皆様こんばんは!
本日10月23日はレイテ沖海戦が本格的に始まった日です。
公式的にはレイテ沖海戦は20日から25日までの5日間とされていますが、実際にアメリ軍との交戦(というより一方的な攻撃ですが)が始まったのは本日23日からですから、今日からレイテ沖海戦が始まったと考えても良いのではないかと思っています。
しかし日本海軍ファンにとって、本日から25日の3日間は本当に辛いですね。
23日に発生した高雄型巡洋艦で構成された第四戦隊が雷撃によって壊滅したことを皮切りに、空母「瑞鶴」、戦艦「武蔵」「山城」「扶桑」といった有名な艦が次々失われることになります。
改めてこの戦いで散った全ての英霊たちに深い哀悼の意を示したいと思います。
さて、今回は、以前、コメントでハリウッド版ヤマトについて質問いただいたので、それについてまとめてみたいと思います。
ただもし今回の内容以外で、新しい情報がございましたら、コメント欄などで教えていただけると大変ありがたいです!
製作中止となっていたハリウッド版ヤマト
ハリウッド版ヤマトについては、以前、アップした「ハリウッド版ヤマトの行方」という記事の中で詳しく取り上げましたが、2017年に監督してクリストファー・マッカリーが決定したと報じられて以降、一切続報が無い状況が続いておりました。
この点について、私は上記の記事の中で、「実はすでに完成しており、50周年を迎える2024年までその存在を隠しているのではないか?」と予想致しましたが、現実は冷酷なもので、実際は、完全に製作中止となっていたようです。
その根拠となったのは、2023年6月に配信された海外の映画ニュースにおけるクリストファー・マッカリー監督のインタビュー記事です。
■collider(movie News)
This Is Why Christopher McQuarrie’s ‘Star Blazers’ Live-Action Adaptation Never Happened [Exclusive]
タイトルを翻訳すると、「クリストファー・マッカリー監督の『スター・ブレイザーズ』実写化が実現しなかった理由 」となり、さらにマッカリー監督は二度とこのプロジェクトを提案することは無いという衝撃的な文言が続いています。
監督自身が「『スター・ブレイザーズ』実写化が実現しなかった」と言っているのですから、ハリウッド版ヤマトの制作は完全に打ち切られているということは完全に確定です。
また、その理由については、上記の記事の中で以下のように書かれています。
【訳】インタビュー中、クリストファー・マッカリー監督はColliderのスティーブ・ワイントラウブ氏に対し、スターブレイザーズは大好きだが、スタジオの幹部たちがこのIP(原作コンテンツ)に対して同じ情熱を共有しているとは感じていないと語った。(中略)
The problem [with] ‘Star Blazers’ is there wasn’t an element there. You didn’t have a big name that got them excited, mine didn’t seem to, and the IP didn’t really get them excited.
【訳】『スター・ブレイザーズ』の問題は、そこに要素がなかったことだ。(スター・ブレイザーズは)彼らを興奮させるような有名な名前でありませんでした。
簡単に言えば、クリストファー・マッカリー監督自身やその関係者たちは、ハリウッド版ヤマトの制作を強く望んでいたものの、海外におけるヤマトの知名度の低さが祟り、製作会社の上層部やスポンサーたちからは快い返事が貰えず、製作を断念せざるを得なかった、ということみたいです。
日本でこそSFアニメの金字塔として「機動戦士ガンダム」と並ぶ代表的なSFアニメではありますが、海外ではどうであるかというと、残念ながら絶対的な知名度を有しているわけではありません。
しかも、ハリウッドには、「スターウォーズ」や「スタートレック」という文字通り世界規模で知られているSF作品があり、仮にヤマトをハリウッドで実写化したとしてもそれらの作品に匹敵する大ヒットが見込めるかはどうしても疑問符がつきます。
また「ヤマト」は良くも悪くも、敗戦を経験した日本人向けの設定であり、海外、特に戦勝国であるアメリカにとって万人に受け入れられる設定ではありません。
そう考えると、製作会社の上層部やスポンサーたちがハリウッド版ヤマトにあまり前向きにならなかったのも仕方がない側面があります。。
記事の最後で、クリストファー・マッカリー監督はなおもハリウッド版ヤマトはやってみたいという気持ちを残していると言っていますが、当面はその実現の可能性はほぼないようです。
この点については本当に残念です。
秘かに蒔かれているヤマトの息吹
このようにハリウッド版ヤマトの制作は打ち切られたことは確定しましたが、その一方で、ちょっと興味深いゲーム作品が今年、アメリカで制作されました。
その名は「Jumplight Odyssey ~ジャンプライトの冒険」
公式サイト:Jumplight Odyssey ~ジャンプライトの冒険
現在、2023年8月21日にSTEAMで販売が始まったゲームで、母星を破壊した敵から逃れ宇宙の彼方に光る希望の地へと向かうべく、プレイヤーは船長として様々な任務をこなしくていくという内容となっています。
そして注目したいのが、この作品が70年代のクラシックなSFアニメにインスパイアされていると明言されている点。
アナライザーによく似たロボットが登場したり、某大帝に似たキャラが登場するなど、この作品が「宇宙戦艦ヤマト」をベースに生み出された作品というのは間違いありません。
これはあくまで私の勝手な考えになりますが、たしかにヤマトそのものが海外で作品化されることは難しいかもしれません。
しかし一方でこの「Jumplight Odyssey ~ジャンプライトの冒険」のように、ヤマトにインスパイアされたSF作品が新たに作り出されていく可能性は大いにありそうです。
その意味では、世界にまかれたヤマトの息吹が確実に芽を出し始めていると言っても良いかもしれませんね。
コメント
こんにちは。
疑問に答えて頂き、誠にありがとうございます。
実のところハリウッド版ヤマトは、ずいぶんと前に頓挫した(だろう)と考えておりました。
しかしながら貴兄の「実は完成しているのでは?」とのブログを読ませて頂き、僅かながら期待していた次第です。
多大な資金を掛けて完成した作品を数年間温めていられるのだろうか?という疑問はありましたが、監督自身のインタビューで少なくともマッカリー氏がメガホンを取ることはなさそうですね。
ただ、貴兄以外のブログ等では、この話題に触れている方がいないのは不思議です。
やはり、みなさんは淡い期待を抱いているのでしょうか。
絶望の淵から何度も立ち上がるヤマトだけに…。
これからも色々な話題を頂けると幸いです。
みっちゃん様、コメントをありがとうございます!
また返信が送れてしまい大変失礼いたしました。
正直、ハリウッド版は宇宙戦艦ヤマトをアメリカが解釈するとどのような作品になるのかを知る絶好の機会だっただけに私も非常に興味を持っていました。
それだけに今回、このような結果になってしまって本当に残念です。
今後もよほどのことが無い限り映画化は難しいかもしれませんが、それでも来年の50周年を機に多くの注目が集まれば可能性はあるのではないかと思っています。
実際、何が起こるか分からないのが現実。
僅かな希望でも最後の最後まで希望を持ち続けていきたいと思っています。
ハリウッド版ヤマトことスターブレイザーの製作中止は残念ですが・・・・
米国におけるスターブレイザーの知名度を考えると仕方ない事なのかもしれません。
宇宙戦艦ヤマトと機動戦士ガンダム(ファースト)は日本国内で熱く支持されているものの、海外での人気は残念ながら今一つという感じですから。
ヤマトとガンダムとは真逆に日本国内での人気はそれほどではなくても海外の特定の国では熱狂的に支持され、長きに渡り愛され続けた作品も複数有ります。
列挙するとフランスと中東で大人気のゴルドラック(UFOロボ・グレンダイザー)
イタリアで人気の「鋼鉄ジーグ」
フィリピンで伝説的作品となった「ボルテスV」
特撮作品ではブラジルにおける「巨獣特捜ジャスピオン」とハワイ州における「人造人間キカイダー」
私がこれらの作品の中で特に注目しているのがグレンダイザーとボルテスVです。
理由は両作品が現在進行形でリブートされているからです。
グレンダイザーは福田己津央監督で来年にTV放送予定と聞いております(福田監督は本当に大忙しですね)
リブート版ボルテスVのボルテスVレガシーは完全フィリピン国内製作で原作アニメを劇場版クオリティーで完璧なバージョンアップを行っています。
ボルテスVの熱烈なファンではない私の目から見てもフィリピーナ達の溢れんばかりのボルテス愛が伝わって来て、目頭が熱くなります。
ヤマト第一作よりも後発であるボルテスVには何故か「鎧獣士デスラー」という敵が中盤に登場するのですが・・・・(長浜忠夫監督、冗談がキツイですよ)
この鎧獣士デスラーは実写リブート版のボルテスにも登場するようです(Youtubeにボルテスとデスラーの戦闘シーンがありました)
鎧獣士デスラーの外見ですが、カブトムシをモチーフにしたものです(あの有名なダンバインよりは人型寄りのデザインですね)
管理人さんが紹介されたゲーム「ジャンプライトの冒険」ですが本家ヤマトシリーズよりは明るめの作風ではないかと想像します。
多種多様な人種がクルーとして乗艦している点はヤマトの草案であるアステロイドシップを思い出させます。
アナライザー似のロボットも気になりますが、私はクルーのペットらしきブタさんが特に気になりました。
まさかとは思いますが、クルー達の非常用の食糧ではないでしょうね?
l.okamoto様、コメント、ありがとうございます。
また返信が遅くなってしまい大変失礼いたしました。
私も、日本ではドマイナー作品になる「星銃士ビスマルク」というロボットアニメが、ヨーロッパで大人気という話を聞いたことがありましたし、お国柄や好みもあって、やはり海外と日本ではヒットする作品が微妙に異なっているようですね。
だからこそ面白いと言えますが…
ただそのいみで、「日本人の日本人による日本人のための」を地でいく「宇宙戦艦ヤマト」は日本以外の国でそこまでヒットしないのも当然かもしれません。
そのお国柄に合わせてアレンジすれば人気が出るかもしれませんが、果たしてそのような作品を「宇宙戦艦ヤマト」と言ってよいのかは非常に興味深い命題ですね。