【第3章考察】マザーは複数存在する?

皆さま今晩は!
いよいよ明日6月25日は「ヤマトよ永遠に REBEL3199 第三章 群青のアステロイド」のBD&DVDの一般発売日です。
まあ、すでに一部では販売や配送が行われおり、今日の時点で入手されている方がいらっしゃるようですが‥‥
ちなみに私は特典目的でAmazonで注文しておりましたが、発送完了メールはいまだ来ていない状況です。
せめて今週中には到着してくれるとよいなあ(苦笑)

さて今回は第3章を見ていてふと思った「マザーは複数存在するのではないか?」という可能性について少し深堀してみたいと思います。

前半と後半であまりに違うマザーへの態度

私がこのように思った理由は、この第三章でランベルとアルフォンのマザーに対する態度が前半と後半であまりに違うからです。
まず前半である第7話ではランベルは「イスカンダルの欠片は2つセットでマザーに献上奉る」とマザーに対する高い忠誠心を見せ、かなりリスクの高い作戦を実行していました(作戦に反対していたアルフォンも作戦のリスクの高さから反対していただけで、ランベルの行動そのものには異議を唱えていない)。
ところが物語後半である9話・10話でマザーが立案した「ヤマトとガミラスを対立させる」作戦に対しては両者とも不満たらたらで、「(マザーの立案した)胸糞悪い作戦なんて失敗しようがどうだってよい」みたいな発言までしており、前半で見せていたようなマザーに対する敬意などは欠片も見ることが出来ません。

ネット上ではこの点について、物語後半でアルフォンやランベルがマザーに反旗を翻す伏線なのではないかという指摘もあり、これはこれで一定の説得力もありますが、私個人としては、7話でランベルたちが敬意を表していたマザーと、9話・10話で「胸糞悪い作戦」を立案したマザーは別の存在なのではないかと睨んでいます。

これはあくまで私の勝手な推測ですが、デザリアムにおける「マザー」は、カトリック教会が認定した聖人を呼ぶとき頭に「聖」をつける(例えば、ヤマダさんが聖人認定された時は聖ヤマダになる)みたいに一種の敬称であり、デザリアムにおいてはこうした敬称を持つ存在は複数存在しているのではないでしょうか。
実際、デザリアムは、ボラー連邦からは「ウラリア」という呼称で呼ばれていることを考えると、すでに登場している「マザー・デザリアム」とは別に「マザー・ウラリア(仮)」と呼ばれる存在が存在していても不思議はありません。
恐らくアルフォンやランベルは本来、「マザー・ウラリア(仮)」直属の部下であり、「イスカンダルの欠片」を入手するという目的もあって、「地球占領」を担当している「マザー・デザリアム」の指揮下に一時的に入っているという形なのではないでしょうか。
そして、7話での彼らの言う「マザー」は、自分たちの本来の主である「マザー・ウラリア(仮)」であったのに対し、9話・10話での「マザー」は一時的に指揮下に入っているに過ぎない「マザー・デザリアム」ではなかったのか
このように考えると、7話と9話および10話でのマザーに対する態度の違いも納得できます。

アルフォンやランベルはあくまで本来の主に与えられた任務遂行のために、一時的に「マザー・デザリアム」の指揮下に入っているだけで、特に「マザー・デザリアム」自身には忠誠心を抱いていないのでしょう。
立場上、命令には一応従うものの、そんな相手から本来の任務とは異なる仕事をやらされたら、そりゃあ愚痴や陰口は出てくるでしょうし、立案した計画が失敗したところで「知った事か」という反応になっても不思議はありません。

マザーが複数存在する根拠

ちなみに、「マザー・デザリアム」と「マザー・ウラリア(仮)」が別の存在である根拠は、9話および10話でのマザー自身が立案した計画そのものにも表れています。
というのも、この計画、よくよく考えればヤマトがガミラス艦隊によって撃沈させられる可能性があり、ヤマトに搭載されている純正波動コアを狙っているにしてはあまりにリスクが高い作戦です。
サーシャと純正波動コアという2つの「イスカンダルの欠片」を欲しているはずのマザーが、このような計画を立案しているというのはそれ自体が矛盾です。
しかしその理由も、地球占領を遂行している「マザー・デザリアム」と、「イスカンダルの欠片」を欲している「マザー・ウラリア(仮)」という2人の「マザー」がいるのであれば説明がつきます。

「マザー・デザリアム」の目的はあくまで「地球」そのものであり、「イスカンダルの欠片」については全く関心が無いとするならば、「地球を孤立化させる」という目的のために、純正波動コアを失ってしまうような作戦も普通に立案するでしょう。
一方で、その作戦の実行役であるランベルとアルフォンからすれば、本来の主から与えられた「イスカンダルの欠片」の入手という任務を失敗させかねないこの計画に対する不満は相当であり、だからこそ、普段の2人とは異なり酷く感情的になっていたのではないか。
ただ逆に言えば、めちゃくちゃ不満がある計画でも忠実に実行したあたり、デザリアム人達は上位の存在の命令には決して逆らうことが出来ない(許される反抗は陰口を言う程度)存在であることを表していると言えます。

そう考えると、自分たちの心に忠実に従って、祖国である地球の方針に明確に反逆する古代たちと、自分の心に反してでも上位の存在に対して忠実であらねばならないアルフォン達という構図は非常に面白い対比といえます。
ある意味この構図こそが、今回のタイトルである「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の「rebel(反逆)」を象徴しているのかもしれませんね。

なお、余談ながら「マザー・ウラリア(仮)」の部下は「イスカンダルの欠片」の入手を目的に動いていると推測するならば、聖総統スカルダートの補佐官であるサーダも「マザー・ウラリア(仮)」直属である可能性が高いです。
実際、第2章では銀河から入手した「CRS」の研究は彼女直属のプロジェクトになっていましたし、どうにも地球占領計画以外で独断で動いていると見える節がしばしば見受けられます。
もしかしたら彼女は「ドラゴンクエスト・ダイの大冒険」で登場したキルバーンのように、「マザー・ウラリア(仮)」から派遣された協力者であると同時に、「マザー・デザリアム」や聖総統スカルダートを監視(場合によっては処分)する任務を帯びているのかもしれませんね。

コメント

  1. 匿名 より:

    はじめまして。
    いつも楽しく拝見させていただいております。
    この仮説(推察)はあり得そうですね。ですが、この仮説(推察)通りになった場合、二番煎じ(ガンダム・ジークアクス)と言われそう。ジークアクスは最終話の放送が終わり、ネタバレ祭りなので、既にご存知だと思いますが、ジークアクスはファーストのキャラクター『ララァ』が複数存在する物語りです。
    二番煎じと言われないように願うだけです。

    • yamasiro2202 より:

      こちらこそ初めまして!
      コメントをありがとうございます
      まあ、ジークアクスの設定もSF作品としては良くあるものですからね
      重要なのはその設定をどう料理するかであり、独自に面白さを出せるならばそこまで批判は出ないのではないかと思っています
      とはいえ、それもあくまで推測が当たっていたらの話であり、福井さんならもっと捻った事をしてくるんじゃないかと思っています。

  2. しょう@s2y0o0o7 より:

    ”マザー”が一種の敬称であるならば、それを付与する存在がいる可能性もありますね。
    以前に「デザリアムは十字軍のようなものではないか」という考察をされていましたが、そうであるならばローマ教皇に当たる者が存在するのではないかと。
    あと2205のメルダーズたちが裸でアルフォンたちが服を着ている理由、これももしかしたら宗派的なものの違いかもしれません。

    • yamasiro2202 より:

      しょう様、コメントをありがとうございます。
      個人的にはオリジナル版の「マザー・シャルバート」のように指導層階級に自動的に付与されている敬称ではないかと考えています。
      もし私の推論が正しいとするならば、マザー・ウラリア(仮)は複数のマザーを束ねる「グランド・マザー」的な存在なのかもしれませんね
      あと裸になっているのが確認できるのは、2205のデ―ダ―だけですので、あくまで個人的な嗜好である可能性が高い気が・・・(汗)

      • しょう@s2y0o0o7 より:

        そういえばメルダーズは裸のシーンありませんでしたね。
        マザーというのは最高指導者ではなく閣僚程度なのかもしれませんね。
        マザー・ウラリア(仮)は同輩中の首席かも。

  3. ナイトハルト・ミュラー大将 より:

    ガトランティスの時と違って、今後デザリアムと共存する未来があり得るとしたら、それはマザー・ウラリア派閥のデザリアム人とだけになりそうですね。