皆様今晩は!
前々回に引き続き今回も引き続き「コスモタイガーシリーズ開発の考察」についてまとめたいと思います。
今回は以前から予告していたコスモタイガーⅠのコンセプトの考察です。
2202公式HPに掲載されているコスモタイガーⅠの解説は以下のように書かれています。
次期主力艦載戦術戦闘攻撃機として競合試作された機体の一つ。
多岐にわたる兵装を可能な限り搭載できるよう複葉式となり機体が大型化、また過激な操縦特性のため艦上機としての運用が難しく不採用となった。
この解説を読む限り、このコスモタイガーⅠは完全な失敗兵器です。
勿論、操縦性の悪さもかなりの欠点ですが、純粋に艦載機としては数を積めない大型機という点が致命的です。
しかしこのことは設計段階で分かるはずであるのに、何故、このコスモタイガーⅠは少数の試験機まで作られることになったのか?
考えられる理由は次の2つ。
第1にそもそもこのコスモタイガーシリーズは艦載機としては開発されていなかったということ。
第2に地球防衛軍の航空機ドクトリンに変更があった。
です。
コスモタイガーは制空戦闘機?
コスモタイガーⅠ及びⅡは艦載機として生産されたとありますが、そもそも当初からこのコスモタイガーという戦闘機が艦載機としての運用を考えられていたのかは疑問です。
というのも、明らかにこのコスモタイガーはコスモファルコンの後継機として開発された機体ですが、そもそもコスモファルコンは基地などに配備される防空戦闘機です。
コスモファルコンがヤマトの艦載機として使用されたのは、本来艦載機として搭載する予定であったコスモゼロの生産が間に合わなかった為、代替機として搭載されたに過ぎません。
コスモファルコン自体が艦載機としての必要条件を満たしていたため特に問題は生じてはいなかったようなのですが、本来これは空母に陸上機を搭載して運用するに等しい無茶な行為でした。
さて、ここで重要なのはコスモタイガーがこのようなコスモファルコンの後継機として考えられていたのならば、必然的にコスモタイガーも基地に配備される「防空戦闘機」としての運用が考えられていたということです。
もしそうであるならば、コスモタイガーⅠのような機体が設計されるのも納得できます。
何故なら、艦載機であるならば艦船に積むために機体の小型化は重要な要素となりますが、いくらでも設置スペースを作ることが出来る基地での運用ならば小型化はそれほど重要ではなく、むしろ火力や速度など性能面のほうが優先されます。
事実、WW2の戦闘機は総じて海軍機よりも陸軍機の方が大型である反面、火力や防御力では勝っていました。
コスモタイガーⅠは小型化を無視し、火力や機動性を重視しまくっていたのも、本来の用途が「防空戦闘機」であったと考えるならば当然です。
地球防衛軍の航空機ドクトリンの変化
またこのコスモタイガーの開発を行っていた当時(恐らく2200年)では、小型化ではなく機体の性能が優先されたのは状況的に当然だったかもしれません。
何故なら、当時の地球防衛軍はガミラス戦役の損害が装備・人員共に大きく、また時間断層もまだ発見されていないこともあって、防衛艦隊の再建はかなり先の話になると考えられていたことは明確です。
特に航空機パイロットは育成に時間がかかることが考えると、航空隊は当面は少数精鋭主義で行くしかありません。
このように考えると、そこそこ優秀な量産機を揃えるよりも、少数の高性能の機体を生産するほうが効果的です。
恐らく当時の地球防衛軍の航空機ドクトリンは、「量より質」であったと考えられます。
いわば、コスモタイガーⅠは圧倒的火力と機動性、そしてあらゆる任務に対応できる万能性と、再建途上の地球防衛軍にとっては一騎当千の航空機として期待された最新鋭機であったと思われます。
しかし、その状況を一変させたのが「時間断層の発見」だったのではないかと終われます。
いか、次回に続く。
コメント
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記載のように私も思います。
ここで、自分なりの解釈ですが、CTIは、やはり艦上戦闘機として自由に設計したものだと思います。
山城2199さま仰るように、ガミラス戦後の疲弊した中では一騎当千のようなモンスター機を求める発想は当然だったと。
また、ガミラス戦で敵の空母運用による爆撃機の攻撃は学んだはずであり、数多の戦艦による艦隊構築もままならない中では、単なる制空用ではなく戦術戦闘用としての(敢えて表現します)マルチロール機が開発の方向だったのではないでしょうか。
ただ、作ったは良いが、地球にはまだ純粋な空母がなく戦艦に格納する方式が主で、こんな大きくて高機能な戦闘機を操縦できるパイロットもいないなどの事情からCTIは試作機止まりとせざるを得なかった。けれど艦上機の陸上機への転用は容易なため引き続き運用されていたのではないでしょうか。
地球は時間断層を使えるようになり、アンドロメダ型空母も量産できた以降はサイズの心配はなくなったはずで、 CTIの量産も可能だったのではないでしょうか。過激な操縦特性から向いていないとの説明書きがありますが、艦上機の方が離着陸は短距離で行わなければならない制約があり、陸上機よりも特殊性は要求されるはずです。
さらに、戦闘機も無人化の方向でしたので、なおさら量産しなかった疑問が残ります。この段階ならパイロット不足は理由になり得ません。
CT Iは未完成機ではなくスペックが高過ぎただけなので、もっと出番があっても良かったとは思いますが。もっとも、地球は侵略型国家ではないので専守防衛上の必要性からの不要論があって量産化されなかった、としてもおかしくないかもしれません。
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考察1にあった「なぜ、コスモファルコンやコスモゼロの後継機を造ったか」ですが、私は「ゼロやファルコンには発展性が無かった」だと思います。
第2次大戦中の日本の兵器は航空機に限らず(自衛隊の兵器にも一部言えることですが)に言える欠点で、華奢で故障が多く改造で性能を引き上げることができないと言うことがあります。ゼロ戦より古いメッサーシュミットBf-109やスピットファイアがエンジンを換装し改造されながら終戦まで第一戦機として活躍したのに、ゼロ戦や隼は参戦1年後には旧式化が目立ち始め(最近の説では隼は中期以降も結構活躍していたようですが)、新型機を次々と開発することになりましたが戦時ならともかく、平和な時代には不合理です。
そこで、F-15のように「末永く使えるやつを作ろうぜ」ということになり(米軍がF-15の最新型のF-15EXの調達を開始したとのニュースが最近ありました)、まだ十分活躍できたファルコンの後継機の開発に踏み切ったのではないでしょうか。
そうして考えるとCT-1がポシャったのは、デザインを見ても(?)分かる通り「発展性が無かったから」では?
意地悪な見方で、試作機が1種しかないと随意契約ということになり、議会から突かれるので競争入札の形態をとるため、まず採用されないとんがった試作機をでっち上げたところ、「エースなら乗りこなせるかもな」と言う事になり、教育飛行隊の対抗部隊用に試験採用されることになったのかも。まあ、あんな防御力皆無(に見える)戦闘機に乗りたがるのは、よほど腕に自信があるものでしょうが。
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まったくの与太話ですが、ふと、機動甲冑にトランスフォームさせる道があっても良かったのではないかと。当然、ミサイルや火器類の搭載は大幅見直しになるんでしょうが。
ところで、宇宙空間での戦争に、そもそも飛行機型兵器の存在意義はどれほどあったのでしょうか?ゴーランド艦隊のようなミサイル艦で敵星も掃討可能ですし、対空なら小型ミサイル満載に、いずれにしても攻守においては、誘導型か自立型かを問わずミサイルの方が高効率なのでは。
2202の世界では20世紀に開発済みのイージスシステムがありませんがなぜなんでしょうか。
CT2の当て馬として大昔の火星の試作機にコスモゼロのエンジン載せたものをそのまま出したとか。
機首形状はツヴァルケよりディンギル指揮戦闘機に似てる。火星の異星戦艦から発掘した残骸を参考にしたのかもしれません、またボラーとはデザインが違うのでアケーリアスの遺物だったのかも。
空間戦闘機の位置づけですがPS2版で詳細が語られていますが小型艇でしか難しい戦域偵察、通信装置の設置、通信妨害、掃宙等の様々な任務が当てられてます。
イージスシステム的な防空システムが無い理由こそまさに飛行機と艦船と電波の速度が同じなせいであって亜光速で戦域が移動すると電波は流れ去ってしまうので重力波とかタキオン通信やらに頼ることになります。この場合戦闘機や宙雷艇が艦隊の目になります。
本星が近い場合はレーダーサイトのような固定の監視衛星が有ると思う。