スターブレイザーズΛ感想①

皆様こんばんは!
今回は先週10日水曜日に公開された新しい「ヤマト」の物語、「スターブレイザーズΛ」についての感想をまとめたいと思います。

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【掲載先】
宇宙戦艦ヤマトNEXT スターブレイザーズΛ1話・2話

実はもうちょっと早く書きたかったのですが金曜日までリアルのほうが少し忙しかったことと、公開早々にネタバレ満載の感想を書いてしまうのはさすがにまずいと思い自粛しておりました。
しかし公開から4日経過し、そろそろネタバレしても問題なかろうと判断したので今回、解禁することにいたしました。
最初からネタバレ満載で行きますので、まだ読まれていない方は回避をお願いいたします。

まず結論から言ってしまうと、このスターブレイザーズΛは絶対ヒットします!(確信)
私がこの作品に興味を持った理由は「新しいヤマトの物語」という点でしたが、ヤマト要素を抜きにしても物語には非常に引き込まれる魅力がありました。
以下、私がこの作品において特に気に入った3つのポイントを語りたいと思います。

ポイント1:ヤマトの名前と形がちゃんと理由づけされている

私がこの「スターブレイザーズΛ」で最も素晴らしいと感じた点は、主人公のユウが乗る艦のデザインが大和に似たシルエットをしており、名前が「ヤマト」であることにきちんと理由づけされていることです。

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一見くだらないことに感じるかもしれませんが、私自身はこれはアナザー作品を作るうえでもっとも困難な問題だと思っています。
例えば、ヤマトと対をなすSFアニメの傑作、ガンダムには本筋の宇宙世紀シリーズとは全く異なる世界観で作られた「アナザーガンダム」と呼ばれる作品が多数存在しますが、それらの作品には「ガンダムである必要はなくね?」という指摘が必ずついて回ります。
実はこの指摘はかなり正鵠です。
アナザーシリーズにガンダムの名を冠するのはあくまで商業的な意味合いが強く、ストーリー的には「ガンダム」でなくても成り立つケースが非常に多いです。
ただガンダムは戦車や戦闘機のような量産兵器であることから「その世界でもガンダムと名付けられた兵器が開発された」という力業が可能であり、事実、ほとんどのアナザーものではその設定でこの問題はクリアしているようです。
しかし、ヤマトの場合はガンダムと違ってそう簡単にはいきません。
というのも、ヤマトの場合は一点ものの戦艦であり(同型艦は建造できるが、同じ艦名は同時に存在できない)、
①なぜ「ヤマト」という名前が付いたのか
②なぜ戦艦大和を連想させるデザインをしているのか

という2つの問題を解決する必要があるからです。
ガンダムと異なりヤマトでアナザーものがこれまで作られてこなかった理由の一つは、この課題の解決がなかなかできなかったからではないかと思われます。

しかしスターブレイザーズΛではこの問題を、この世界の宇宙戦艦を一人乗りの特殊兵装と設定づけることで実に簡単にクリアしています。

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Q:なぜ「ヤマト」という名前が付いたのか
A:この世界では操縦者の名前が艦名になる設定であり、主人公の名前が「ユウ・ヤマト」だから。
Q:なぜ戦艦大和を連想させるデザインをしているのか
A:ユウが戦艦大和が好きだから。

かなり変化球ですが、見事すぎる解決!!
はっきりいって、「ヤマト」が登場することを読者に納得させることができた時点でこのラムダの成功は約束されたと思います。
また、ヤマトの存在そのものがアナザー作品の制作を困難にしていた「宇宙戦艦ヤマト」ですが、設定次第ではアナザー作品の制作も可能であることを証明できた点も非常に大きいですね。
ガンダム程アナザーものが作られることはないでしょうが、今後も別のアナザーヤマトが期待でき、とても楽しみです。

ポイント2:面白い科学設定

私はSF作品の面白さは「現実の科学考証をどれだけストーリー上でうまく使えるか」が非常に重要な要素だと思っていますが、このラムダは全編を通して科学考証の使い方が非常に上手いく、同様に科学考証を上手に使っていた2199に共通する面白さがありました。
私がこの作品を気に入った理由の一つには、2199に似た雰囲気が感じられたからかもしれませんね。
また、このラムダではリアルの科学分野で最近注目されている「時空結晶」が敵である「セイレーネス」対策の切り札として使用されているエネルギーという非常に重要な要素として登場しています。
しかし、下のヒロインの反応を見る限り、この「時空結晶」は恩恵だけをもたらす存在ではなく、非常に危険な諸刃の剣のような存在であるように描かれているのも興味深いです。

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この描写は2199における「波動エネルギー」の描かれ方と共通するものです。
「全く新しいヤマト」として描かれたラムダですが、このような点でほかのヤマト作品との共通性を見出せるの素晴らしいですね。

ポイント3:魅力的なキャラクター達

まだ序盤でありながら主人公のユウ、ヒロインのリンネをはじめ、登場したどのキャラもキャラ立ちしており、非常に魅力的でした。
気になったキャラクター達については次回の感想②でピックアップして詳しく語りたいと思いますが、現時点でのお気に入りキャラはアビーさん!

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小生意気な小学生の発言に青筋を立てて激怒している様子がツボでした(笑)

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中間管理職としてユウをはじめとするパイロットの子供達と本心が見えないツルピカ上官の間で相当苦労することになりそうですが、2話までの言動を見る限り彼女はかなり善良な常識人っぽいのでちょっと気の毒に思えてきます。
とりあえず頼れるお姉さん枠として頑張ってほしいですね(とはいえ、彼女自身、どこかポンコツっぽいんだよな。笑)

不安もありました「スターブレイザーズΛ」でしたが、ふたを開けてみれば、不安はすべて吹き飛ぶ素晴らしい作品でした!
アニメ化も視野にいれているとの話もありますが、間違いなくこれはアニメ化いけます!(とうよりしてください!)
個人的にはTVアニメ化を期待です!

コメント

  1. 勘助 より:

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    やはり戦艦は大勢が共同作業で動かしてほしいですが、、、
    しかし2199的ニュアンスが感じられる、
    というのは興味津々です、、、

  2. 山城2199 より:

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    勘助様、コメントをありがとうございます
    軍艦の操縦者が一人というのは本家ヤマトでやった場合は微妙ですが、アナザーヤマトでの試みとしては面白いと思います。
    スターブレイザーズΛは第3話まで読みましたが、本当に面白い内容ですので今後も期待したです。