3199最新情報分析③ガルマン・ガミラスと回転砲座

皆様こんばんは!

土曜日に開催された「松本零士先生のお別れの会」はやはりというべきか、非常に多くの方が参列されたみたいですね。
ニュースによれば親交のあった漫画家や声優、それにファンなどおよそ3000人が訪れ、花を手向けたとのこと。
しかも999で鉄郎役を演じられた野沢雅子さんとメーテルを演じられた池田昌子さんがお別れの言葉を読まれたほか、ささきいさおさんによる「銀河鉄道999」とタケカワユキヒデさんによる「銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999)」は熱唱されたそうで、私はあとでTwitterに流れている参加された方のツイートを見るしかできませんでしたが、実際に参列された方を心底羨ましく思います。
それにしても、花祭壇で表現された銀河鉄道999号が地球から宇宙に飛び立つシーンと先生が残された「遠く時の輪の接する処で、また巡り会える」という言葉は、本当に先生が銀河鉄道に乗って旅立たれたかのように感じてしまいます。

いずれ私も旅立つときが来ることは間違いありませんが、その時はぜひ銀河鉄道に乗って松本零士先生にお会いしたいものです。

閑話休題

さて、今回は5月に公式サイトで公開された3199の最新設定資料の中で、「ガルマン・ガミラス大型戦闘艦」に焦点をあててみたいと思います。

なぜ、ガルマン・ガミラスはガミラス帝国時代には採用していなかったガトランティスの回転砲座を採用する事になったのでしょうか?
旧シリーズのガルマン・ガミラスがガトランティスの回転砲座を採用しているから、と言われればそれまでではありますが、旧作とリメイクシリーズでは明確に違う点が1点あります。
それはガミラスのガトランティスに対する認識の違いです。

旧シリーズのガトランティスはガミラス帝国をも凌駕する科学力を有する強国であり、客将として白色彗星帝国に身を寄せたことでその力を知ったデスラー総統がガルマン・ガミラス帝国を建国する際にその技術を積極的に取り入れたというのは納得できる話です。
しかしリメイク版のガトランティスは、テレサの力と滅びの方舟によって底上げされているだけで、彼らが有している技術力そのものはガミラスを凌駕しているとは言えず、むしろ、技術レベルではガミラスの方が先進国であった可能性があります。
そしてそうであるならば、リメイク版のガミラスがあえてガトランティスの回転砲座を導入する意味はあまりありません。
事実、リメイク版のガミラスとガトランティスは大小マゼラン銀河で何度も交戦しており、ガトランティスの有する回転砲座についてはその時点で既に把握していたことから、もし回転砲座が本当に魅力的は兵器であるならばその時点でガミラス帝国も取り入れようとしたはずです。

しかし実際は、ガミラス帝国時代は回転砲座を実装した艦は1隻もありません。
つまり、少なくともガミラス帝国時代においては、ガトランティスの回転砲座はそこまで魅力的な兵器とみなしてはいなかったと言えます。
ではそのような兵器を何故、ガルマン・ガミラス時代に採用したのか。

その理由はガルマン・ガミラス帝国の兵力の大半がガルマン人になってしまったからではないかと考えられます。

恐らくですが、2205でのガミラス星崩壊で国力の7割を有を失ったガミラスは、軍事力の回復の手段として、ガルマン・ガミラス建国直後からガルマン人の大量動員を行ったのではいかと思われます(その影響で、ガルマン人の中で強い発言力を有していたキーリングも軍の軍の最高幹部に抜擢されたのではないか)。
しかしここで問題となったのは動員したガルマン人達の練度です。
数年前までボラーの奴隷であったガルマン人達が当然ながら戦う術など持っているはずがなく、軍事訓練を施したとしても数年程度では「新兵よりややマシ」レベルになるのが精一杯です。
少なくとも旧ガミラス軍のような精強な軍隊には程遠いレベルだったのだと思います。
その為、そんな彼らでもある程度戦えるように取り入れたのがガトランティスの回転砲座だったのではないでしょうか。

ガトランティスの回転砲座は練度の高いガミラス軍人からすれば無駄弾の多いだけ兵器という認識だったかもしれませんが、一方で、速射性に優れ、とにかく弾幕を張る事で命中率を向上させた回転砲座は、練度の低い兵隊にとっては使いやすい兵器だったと思われます。
実際、ガトランティスがこの回転砲座を好んでいたのも、彼らは個人武勇には優れていても軍艦の運用は苦手であったからだったのではないでしょうか。

ガルマン人達もこれは同じであり、当面は彼らに旧ガミラス帝国軍のような高い練度の戦い方は期待できない以上、速射性を強めて「照準は気にせずとにかく敵に向かって撃ちまくれ」という戦い方をガルマン人達の戦術としたのではないではないでしょうか。

これはあくまで私の予想ですが、ガルマン・ガミラスには機動戦術を得意とする旧ガミラス帝国艦隊を主体とした精鋭艦隊と、練度はいまひとつだが数だけはいるガルマン人主体の通常艦隊の二つの艦隊が存在しており、「ガルマン・ガミラス大型戦闘艦」は後者の艦隊の主力として配備されているのだと思われます。
従来のガミラス艦と異なる外観になったのも、それはガルマン人用の艦隊だからと考えると納得ですね。

コメント

  1. l.okamoto より:

    ガルマン帝国大型戦闘艦についての考察読ませていただきました。
    練度の低いガルマン新兵のためにあえて採用された速射性に優れたガトランティス式回転砲塔なのですね。
    正に「下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる」的な発想の産物かと思います。
    あと、ガトランティス式回転砲塔の長所は攻撃よりも防御を目的とした運用方法が出来る点にあります。
    「星巡る方舟」の空洞惑星での攻防戦にてヤマトの迎撃ミサイルをガトランティス駆逐艦が撃ち落としたシーンがありました。
    ガルマン帝国の新造艦はボラー連邦のデストロイヤー艦(ハーキンスが最初に率いた艦)のスペースロックの飽和攻撃に対して有利に戦えそうな気がします。
    個人的な願望なのですがガルマン帝国大型戦闘艦の売りである艦首のブーメランカッターミサイルですが、今度こそまともに運用されるシーンがある事を願っています(ヤマト3では未使用に終わった)
    同じく中型戦闘艦やガルマン帝国駆逐艦の高圧直撃砲も・・・・・
    さらに余談ですが旧作ヤマト3に出てきた「惑星破壊ミサイル」も3199に出て欲しいですね。
    惑星は惑星でも「自動惑星」の破壊が目的のミサイルとして。

    • yamasiro2202 より:

      l.okamoto様、コメントをありがとうございます。

      >防御を目的とした運用方法が出来る点にあります。

      勿論、これも目的の1つだと思います。
      練度が低いと回避行動もうまくできないでしょうから、ミサイルなども弾幕で撃ち落とすしかないでしょうし。
      案外、ガルマン・ガミラスの艦艇が大型化したのは、ライバルであるボラーに対抗してのこともあるかもしれませんが、もう一つに防御力も増加するため巨大化せざるを得なかったという事情があるのかもしれませんね。

      >ある艦首のブーメランカッターミサイルですが、今度こそまともに運用されるシーンがある事を願っています

      そういえばそういう設定もありましたね。
      ただ個人的にはガルマン帝国大型戦闘艦自体、あんまり印象に残っていないので(汗)、3199ではもうちょっと活躍してくれることを期待です。
      あと、絶対に登場して欲しいのが「2連三段空母」!
      この艦は絶対に登場して欲しいですね。

  2. 銀河の風 より:

    敵ボラー艦隊がともかく物量で
    押してくる…という事情もあり、
    応ずる側もまず速射連射性能を
    重視する…という兵装になって
    いるのかと…。
    前衛はボラー艦隊の足を止め量を
    削り、本隊から高出力高精度の
    砲撃で撃破するといった二段構え
    をブログ主さまの言われるように
    採っているのかもしれませんね。

    いつも楽しく拝読させて頂いてます。
    梅雨時となりますが、お元氣で過ご
    されんことを!

    • yamasiro2202 より:

      銀河の風様、コメントをありがとうございます!
      ボラーの戦術がどういうものであるかはまだ分かりませんが、ソ連がモデルであることを考えると、確かに人海戦術が基本戦術である可能性がありますね。
      そうなると、確かに速射連射性能は重要になってくるかも。
      ボラーの情報が本格的に出てきたあたりでまた改めて考察してみたいですね。

      あと、こちらこそいつもありがとうございます。
      好き勝手に書いている「ヤマトな日々」ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
      これから本格的な梅雨のシーズンに入りますが、どうぞお元気にお過ごしください。

  3. せいじん より:

    2202の終了時点でガトランティス兵士が全滅し
    持ち主のなくなった艦船が破損品含めて大量に発生していると思われるので、
    使える武器や装備を鹵獲して後に正式採用とかいう事も考えられるかもしれません。

    • yamasiro2202 より:

      せいじん様、コメントをありがとうございます。
      地球はガトランティスの武器や装備を鹵獲することはやっていそうですが、ガミラスは正直微妙かと、
      理由としましてはリメイク世界ではガトランティスとガミラスは長年戦争しており、その間、鹵獲なども当然できたでしょうから、採用すべき点があるならばとっくに採用している考えられるからです。
      ただそのような事情は見えないことから、恐らくリメイク世界のガミラスにとってガトランティスの艦艇はあまり興味を持つものではなかったのではないかと思います。
      ただ滅びの方舟由来のガイゼンガン兵器群はガミラスにとっても未知の兵器だったかもしれないので、アケーリアス文明の技術に迫るという意味で独自の分析は行っていてもおかしくはないかなと思っています。

  4. 伊吹: BFY より:

    一挙公開された3199制作資料の中で、特に気になったのは「ガルマン・ガミラス大型戦艦だけCGモデルで公開されたこと」なんですよね。これってつまり『3199が始まってすぐにガルマン・ガミラス艦隊とボラー艦隊の戦闘が描かれるかもしれない』ということだと思うんです。そうだとすれば、恐らくそれは、Ⅲ冒頭のダゴン将軍率いる東部方面軍第18機甲師団艦隊とラム艦長率いるバース星艦隊のリメイクになると推察されます。また、ラジェンドラ号は「永遠に」では海王星基地で修理や補給を受けていましたが、3199ではイカロス天文台でこれらを受けることになるかもしれません(3199では海王星基地などは既にデザリアムによって無力化されている可能性が高いため)。

    Ⅲではラジェンドラ号を巡って地球とガルマン・ガミラスの関係が悪化してしまいましたが、3199ではどうなるんでしょうね…。個人的には「リメイク世界における地球とガミラスは同盟関係にある」という、Ⅲとの明確な違いがあるので、少なくとも戦闘に発展したりはしないと思っていますが、そこは福井さんの裁量で大きく変わってきますからね……(^◇^;)

    • yamasiro2202 より:

      伊吹様、コメントをありがとうございます。
      冒頭でガルマン・ガミラスとバース星の戦いが描かれるのは間違いないと思います。
      ただ今回は地球がデザリアムに占領されることから、地球圏まで逃げてくるということは無さそうですね。
      個人的には、ガルマン・ガミラス本星にヤマトが向かっている途中で、大破して救命信号を出しているラジェンドラ号と遭遇、救命作業を行っていたら追撃してきたガルマン艦隊に遭遇し、戦闘になる(ラジェンドラ号を助けている=敵と判断され、問答無用で攻撃してくる)・・・という感じではないかと思っています。
      思うに、ガルマン・ガミラスは「ガミラス閥」と「ガルマン閥」の対立があり、新興の「ガルマン閥」はヤマトのことをほとんど知らない事と総統への忠誠心が暴走し、ガルマン閥の独断でヤマトに激しい攻撃を加えてくる展開になるのではいかなと思っています。