検証・ザルツ旅団の謎

皆様今晩は。
今回はコスモタイガーⅠの検証はいったんやめて、以前から宣言していた「ザルツ旅団」の検証をまとめてみたいと思います。
何故なら、先日からヒロレコでこのような特殊イベントが始まったのですが、
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そのイベントでこのようなシーンを見せられたら、これはもうザルツ旅団について書くしかないでしょう!
ちなみにこの会話はシュルツが地球に派遣される直前になされたもののようです。
シュルツ大佐、思いっきり死亡フラグを立てていますね(苦笑)
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さてここから本題です。
地球攻略を担当したシュルツ率いるザルツ旅団ですが、以前より疑問に思っていた大きな謎がありました。
それは、この旅団はあまりにも独立性が強く、しかも反乱防止の対策がまったく見受けられない点です。

あまりに独立性の強いシュルツ旅団

このシュルツ旅団は旅団長のシュルツだけでなく、幕僚や一兵卒にいたるまで全てがザルツ人で構成されています。
これは部隊の同質性を重視した場合は非常に効果的でありますが、よくよく考えると被支配民族であるザルツ人のみで上から下まで固めてしまうのは、支配階級であるガミラス人のこの部隊に対するコントロールがほぼないということであり、反乱の危険性を考えた場合あまりに危険です。
この旅団のモデルは第二次世界大戦時にアメリカ軍で編成された日系人の部隊、「第442連隊戦闘団」であるとされていますが、この部隊も上級指揮官は白人で固めるなど、しっかり反乱防止策はとられていました。
実際、ガンツ達の最期の台詞はお約束の「総統万歳!」や「ガミラス万歳」ではなく「ザルツ万歳!」であったことを考えると、祖国に対する想いはかなり強いものであり、反乱の可能性は十分考えられました。
にもかかわらず、ガミラスは旅団長や幕僚をガミラス人にするなどこの部隊に対する反乱防止の対策をとっている節は見受けられません。
これは何故なのか?

実はガミラス軍所属ではなかった可能性

これはあくまで可能性の一つなのですが、実はこのシュルツ旅団はガミラス軍の一部隊ではなく、ザルツの正規軍であり、ガミラスの補助兵力として派遣されていただけという可能性があります。
というのも、2199におけるガミラス帝国のモデルは古代ローマ帝国であったとされていますが、このローマ帝国では友好的な国家や自治都市は滅ぼして属州に組み込んだりなど直接支配をせず、ある程度の自治権を認めることがありました。
この場合、勿論属国として様々な義務は生じるわけですが、対外的には一応独立した存在として扱われます。
ザルツはガミラスに併合されているとされていますが、実は完全な併呑ではなく、このように内政の自治を認められた属国としてガミラスの傘下に入っているだけではないのか。
そしてこの自治の代償として、ザルツにはザルツ国防軍(仮称)の一部をガミラスの補助兵力として供出する義務があり、シュルツの旅団もこの義務によってガミラスに派遣されている部隊なのではないでしょうか?
このように考えられると、上に書いた疑問も説明できます。
まず完全にザルツ人のみで編成されているのは、本来ザルツの軍隊なのですから当然であり(だからこそガミラスよりもザルツに対する想いが強かったのではないかと思われます)、対外的には他国の軍隊なのですから盟主であるガミラスといえどもその人事に介入することは出来ません。
一方、シュルツ旅団が反乱を起こすことは、それは彼らの守るべき存在であるザルツ本国の滅亡を意味するので政治的なものを理由とした反乱の心配はほぼありません。
そのため、ガミラスとしても必要以上に警戒はしていないのではないかと思われます。

デスラー総統がシュルツを知らなかった理由

実はこのように考えられる根拠として、2199においてデスラー総統がシュルツを知らなかったことがあげられます。
2199第6話でシュルツから連絡が入っているとセレステラから連絡を受けた総統ですが、その言動から判断するに「ザルツ人旅団にテロン討伐を命じた」ことは覚えていても、その部隊が誰が指揮している部隊なのかまでは把握していかったようです。
大帝国の頂点に立つデスラーが、一部隊の指揮官などいちいち覚えていないというのは当然ですが、もしこのシュルツ旅団が本当にガミラスの正規軍ならばこれは非常におかしいです。
何故なら、このシュルツ旅団は被ガミラス人のみで編成された部隊としては最も成功した部隊であり、当時ガミラスが推し進めていた同化政策における模範として宣伝に使われるはずであり、当然ながらデスラー総統もこの部隊に強い関心を抱いていてもおかしくはありません。
ところがそのようは節はデスラー総統の言動からは一切感じられません。
これは総統にとってはシュルツの旅団がガミラスの正規軍ではなく、属国から派遣された一戦力に過ぎなかったのでどの戦線に投入するかは考えても、部隊そのものについてはそれほど関心が無かったためと考えられます。

なお、シュルツ達の戦死後、総統はその勇戦を称えて彼らの遺族に「一等ガミラス臣民の権利を与える」と宣言していますが、これは遺族年金の支給など、遺族の生活をガミラス帝国が責任を持つという意味だったのかもしれません。
ヒルデがのちにセレステラ→ユリーシャのメイドとなったのも、この責任に基づく仕事の斡旋によるものだったのかもしれませんね。20190512_img004.jpg
ちなみにヒルデはシュルツがザルツ本国から呼び寄せたのでなく、ガミラス帝星に住んでいたザルツ系ガミラス人の女性との間に産まれた娘(故にガミラス籍)ではないかと思っております。
そのため、シュルツ本人はあくまでザルツに対する想いが強かったものの、妻や娘のために一等ガミラス人になろうと思っていたのかもしれません。

コメント

  1. 鮫乗り より:

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    山城2199さん、お久し振りです。

    不定期更新の私のblogにコメント頂きありがとうございました。

    さて、ザルツ旅団に関する考察、とても興味深く読ませていただきました。

    「デスラー総統がシュルツを知らなかった理由」に関しては、2202の設定を踏まえるとちょっと気になりませんか?

    ①本当に知らなかった(忘れていた)
    2202で総統が語った「根本から環境を作り変えるはずだった星」に対して、名前もしらないザルツ人を送り込むでしょうか?
    たとえ、最初は数ある新天地候補の一つという程度の位置づけで、ザルツ旅団を派遣した時点ではシュルツを知らなかったとしても、「根本から環境を作り変える」つもりになった時点で、ガミラスの命運を握る戦線の指揮官になるわけですから、名前ぐらいは知っていて欲しいですよね。

    ②知らないふりをした
    新天地を銀河方面に求めるというのは重要なミッションですが、表向きは別の目的を装う必要があったでしょう。
    実際はドメルからの推薦で、ザルツ旅団が有能であることを把握したうえで、表向きは辺境で、戦略上あまり大きな意味を持たないからザルツ人に任せた、という体をとったのでは?
    この場合、人の心が読めるセレステラは、当然そのことを知ったうえで話を合わせていたというわけです。

    まあ、他にも2199と2202の整合性をとるべき点は沢山あるのですが、シュルツの件は②とい解釈でどうでしょう?

  2. 山城2199 より:

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    鮫乗り様、お久しぶりです!
    コメントをありがとうございます。

    > 不定期更新の私のblogにコメント頂きありがとうございました。

    いえいえい、たいしたコメントではありませんが。
    これからもちょくちょく遊びに行きますのでよろしくお願いいたします。

    > まあ、他にも2199と2202の整合性をとるべき点は沢山あるのですが、シュルツの件は②とい解釈でどうでしょう?

    すばらしい解釈だと思います!
    ただ2199で判断する限り、デスラー総統はそれほど地球に対しては関心を抱いていないように感じられます(どちらかというと第2バレラスの建造のほうに力を入れていた)、この点を踏まえてこの解釈についてもう少し検証させていただきたいと思います。
    よろしくお願いいたします!