冒頭10分の感想その①

前回のブログでも若干触れましたが、昨日(2018年5月19日)、第5章冒頭10分が公開されました。

https://www.youtube.com/watch?v=0HwcXpOPfJU

せっかくですので今回と次回で冒頭10分の感想を書いていきたいと思います。

今回の冒頭10分でデスラーの過去が描かれましたが、正直、この一連のシーンは黄色のコラストが強くて目がつらかったです(苦笑)
恐らくテレサの力によって見せられた回想であることを表したくて彼女のイメージカラーである黄色を使ったのかもしれませんが、もう少し何とかならなかったものか・・・

それはともかく、肝心の中身については今回の冒頭10分でガミラス星の寿命設定が復活したことと、断片的に語られていたガミラス帝星の誕生の経緯がおおよそ判明したことが最大の目玉だと思います。

偉大すぎる兄、マティウスと2度のガミラス統一戦争

2199ではガミラス帝星の誕生についてはおおよそ以下のように説明されておりました。

現在のガミラス帝国の前身であるガミラス公国時代に、公国統一を成し得たエーリク・ヴァム・デスラー大公が死亡したことにより内乱に突入。
その長く続いたガミラス星の内乱時代をアベルト・デスラーが再び制し、英雄として終身総統の地位にいた彼は、ガミラス帝星として再編した。

今回の冒頭10分の内容が、この設定に矛盾している(統一戦争の英雄がアベルトではなく兄のマティウスであるなど)と指摘する方もおられますが、よく考えると決して矛盾はしていません。
なぜなら、上記の設定からでも統一戦争は二度あったと解釈できるからです。

まず、エーリク・ヴァム・デスラー大公が公国統一を成し遂げた第一次統一戦争。
これが、冒頭10分でも言及されていたアベルトの兄、マティウスが英雄となった統一戦争になります。
次にエーリク・ヴァム・デスラー大公が死亡したあと、分裂した公国をアベルトが再び統一した第二次統一戦争。
2199の設定に出てくる統一戦争はこちらをさしています

実際、このように統一戦争が二度あったと考えると、次の二つの謎がスッキリ解けます。
①何故、エーリク・ヴァム・デスラー大公が死亡したあと公国は分裂したのか
②2199の時点において「惑星の寿命」という設定を誰も言及しなかったのか

何故、エーリク・ヴァム・デスラー大公が死亡したあと公国は分裂したのか

以前より、アベルトと言う後継者がいたにもかかわらずエーリク大公が死亡した途端、何故、公国が分裂してしまったのかと疑問に思っていましたが、今回の冒頭10分でその謎が解けました。
原因は偉大すぎる兄、マティウスの存在があったからです。

キャプチャ03

マティウスの葬式においても「アベルトの器はマティウスに遠く及ばない」と囁かれていたように、恐らく当時の公国の実力者たちにとって、アベルトは偉大なマティウスの愚弟という認識しかなく、エーリク大公の後継者として認めることは出来なかったのでしょう。
そのため、アベルトがいながら後継者の地位を巡って分裂した、あるいはマティウスの遺児を後継者にするためにアベルト排除に動いた結果、内乱に突入したのではないでしょうか。
ただ彼らのあやまちは、アベルトの器を完全に見誤っていたことだと思います。
最もこれらは彼らの目が節穴だったわけではなく、エーリックやマティウスの資質とアベルトの資質が全くの別物であったためであるかもしれません。
つまりエーリックやマティウスの備えていた資質とは、貴族たちの上に立つ王としての能力とカリスマだったのでしょう。
一方、アベルトが備えていた資質は独裁者としての能力とカリスマでした。
例えば、歴史上最も有名な独裁者であるヒトラーはドイツ国民の大半を魅了している反面、昔気質のドイツ軍人や貴族からは非常に嫌われており、時の大統領であるヒンデンブルグに至っては「奴が務まるのはせいぜい郵政大臣程度だ」といっていたほどでした。
これと同じような関係がアベルトと当時の公国の実力者の間にあったのかもしれません。
それゆえ、彼らはアベルトの器を過小評価してしまい、その代償が自身の破滅だったと思われます。

2199の時点において「惑星の寿命」という設定を誰も言及しなかったのか

この答えは非常に簡単です
恐らくこの事実を知っている「血の盟約」を交わした実力者たちが第二次統一戦争によって根こそぎ粛清されており、その事実を知っているのは2199の時点ではアベルト一人だったのでしょう。
そしてアベルトはこの事実を誰にも語らず自分ひとりの心にとどめていたため、ヒスやゼーリック、ディッツといった高官たちもその事実を知らなかったのだと思われます
ちなみに、ディッツやゼーリックも名門貴族という設定ではありますが、大公時代は政治の中枢にいたほどのレベルではなかったのかもしれません。
むしろ非主流派の貴族であったゆえに、主流派の貴族とたちと仲が悪く、第二次統一戦争時に彼らがアベルトに協力したのはこのような背景があったからかもしれません。

・・・・少し疲れたので中断します