ガイペロン級多層宙母の真実②

皆様こんばんは!
今日は書きたかった記事を一気にアップしようと思っていたのですが、昨夜ニコニコで徹夜で行われた「ハイスクールフリート」一挙公開祭を見ていたために今日1日はほぼ寝て過ごすことに(爆)
いやあしかし、久しぶりに見返しましたが「はいふり」はやはり良いアニメですね。
序盤は賛否別れると思いますが、6話以降からの展開とストーリーは素晴らしいと思います。
1月に公開予定の劇場版が楽しみですね!

さて今回は少し間が空いてしまいましたが「ガイペロン級多層宙母の真実②」として、ガミラスにおける空母の運用について考察してみたいと思います。
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ちなみに前回の「ガイペロン級多層宙母の真実①」の記事はこちらになります。

主力兵器になりえなかったガイペロン級多層宙母

第二次世界大戦以降、海戦の主力兵器としての地位を不動にした空母ですが、残念ながらガミラスにおいては艦隊戦の主力兵器にはなりえなかったと思われます。
その原因はワープ「(ガミラスでは「ゲシュタムジャンプ」)の存在です。
空母の最大の長所は、航空兵力による打撃力と敵を一方的に叩ける攻撃距離の長さにありますが、「ワープ」の存在はその長所をすべて無意味にしてしまっています。
早い話、わざわざ空母から攻撃機を発艦させて向かわせるよりも、艦隊を敵艦隊にワープさせて砲撃戦に持ち込むほうが、宇宙戦闘としてははるかに効率的です。
また、ヤマトの世界において航空機はワープできないため、一度発艦させたら機動艦隊はその宙域にとどまる必要がありますが、もし帰艦途上の攻撃隊が追尾され、艦隊位置を特定されてしまったら、攻撃隊を収容中に、ワープによって一気に距離を詰めた敵艦隊の攻撃を受けてしまうという危険すらあります。
ガミラスも雷撃機「ドルシーラ」を運用しているあたり、当初は空母を艦隊戦に使っていた節がありますが、新型機が開発されている戦闘機や攻撃機と異なり、雷撃機は旧式の「ドルシーラ」以外存在しないことから、やはり早々に艦隊戦には使用できないと見切りをつけたのではないでしょうか。
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ガミラスにおける空母の存在意義

では、ガミラスにおいて、空母はどのような存在価値があったのでしょうか。
あくまで想像ですが、ガミラスにおいて空母は次のような使い方をされていたと思われます。
①艦隊主力(砲撃戦部隊)のエアカバー
②先遣艦隊に組み込んでの索敵
③航空戦力の輸送任務
④敵拠点の攻撃兵器

まず①と②については、空母は艦隊戦の主力兵器にはなりえませんが、偵察や航空支援などの支援兵器としては重宝されていたのではないかと思われます。
事実、ガミラスにおいて雷撃機や艦上攻撃機の開発はそれほど熱心ではなかったようですが、艦上戦闘機の開発は結構力をいれています。
2199の世界ではよほどのことがない限り大型艦が航空攻撃によって沈められるということはありませんが、それでも空襲を受けた場合のダメージは無視できなかったと思われます。
その為、万が一に備えて迎撃用艦上戦闘機を搭載した空母を同伴させていたということは十分に考えられます。
また、ワープによって一気に距離を詰めて砲撃戦に持ち込むとしても、その前に敵艦の位置を特定する必要はあります。
「星巡る方舟」では、ナスカ級空母「キスカ」が先見艦隊として本隊に先行しての偵察行動を行っていましたが、恐らくガミラス軍においても同種の任務を帯びた空母艦隊が存在したと思われます。
ちなみに、2199第10話でゲール指令が艦隊にポルメリア級を組み込んでいましたが、この艦はヤマト捜索のための偵察機を搭載していたのではないでしょうか。
③の任務は空母で普通に行われている任務の一つですね。
特に各基地の航空兵力を補充する際にはかなり便利だったでしょう。
そしてガミラス軍における空母の一番重要な任務が④の敵拠点の攻撃だったと思われます。
宇宙戦闘において空母艦載機が敵艦隊を補足・攻撃することは難しかったと思われますが、動かない拠点が相手だったならば、空母の航空戦力は十分に活躍できます。
特にピンポイントで攻撃をしたい時などは艦隊による砲撃よりも航空機による爆撃のほうが効果的です。
空母攻撃機スヌーカの後継機として開発されたのがより大型のメランカであることも、攻撃対象が艦隊よりも敵拠点であったとするならば納得できます。
2202において滅びの方舟との最終決戦にガミラス艦隊が大量の空母を投入しましたが、これも「敵拠点の攻撃には空母を使用」というガミラス軍のドクトリンに従ったためではないかと思われます。

空母の運用が下手なガミラス軍

このようにガミラスにおいて空母は、艦隊戦の主力兵器ではなく、支援や補給、拠点制圧と言った重要だが地味な任務に従事する二級戦力に過ぎなかったと思われます。
そのため空母の運用に関しては地球と比べてはるかに稚拙だった節があります
実際、名将ドメル将軍も七色星団戦で空母運用に関して多くのミスを行っています。
例えば、空母バルグレイを必要以上に突出させ、しかも直掩機を残さず全力出撃させてしまったことは同艦の損失の原因になっています。
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また砲撃戦になんの役にも立たないランベアとシュテルグをヤマトへの直接攻撃に同行させてしまったことも大きなミスです。
これらは名将ドメルにしてはかなり稚拙な判断ミスですが、この原因になっているのは艦隊戦における空母運用の経験不足が原因であると考えるとかなり納得できます。
ちなみにこれでもドメル将軍は空母運用に関してはほかの将軍に比べるとかなりましな分類であると思われます。
のちに、バーガーがバーガー戦闘団として多数の空母を指揮して白色彗星との最終決戦に参加していますが、その時、バーガーは空母をほかの戦闘艦と同様に突撃させて多くを失うという失敗を犯しています。
「2199本編」や「星巡る方舟」を見る限り、戦闘指揮官としてのバーガーはかなり有能なので、これはガミラス将校の一般的な空母運用なのではないかと思われます。

空母は主力兵器になりえるか

さて、2202年まで二級戦力扱いされていたと思われるガイペロン級空母ですが、今後、新しい主力兵器としてガミラスでも見直される可能性があります。
それは瞬間物質輸送機を利用したドメル戦法の一般化です。
この戦法は水上戦闘における空母の利点を宇宙戦闘にそのまま持ち込めるものであり、、艦隊戦における空母の価値は飛躍的に向上すると思われます。
ヤマトⅢではこのドメル戦法を効率的に行うことができる二連三段空母が登場しましたが、この2199世界でも同様の艦艇が登場する可能性がありますね!

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コメント

  1. パステヤージュ より:

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    こんばんは。
    段々と年末が目と鼻の先になってきました。
    比例するかのように仕事も殺人的多忙さはもう毎年恒例でいい加減どうにかしたいものです。

    さ~て、今回は三段空母の第2弾ということで嬉しい限りです。
    今回は現実世界の空母の運用も意識しつつヤマトワールドの運用が示されました。
    わたしも同感です。そんな中で思うにまかせての独り言?垂れ流しです。

    このガイペロン級ですが地表まで降りてこられるのですね。これって航宙艦としてはどうなんでしょうね。かなり高級仕様に感じます。え?ガミラス艦全部?すげ~
    あえて例えを出すと銀河英雄伝説での帝国軍仕様?同盟軍みたいにコムサイで地表に降りないのねw
    そこでなんとなーく思うのですが、ガミラス軍ってどういう編成なんでしょうね。
    宇宙軍はいいとして海軍?陸軍?なんかピンときません。
    もしかして装甲騎兵ボトムズに出てきた「地上制圧軍」なんてものがあるのでしょうかね。この制圧軍旗下に現在の陸海空があるとか・・・
    ifの重ねがけですが、もしそんな「海兵隊」を大掛かりにしたような軍があるならば、ガイペロン級の存在価値はかなり高いのではないだろうか。そう、2202で地球に対して降伏勧告したときのように。
    機動部隊としてはどうだろう・・・
    うん。広大な宇宙空間だ。偵察なしでは・・・ありえんw
    航空戦力だがこちらの有用性は皆目見当がつきません。これも戦場域が広大過ぎて想像できません。
    そこで例の銀英伝。偵察についてはヤンがメルカッツに説明しているシーンがありました。なるほどどの方角から敵が来るのか判らないから全方位はともかくとしても、かなりの機体での索敵が必要なようだ。
    又、メルカッツは近接戦が得意らしく、艦載機を使った戦法が描かれていたが、なるほど違和感がまったく仕事をしていない。こういうのもアリなのだろう。

    さて、他方で新しい艦を受領すると、乗員は「完熟航行」なる訓練をこなさねばならない。エンジンはどれくらいで最大出力に到達すのかとか始まり、主砲の発射間隔はどれくらいか、などなど・・・エリアルというライトノベルの中で戦艦オルクスから最新鋭電子戦艦ルキフェラスに乗り換えた話があるのですが、結構たいへんなようです。さらに星界の戦旗シリーズでも完熟訓練は伺えます。さ~て、ドメル君たちは七色星団戦前にこれができたのだろうか?
    さらにバーガー君、君は方舟編から2202で銀河方面に派遣されるまでに、どんな艦を運用していたのかな?この辺りにガミラス軍の空母運用の下手さが隠れているような気がしますね。

  2. 最初の敗残兵 より:

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    七色星団でドメル将軍が空母を同行させたのはドメラーズとゲルバデス級による砲撃のサポートを考えての事でしょうか?
    多層式空母のモデルである「赤城・加賀」には砲撃戦を想定して重巡並みの火力を持っていましたし多層式空母自身にも砲塔らしき物が装備されていたと思います。
    それでも自衛用程度の火力しかなさそうですし、たしかに謎です。

    それにしてもガミラスが空母を重要視してないとするとなぜ2202でアンドロ空母を4隻も供与したのかその点も謎です。

  3. 山城2199 より:

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    パステヤージュ様、今晩は!
    コメントをありがとうございます。
    また返信が遅れてしまい大変失礼いたしました。
    >
    > さ~て、今回は三段空母の第2弾ということで嬉しい限りです。

    予定では最低でもあと2回は書く予定です
    三段空母微考察は考えれば考えるほど面白いネタが浮かんできます。
    私もこの三段空母が好きだからでしょうかね?(笑)
    もしかしたらパステヤージュ様が今回抱いている疑問に対する回答になるかもしれませんので、よろしくお願いいたします!

    > さらにバーガー君、君は方舟編から2202で銀河方面に派遣されるまでに、どんな艦を運用していたのかな?この辺りにガミラス軍の空母運用の下手さが隠れているような気がしますね。

    なんとなく「ミランガル」の指揮した経験から戦闘空母がお気に入りになって、それを旗艦とした艦隊を指揮していそうです(笑)
    2202でもガミラス艦ではなく地球製のアンドロ空母を指揮しているのもそれが理由かもしれませんね。

  4. 山城2199 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    最初の敗残兵様、コメントありがとうございます!
    それと返信が遅れてしまい大変失礼いたしました。

    > 七色星団でドメル将軍が空母を同行させたのはドメラーズとゲルバデス級による砲撃のサポートを考えての事でしょうか?
    > 多層式空母のモデルである「赤城・加賀」には砲撃戦を想定して重巡並みの火力を持っていましたし多層式空母自身にも砲塔らしき物が装備されていたと思います。
    > それでも自衛用程度の火力しかなさそうですし、たしかに謎です。
    >
    > それにしてもガミラスが空母を重要視してないとするとなぜ2202でアンドロ空母を4隻も供与したのかその点も謎です。

    これらの疑問に対する考察は明日アップ予定の記事でする予定です。
    ここではあえて深くは書きませんが、両方とも結構深い理由があったのではないかと思っています。
    よろしければお付き合いお願いいたします!