうございます!
> 雪の行動は古代への想いから発生していた
> 記憶を失っても、魂は古代への想いを覚えている
私もこれが一番の理由だと思っております。
雪の古代に対する想いはそれこそ記憶ではなく魂に刻まれたものだったのだと思います。
だからこそ、婚約指輪は外せなかったし、互いに気まずいということは分かっていても古代から離れることも出来なかったのではないかと思います。
ちなみに私としては何故雪にテレサのメッセージが届かなかったのかをしっかり明かしてほしかったです。
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こんな感じ?
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バレル:死んでいった近しい者の幻。それがテレサのメッセンジャーだ
雪:どうして私だけ特別扱いするの?私だけ幻を見ていないから?だって、私は事故で記憶をなくして…
バレル:テレサが本当に高次元の存在なら、我々の宇宙でできないことはない筈だ
古代:メッセージをいただけなくても、彼女は必死でここまで来ました。なぜ彼女だけ、だったのです。あなたなら、記憶ぐらい無くても呼び掛けられた筈だ!
テレサ:私が呼び掛けなかったのではありません。彼女に届かないことは決まっていました
古代:決まっていた?
斉藤:何だそりゃ?
土方:どうした?雪
雪:テレサが、忘れないで、と
テレサ:記憶はただの蓄積。想いが人を作り、縁を結ぶ。強い想いは時に定められた未来をも変えてしまう。それを元に戻すには、別の想いが必要でした。
ガイレーン:先代までの記憶を全て引き継ぐ。それがTypeズオーダーの定め
真田:大切な人を無くして生じた強い想い。その対極としての、大切な記憶をなくしても消えない人への想いなのか。未来を元に戻すための魂の器、森雪
デスラー:偽りの姫ぎみは、テレサに呼ばれずとも、あるべき未来に向けて為すべきを為す
ギムレー:なるほど、これが縁か
テレサ:全ては縁の成せるわざ…
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鮫乗り様、検証ありがとうございます!
触発されて「雪にテレサのメッセージが届かなかった理由」の検証記事を書かせていただきました!
私の考えはそちらのほうにまとめさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。