2205における雪の役割予想

皆様今晩は!
「劇場上映版2202Blu-ray BOX」の法人共通特典で明らかになった艦長服(仮)を着た雪は、公開当初から非常に注目を集めましたが、現在でもネット上で非常に興味深い検証が続いているようです。
特に当ブログが非常にお世話になっている鮫乗り様の「鮫乗りBlog」では4回にわたって非常に綿密な分析をなされていました。
これらを読んでいるうちに、艦長服(仮)姿の雪についてふと一つの仮説を思いつきましたので、今回はこの仮説をまとめてみたいと思います。

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雪はヤマトの副艦長?

以前の検証で私は2205における雪の地位を「ヤマト副長」であるとしていましたが、他の方の検証で「アンドロメダ副長のコートとデザインが異なっている」点が指摘されいるのを読み、「ヤマト副長説」は修正が必要であると考えました。
勿論、2205年において「副長用のコートのデザインが変更された」や「女性用と男性用でデザインが異なる」という可能性もありますが、単純に考えるならば、2205の雪は「副長」ではないという方が妥当な結論であると思われます。
結論から言ってしまえば、2205の雪はヤマトの「副長」ではなく、「副艦長」なのではないでしょうか。

■雪副艦長説の根拠


実際、よくよく考えると雪がヤマトの副長になるのはかなり難しいものがあります。
というのも、「2205‐新たなる旅立ち‐」でのヤマト艦長は古代君であることはほぼ間違いありませんが、雪と古代君はキャリア的にも階級的にもほぼ同格であり、そんな彼女がヤマトの副長になるのは軍の統制上あまり望ましい事ではありません。
そこで雪は「副長」ではなく同格指揮官というべき「副艦長」に任命され、統制上の問題をクリアしたのではないかと思われます。

■ヤマト世界の副艦長とは?


現実の海軍組織において「副艦長」と「副長」は同じ意味ですが、ヤマト世界においては「副長」は「艦長の副官」的なポジションで描かれることが多く、本来の役割である艦のNO2的な描かれ方はほとんどされていません。
また、これは旧シリーズですが「復活篇」において、大村耕作はヤマト世界に「副長」という言葉はあるにもかかわらず「ヤマト副長」ではなく、わざわざ「ヤマトの副艦長」と自己紹介しています。
旧シリーズと2199シリーズは設定は共通していないため、「復活篇」での設定を「2205」にも当てはまるとは言えませんが、少なくとも、ヤマト世界においては「副長」と「副艦長」は別個の存在であると考える余地があります。
これはあくまで私の勝手な解釈ですが、ヤマト世界においては
副長:艦長の補佐役(常設のポスト)
副艦長:艦のNo2(非常設的のポスト/艦長とほぼ同格の者が任命)

という区別がなされているのではないでしょうか。

■副艦長のコートのデザインが違う理由とは


またこのように考えると、雪のコートのデザインが異なるのも説明がつきます。
「副長」は「艦長」と比べて階級の下の者が任命されるので、コートのデザインが同じでも襟の色で艦長と見分ける事が可能です。
しかし、副艦長の場合は階級的にも艦長とほぼ同格の者が任命されるため、襟の色では艦長と副艦長を見分ける事が困難となります。
そこで、「艦長の錨マークは左、副艦長の錨マークは右」というように、コートのデザインを変更する事で艦長と副艦長を見分ける事ができるようにしているのではないでしょうか?

雪が副艦長に任命された理由とは

常設されていない副艦長のポストをわざわざ用意してまで、雪をヤマトに乗せたのにはいくつか理由があると思われます。
第1に、以前も言ったようにマスコミ対策などの理由から古代君と雪をまとめて管理しておきたかったということ。
第2に、古代君が大型戦艦の艦長としては若輩すぎるので、フォロー役として副艦長の設置は既定路線であった事。
特に2205のヤマトには新人クルーが大量に配属されるので、彼らの教育責任者としては古代君よりも船務長としての経験が長い雪の方が適任と判断されたのかもしれません。
そして第3に雪にはコスモハウンドの運用責任者としての役割が期待されているのかもしれません。
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2205においてヤマトには大型探索機「コスモハウンド」が搭載されることがほぼ確定していますが、多くのクルーが搭乗し、長時間単独航行できるコスモハウンドにはかなりの高級指揮官が艇長として乗り込む必要があります。
まさか艦長である古代君が艇長になるわけにもいかないので、この場合は副艦長として古代君とほぼ同格の指揮権を持つ雪が艇長になるのが一番妥当です。
また、コスモハウンドの運用目的を考えた場合にも、レーダーの扱いや情報の分析に長けた雪は艇長として適任です。
おそらくヤマトにコスモハウンドが搭載されることが決定し、その運用責任者として雪は「副艦長」として、ヤマトに乗り込むことになるのではないでしょうか。

テレザート星で雪はシーガルで出撃していましたが、もしかしたらこれはコスモハウンド艇長任命の伏線だったのかもしれませんね。

コメント

  1. わさび より:

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    う~ん。これね。まず、2202のラストで古代は慰霊碑には二階級特進して宙佐(中佐)ですが、雪は二階級特進してないんですよ(怒) 
    当時のスタッフが適当でだらしないから仕方ないですが。
    まず、これには出渕さんにも責任があると思ってます。
    雪→船務長。真田→副長兼任。これがそもそも間違いで、混乱のもとと思ってます。
    雪の制服は、冒頭に書いた特進してない事が原因と考えます。佐官の制服ではなく尉官の制服では?と思います。
    だからアンドロメダの副長の制服と異なると思います。
    現実では船務長→副長ですから、主様の意見に同感ですが、2205ではヤマトに乗艦?出来るのか?
    それとも総集編の式典用の制服?

  2. オールドタイマー より:

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     あれ、雪さんは二階級特進していませんでしたっけ?。まあ2202スタッフに好意的に解釈してみると、彼女は25話の特攻時点でイスカンダルへの航海の記憶を失っており、階級的に中途半端な状態(下手をすれば降格されていたりして)にあった為そのままだったとか?。
     ほんと2202は説明が下手というか、余計な事はハッキリ明示するのに重要な事は仄めかすだけというか読み取れない方が悪いと言わんばかり。脚本の福井先生が小説畑の人な所為か映像化した時にどうも妙な齟齬が有るのですよねぇ。
     いきなりスクリーン上で「ヤマトとは大いなる和(輪)」なんて言われても、ピンとくる人間の方が珍しいのではないでしょうか。私みたいに活字中毒かつ妄想力旺盛な人間でないと及第点を出すことは難しいでしょうね。

     さて2205で雪さんがどう扱われるかはちょっと予想が付かない、というか恐らくブログ主様の予想通りだと思われます。あの二人を引き離し別々の艦に勤務させるのはあの国民投票の後だけにまずないでしょうし。
     ただ私はコスモハウンドに乗り込むのは古代進の方な気がしますね、某宇宙大作戦の艦長も自ら上陸班指揮して冒険を繰り広げたようにドラマを作りやすいと思うので。
     恐らく新人さんも多く乗り込むことになりますでしょうから彼らとの絡みも描写しやすくなるのでは?、そして彼女はヤマトで艦長代理として留守を預かるのではないでしょうか?そう言えばオリジナルで猪突猛進するのはいつも彼の役割でしたよねぇ。

     しっかしスクショからみるとコスモハウンドはデカすぎて艦底部発進口から出られないので側面から発進、という事になるようでオリジナルどおりになるのか。ターレットも最低でも二機分占有している様に見えますし、という事はシーガルよりも全長が長いのだろうなぁ、小型の波動機関も搭載されワープ可能になっていたりして。

    仕事やら私事やらで如何にも気力が湧かず、大分マシになってきましたのでこれから又ちょくちょく書き込みさせて頂きますね、では。

  3. 山城2199 より:

    SECRET: 0
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    わさび様、コメントをありがとうございます!
    2階級特進の件は興味深かったので記事にさせていただきました。
    ご指摘ありがとうございます!!

    2202は2199と比べて設定が大雑把なところがあるうえ、説明不足な部分が多いですからね。
    前向きに考えれば考察のし甲斐があるといえますが、もうちょっとしっかりと設定を詰めてほしかったというのが正直なところです。

    >雪→船務長。真田→副長兼任。これがそもそも間違いで、混乱のもとと思ってます。
    これに関しては階級の問題だったと思います。
    以前、考察でも書いたのですが、雪もまた本来の船務長が空爆で戦死したために、古代君たちと同様に繰り上げで船務長に就任したのだと思っています。そのため、階級が副長になるには釣り合っておらず、最上位の真田さんが副長に就任する流れになったのではないでしょうか。

    なんにせよ、雪の制服については続報を期待したいです!

  4. 山城2199 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    オールドタイマー様、コメントをありがとうございます!

    >ほんと2202は説明が下手というか、余計な事はハッキリ明示するのに重要な事は仄めかすだけというか読み取れない方が悪いと言わんばかり。脚本の福井先生が小説畑の人な所為か映像化した時にどうも妙な齟齬が有るのですよねぇ。

    これは全く同感です
    「亡国のイージス」や「終戦のローレライ」は小説は繰り返し読み返すくらい好きなのですが、映画は1度見ただけで「もういいや」と思うほど駄作認定しています。
    もそも日本の映画業界は実写作品のレベルがあまり高くはないということもあると思いますが、そもそも福井氏の作品はおっしゃる通り映像化にはあまり向いていないのかもしれませんね。

    >ただ私はコスモハウンドに乗り込むのは古代進の方な気がしますね、某宇宙大作戦の艦長も自ら上陸班指揮して冒険を繰り広げたようにドラマを作りやすいと思うので。

    コスモハウンドの任務を考えた場合は指揮官は雪の方が適任ではないかと思っただけです。
    ただストーリー次第ではオールドタイマー様のおっしゃるように古代君が指揮する展開も描かれるかもしれませんね。
    また、古代君が雪にヤマトの指揮をゆだねて出撃するとしたら、コスモハウンドではなく、コスモゼロでの陣頭指揮の方が可能性が高いと思っています。

    >仕事やら私事やらで如何にも気力が湧かず、大分マシになってきましたのでこれから又ちょくちょく書き込みさせて頂きますね、では。
    お疲れさまでした
    私も2月は大変でしたがようやくひと段落ついて更新回数が増やせそうです。
    まだ「ヤマトという時代」も「2205」も公開日は未定ですが、何とかテンションをあげていきたいと思っています。
    今後ともよろしくお願いいたします!