皆さま今晩は!
今回から早速、第4章の感想をガンガン述べてゆきたいと思います。
第1回目となる今回は第4章自体の大まかな感想です
なお前回の記事で書いた通り、この記事は第4章の内容について多数のネタバレが含まれております。
ネタバレが嫌な方はここで戻って頂くようお願いいたします。
評価の分かれそうな第4章
まず第4章を見た感想としては、「私は面白かったけど、評価は分かれそうだな」というものです。
実際、初日に第4章を見た方の感想として、「面白かった」という意見が多い一方で、やや厳しめに見られた方もそれなりにいるようです。
その理由として、私はこの第4章は今後の物語に関わってくる伏線や設定が散りばめられている一方で、全体的には盛り上がりに欠けているという事が大きいのではないかと思っています
実際、この第4章では
・サーシャの急成長の秘密
・ガルマン星とイスカンダルとの関係
・アルフォン達の真実
・ウラリアの魔女
といった、物語の根幹にかかわってくる重要な設定が明らかにされ、私のような考察を楽しむ者にとっては非常に興味深い内容でしたが、ラム艦隊との戦いや惑星破壊ミサイル迎撃作戦、次元断層での戦いなどの今章の見せ場というべき戦闘シーンは、非常にあっさり目であり、やや盛り上がりに欠けていたことは否めません。
また、物語のテンポも非常に遅く、特に地球サイドのストーリーは、雪も南部たち反デザリアム派も何もできぬまま、ただ悪化する状況に完全に流されているだけであり、一歩も前進していない(むしろ後退している?)という点には、ややストレスを覚えた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ではなぜ、この第4章は物語も半ばであるというのにこのような内容となってしまったのか。
これはあくまで私の勝手な解釈になりますが、3199は前回の第3章までが第一部「脱出篇(仮)」と呼ぶべきパートであり、この第4章からは第二部「反撃篇(仮)」と呼ぶべき新しいパートに入ったのではないでしょうか?
ちなみにですが、このような視点で3199を分解した場合、
第1部:脱出篇(仮)(1章~3章)
第2部:反撃篇(仮)(4章~5章)
第3部:決戦篇(仮)(6章~7章)
と3部構成になっているのではないかと思います。
そして第4章は、全体から見れはちょうど中間の章ではあるが、パートから見た場合は前編であるため、後編にあたる第5章やその後の「決戦篇(仮)」のための伏線や設定の配置に重きを置かれ、章としてはやや大人しい内容になったのではないかと思われます。
もしこの解釈が正しいのならば、「1章」「2章」で溜まったうっ憤を「第3章」が一挙に吹き飛ばしたような爽快感を、反撃篇(仮)の後編というべき次章の「第5章」で期待できるかもしれませんね。
第4章の見せ場は人間関係!
第4章の戦闘シーンは非常にあっさりしているというのは前述したとおりですが、この第4章の魅力は戦闘シーンよりもキャラ同士の絡みにあると思います
この章では
・古代とデスラー
・フルールと加藤一家
・北野艦長と藤堂信乃
・雪とアルフォン
・ラムと古代
・サーシャとラム
・サーシャと土門&みや子
・サーシャと古代
・・・・など、様々なキャラの交流がかなり尺を割いて丁寧に描かれており、各キャラの内面を深く掘り下げています。
とくにオリジナルの「永遠に」では古代としか接していなかった(尺的に仕方が無いですが)サーシャが、3199では様々なキャラと交流し、ちょっとずつ内面の変化をもたらしているのが良かったですね。
サーシャ関連で個人的に良かったと思えるのが、ラムとの交流。
若いゆえに人生経験が少ないサーシャに、人生経験が豊富なラムが老人が孫に語るかのように人生の難しさを語り聞かせ、それがサーシャの内面に大きな変化をもたらすきっかけになったのは非常に良かったです。
両者とも出演作品が異なるため、本来ならば決して会うことが無かった2人をうまく絡ませた、両作品のリブートである3199だからこそできた名シーンだと思います。
あまり他作品との比較はしたくないですが、キャラの使い方に関しては「2202」の頃と比べて滅茶苦茶うまくなっていますね。
なお、他のキャラのシーンとして個人的におススメなのは序盤に描かれた古代とデスラー総統の再会シーン。
2205のラストを踏まえると、古代はデスラー総統に顔を合わせ辛いだろうな、と以前から思っていましたが、
サーシャを守れず、最愛の女性(雪)の手を放してしまったことでデスラー総統に後ろめたさを覚えながらも呼び出しに応じる古代
何も言わなくても(現状が)古代がベストを尽くした結果であると理解しており、一切責める発言をせず古代の謝罪を受け入れるデスラー総統
古代なら、デスラー総統ならそうする(そう言う)だろうな、と以前から妄想していたことを本編内で正面から描かれたことは嬉しかったですね。
2202まではやや関係性の薄かった古代とデスラー総統ですが、2205を経て今シリーズで2人の関係は限りなくオリジナルに近いものになったのではないかと思います。
今後が楽しみな伏線の数々
この第4章の最大の魅力は、間違いなく、全編に散りばめられた新しい設定や伏線です。
特に「ヤマトⅢ」における最大の重要設定である「シャルバート」が3199でどのように使われるかは私だけではなく、多くのヤマトファン強い興味で見られていましたが、まさかあそこまでストレートにイスカンダルとシャルバートは関係があり、しかもそれが大型戦闘艦やあの艦の登場に絡んでくるとは全くの予想外でした。
正直、この第4章で明らかになった設定で、これまでこつこつと予想してきた多数の3199関連考察が、オセロの如くひっくり返されました(汗)
ここまでいくと、デザリアムの正体についてもイスカンダルが大きく関わってくる予感がします。
星自体は2205で消滅したイスカンダルですが、かの星が残した遺産は思った以上に多く、しかもヤバいものになりそうです。
また、今章でほとんど進展がなかった雪サイドですが、アルフォンの言動に違和感を感じたり、真琴と再会するなど今後の展開に大きく関わてきそうな伏線がいくつも張られたように思えます。
今章では珍しく大人しかっただけに、その分次章では積極的な動きを期待したいですね。
なお、第4章で明らかになった事実の中で個人的に一番気になっているのは「ウラリアの魔女」の動き。
「ウラリアの魔女」の影響でガルマン・ガミラス本星とバース星に深刻な冷害をもたらしている事実が今章で判明しましたが、気になったんは、その現象が起き始めたのは2年前からだという事。
作中内での2年前と言えば、ちょうど、デザリアムがイスカンダル奪取のための軍事行動を起こした時期と一致しており、デザリアムの軍事行動と冷害の発生が全くの無関係だとは思えません。
この両者の関係性がハッキリした時、もしかしたら「デザリアム」の正体も分かるかもしれませんね。
基本的に伏線回となっており、物語的にはあまり進展がなかった第4章ですが、同時に今章で張られたこれらの伏線が次章以降で果たしてどのような実をつけるかが本当に楽しみです。
次章である第5章「白熱の銀河大戦」の公開は2026年2月20日。
恐らくあっという間だとは思いますが、公開される日が今から待ち遠しいですね!