【冒頭ネタバレ注意】ガミラス神話を読み解く

皆様今晩は!
30日の夜、BS11で「宇宙戦艦ヤマト2205後章 -STASHA-」の特番が放送され、その直後に Youtubeで冒頭14分が公開されました。
私自身、後章の冒頭は前章の公開4週目で流された際に一度見ていますが、その時は約半分の6分(バーガーと再会したところ)だったので、それ以降の展開は驚きの連続でした。
いやあ、5日後の本公開が本当に楽しみですね。

さて折角ですので、今回はこの冒頭において気になった点をピックアップし、個人的に検証してみたいと思います。
なお内容的に「後章・冒頭」のネタバレ満載になりますので、本公開までネタバレが嫌な方は回避をお願い致します。

記念すべき検証第1回は「ガミラス神話」についてです。

ガミラス神話は事実か?

「後章・冒頭」を既に見た方は既にご存知の通り、「後章」は昔話の朗読から幕が上がります。
内容から判断する限り、この物語はガミラスに伝わる神話であり、何故、ガミラスがイスカンダルに臣従しているのか、その歴史がわかりやすく描かれています。
簡単にまとめるならば、この神話は次のようになります。

①ガミラスの先祖(以下、古代ガミラス人)たちは勇敢な王の指導の下、宇宙を旅していた。
②その長い旅の途上、古代ガミラス人達は迷走し、多くの仲間を失う事になった。
③そんな古代ガミラス人たちに女神が手を差し伸べ、双子星の一方と、「ガミラス」という新しい名前を与えた。
④女神の庇護の下、ガミラスは栄えることになった。

この女神は明言こそされていませんが、恐らく当時のイスカンダルの女王であることは間違いありません。
このような恩があるからこそ、ガミラスはイスカンダルを「尊き存在」として崇めるようになったことがわかります。
20220117_img001.jpgしかし、この神話は果たして事実なのでしょうか?
少なくとも私はこの伝説の全てが事実であるとは思いません。
全ての伝承がそうであるように、恐らくこのガミラス神話も歴史的事実と虚構が混ざった内容なのだと思います。(恐らくそれが後章における重要なキーになっていると思われます)
ではどのあたりが歴史的事実なのか?

ガミラス神話における歴史的事実

まず古代ガミラス人たちが宇宙をさまよっていたのは事実でしょう。
おそらく彼らは故郷であるガルマン星を捨て、新しい故郷を求めて宇宙を放浪していたのではないかと思われます。
それは
①特定の目的地もなく長い旅をしていること。
②多くの子供や女、老人が参加していること。

の2点から明らかです。
当時のガルマン星に何があったのかは分かりません。
ただ①から、この旅が計画的な移住ではなく、先の見えない放浪であったことがわかります(ちなみに、「帰り道も忘れてしまった」という描写がある事から数世代にわたる放浪だったと思われます。)

また、現実に双子星への移住に成功し「ガミラス」が誕生している以上、新しい移住先が見つからず途方に暮れていた彼らに、手を差し伸べた者がおり、その存在からしい移住先と共に「ガミラス」の名前が与えられたのもまた事実であると思われます。
つまりこの神話は詳細を省てはいるものの、起きている出来事そのものは全て歴史的事実であると考えられます。
では一体どこに虚構があるのか。
それは「古代ガミラス人を助けたのは本当にイスカンダルなのか」という点です

実はこの神話で気になる点が2つあります。
1つは、この神話の中に「イスカンダル」という名前は一度も出てこないという事。
そしてもう1つは古代ガミラス人達と【女神】との出会いの描写です。
この神話で【女神】と出会う描写は次のように描かれています。

すると船は大きく回って滑り出しました。
向かう先には双子の星。
その1つを差し出しながら女神は王様に言いました。

この誘導のされ方は、どこかで見覚えは無いでしょうか?
そう、2199第14話や劇場版「星巡る方舟」で描かれたジレル人による遠隔誘導そのものです。
つまり、ここで古代ガミラス人達に手を差し伸べ、「ガミラス」という名と新しい移住先を与えたのは「イスカンダル人」ではなく「ジレル人」だったのではないでしょうか?
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ガミラスを助けたのはジレル人?

この神話がいつ誕生したのかは分かりませんが、少なくとも「歴史」ではなく「神話」という形で残されていることから考えて、数千年単位の古い記録であると思われます。
ここで注目したいのが、果たして当時のイスカンダルが博愛主義者であったかという点です。
2199において、かつてのイスカンダルが波動砲で大小マゼラン銀河を血で染めていた覇権国家であった事実が語られていますが、このガミラス神話の時代は丁度、イスカンダル帝国が全盛期であった可能性が高いです。
そんな彼女たちが果たして流浪の民に手を差し伸べるでしょうか?

一方、2199で登場したセレステラや「方舟」で登場したレーレライを見ると、ジレル人は本来、非常に穏健でやさしい人種であることがわかります。
実際、セレステラはヒルデや雪に対して優しく接しており、レーレライも他者に対する恐怖心から攻撃的になっていただけで、性格的にはかなり大人しい性格をしています。
また「方舟」でジレル人の逸話として登場した「さみしい魔女」の物語では、友人を求めて隣の「青い人の国」に行ったり、(裏目に出たものの)善意から能力を発揮していたことが描かれています。
もし、流浪の民に手を差し伸べるとしたら覇権主義のイスカンダル人よりも穏健なジレル人である方が自然です。
神話で描かれる【女神】の服はイスカンダルの女王が着るものとよく似ていますが、これとよく似た衣装はジレル人も着ており、【女神】=【ジレル人】であっても矛盾は生じません
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これはあくまで私の勝手な妄想ですが、現在、「イスカンダル」と呼ばれる星に元々住んでいたのはジレル人であり、彼女たちは偶然見つけた流浪の民である古代ガミラス人達を憐れんで、隣の双子星を提供したのはないでしょうか(「さみしい魔女」で「青い人の国」が隣国なのはその伏線)
しかしその後、イスカンダル人によってジレル人たちは駆逐され、彼女たちの故郷は新しくイスカンダルと名を変えて、イスカンダル帝国の首都として君臨する事になったのではないでしょうか?

この星が首都とされたのは、大マゼランの中心であったことに加え、隣に首都を守るにふさわしい番犬がいることが大きかったと思われます。
その番犬とは、もちろんガミラス人たちの事です。
彼らは反乱防止として「他の星では長生き出来ない」という遺伝子的な操作が施され、イスカンダル帝国の先兵としてのみ生きることを許された。
そしてイスカンダル帝国が君臨する長い年月の中で「ジレル人」と「イスカンダル人」の記憶が混同し、いつの間にか「イスカンダル人が古代ガミラス人を助けた」という神話が誕生した・・・と考えるといろいろ納得できるものがあります。

もしこのような歴史的背景があるなら、ジレル人が異様にイスカンダルを敵視しているのも最もです。
そして、イスカンダルも、見つけ次第即殺しするレベルで容赦しないのは、ジレル人達が自分たちの権威を傷つけかねない存在だからなのではないでしょうか。
「歴史は勝者が作る」とはよく言いますが、もしこれが真実ならば、ガミラスにとってもっとも残酷な真実と言えるかもしれませんね。

コメント

  1. 鮫乗り より:

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    山城2199様、こちらではお久しぶりです。

    ここでジレルが出てきましたか。

    デザリアムはかつてイスカンダルから追放されたジレルの末裔ということでしょうか?
    私のblogのコメント欄でTORA様もジャンブロウの時間制御をデザリアムと結びつけて考察されていました。

    神話のバックミュージックも、全ては伏線ということでしょうか?
    後章の展開が楽しみですね。

  2. 山城2199 より:

    SECRET: 0
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    鮫乗り様、お久しぶりです!
    コメントをありがとうございます。
    シリーズが進むごとにちょっとずつ明らかになっているリメイクシリーズの世界観ですが、ジレル人についてはイスカンダルに対して憎悪を抱いていること以外はほとんど明らかになっていません。
    それゆえ、いろいろ入り込む余地があると思っています。

    なお私はデザリアムとジレルは無関係だと思っています
    そもそもジャンブロウは古代アケ―リアスの遺産であり、ジレル人は間借りしているだけなので、ジャンブロウの時間制御がデザリアムの正体に結びつくかは微妙です(強いて言うならば古代アケ―リアスと関係があるかもという程度)
    前章でスターシャが「相手の狙いはイスカンダル」と断言したのは、イスカンダルがあまりに恨みを買いすぎているからではないかと思います。

    ちなみに余談ながら、神話のBGMは元々2199第9話の専用BGMだったのに、いつの間にかジレルの曲としてすっかり定着していましたね。まあ、いい曲なので何度も使われて個人的には嬉しいです

    後章公開まであと4日。
    本当に楽しみです。

  3. TORA より:

    SECRET: 0
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    こんにちは
    明日以降は予測話等はかなり制限が必要になると思いますので今日のうちにコメントさせていただきます。予想/想像と書きますが願望と読み替えてください。
    鮫乗り様のブログでもコメントさせて頂きましたがデザリアムはシャンブロウと関係していると予想しています。山城様と同じように時間制御技術はアケーリアスのものと予想していましたが、3199という数字とデザリアム1000年というワードから2199での事象がトリガーという想像です。
    ジレル語での(エレベータの)11「階層」なんて表現もありましたし、「飢えは争いを呼び覚ます」をデザリアム人は克服できていそうな感じもあります。あの時のジレル人の末裔かもしれませんし、自由に移動できる様になったシャンブロウが出会った別の種族かもしれません。その辺は判りませんがシャンブロウの時間制御技術が用いられているのではないかと。

    多分、明日の鑑賞後は別な予想をし始めると思いますが、円盤のジャケット絵のシーンで「Muss i den」が流れたら面白いなぁ。

    あと、時間制御技術に関してはシリーズ通して時間が過ぎる速度をコントロールできることであって「過去に行けるわけではない」となっていそうなので、やはりデザリアム=地球の未来ではないと想像しています。過去未来自由に行けたらタイトルは「宇宙戦艦」ではなく「タイムトラベラー」ですよね。それならアンドロメダマという艦名を出して欲しい(笑)

  4. 山城2199 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    TORA様、コメントをありがとうございます
    >時間制御技術はアケーリアスのものと予想していました
    これは私も同感です。
    ゴルバのステレス機能もシャンブロウに通ずるものがありますし、ゴルバは古代アケ―リアス文明の技術が使われている可能性が高そうです。
    シャンブロウと同じく、古代アケ―リアス文明の遺産なのか、それとも古代アケ―リアス文明の技術の解析に成功して自らの力となしたのかは分かりませんが・・・
    そのあたりがデアリアムの正体を紐解くカギになりそうですね。

    過去への移動ですが、私はありかなと思っています。
    勿論、自由に移動できるわけではなく、以前も考察で書きましたが、2202の最終回でヤマトがテレサ空間に行ったこにより、例外的にこの時代に干渉できる条件が整ったのではないか。
    このように考えると未来の地球というオチもありかなと思います。

  5. ヴェネター級ヒューベリオン より:

    ・ジレル人とSUSそして古代アーケアリス文明

    宇宙戦艦ヤマト復活篇の敵である大ウルップ星間国家連合の宗主国であるSUS、SUS人の容姿はメッツラーとバルスマンを見るにジレル人そのものと言っていいです。

    これを鑑みればリメイク版のSUSはジレル人の勢力として書かれるかもしれません。

    ジレル人は滅んだことになってますが、方舟の事を考えれば他にも生き残りがいてもそうおかしな話じゃないと思います。

    そしてリメイクSUSが復活編と同じく敵として登場する場合、嘗てのジレル人の栄光を取り戻すことを目的として古代アーケアリス文明の再興を掲げてヤマト銀河に戻ってくるように思えてしまいます。

    そのため、大ウルップ星間国家連合加盟国の各種族は、SUSが嘗ての古代アーケアリス文明を懐かしんだか支配欲を満たすためかで作り出した新しいヒューマノイド種族の可能性があります。

    古代アーケアリス文明の残した遺産によって地球もガミラスも色々翻弄されたことを考えると、古代アーケアリス文明の復活を目論む残党と言う全ての根源たる最強の敵と戦うことになると言う展開はあながちありかもしれません。

    • yamasiro2202 より:

      ヴェネター級ヒューベリオン様、興味深い仮説をありがとうございます。
      今後、ジレル人がストーリー本編に関わってくるかは正直微妙ですが、別の形で代アーケアリス文明は関わってくると思っております。
      もしかしたらリメイク版の完結編ではそのあたりがテーマになるかもです。