藤堂早紀は技術将校?その②

皆様こんばんは!
今回は昨日に引き続き、藤堂早紀艦長の技術将校出身説について深く掘り下げてゆきたいと思います。

その前に、早紀さんは[時間断層制御艦プロメテウス]に乗り込み、銀河建造の陣頭指揮を執っていたことについて、「現用軍艦の場合ですが、艦長就任予定者が「艤装員長」としてフネの完成前から指揮を取るのは珍しくないです。」というコメントを頂きました。
気になって調べてみたのですが、現用軍艦に限らず軍艦の建造においてこの「艤装員長」という制度は昔からあったようです。
例えば戦艦大和の初代艦長である宮里秀徳館艦長も艤装員長として大和の建造に参加していたそうです。
この「艤装員長」という制度は軍艦特有の制度らしく、その軍艦が就役した時に早期に戦力化できるよう艦長や一部のクルーが艤装員となって建造に参加し、艦の特徴などを覚えるそうです。
この制度が2199世界でも残っているならば、初代艦長に就任予定の早紀さんが「艤装員長」として銀河の建造に関わっていてもおかしくはないですね。

ただその一方で、
①真田さんに通ずる合理的な思考
②技術的な話ではわりと詳しく語る一方で、純軍事的な話では口数が少なくなる

という本編内での描写を踏まえると、早紀さんが純粋な軍人ではなく、研究畑出身者である可能性は非常に高いと思われます。
では、彼女はどの様な研究をしていると考えられるか?
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早紀さんはAI研究者?

結論から言ってしまえば、早紀さんは無人艦隊の根幹である「AI」の研究・開発をしていたのではないかと思われます。
早紀さんが合理的な思考をする契機となったのは「ガミラス戦争」で母親が自殺したということということが、2202第21話で描かれていますが、同時期の地球では、人的資源が激減しており、AIによる無人艦隊構想はすでに考案されており、イズモ計画やヤマト計画の後ろでAI艦隊の開発が細々と行われていたとしてもそれほどおかしくはありません。
母親の死を目の当たりにした早紀さんは、心の弱い人間ではガミラス戦争に勝てないと考え、このAI研究及び無人艦隊建造に参加していたのではないでしょうか。
なお「ガミラス戦争」では無人艦隊の実現には至らなかったものの、その研究の成果として誕生したのがアナライザーシリーズであり、データ収集を兼ねた実戦投入として、試作機である「AU-O9」をヤマトにサブコントロールシステムとして組み込んだのではないでしょうか。
ちなみにこのアナライザーシリーズの開発には真田さんや新見さんも参加していても不思議はなく、その時に早紀さんと新見さんは知り合ったのかもしれませんね。
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銀河の艦長に就任した理由

ガミラス戦役後、国連軍から再編された地球防衛軍では少しでも軍事力を回復させるために「波動砲艦」の開発・量産と共に、AIによる「無人艦隊」の開発にも力を入れていたと思われます。
早紀さんもまたその情勢下でAI研究を続けていたと思われますが(状況的にプロジェクトリーダーあたりになっていたのかもしれません)、そんな彼女が「銀河」の初代艦長に抜擢された理由はいくつかの複合的な理由によると思われます。
まず第1に、AI研究に精通していた点。
「銀河」は最初からAIによる運用を考えられていましたが、同時に人類存続の為に決して失われてはいけない艦でもあったため、AIが重大なエラーを起こさないよう、そのAIの管理人として長年にわたってAIの研究を行っていた早紀さんが艦長に任命されたのではないでしょうか。
また、「銀河」で搭載されたブラックアナライザーのプログラムを組んだのがそもそも早紀さん自身である可能性もあります。
もしそうであるならば、21話でブラックアナライザーを破壊した早紀さんの行為は自身の過ちを自ら正したという側面があるのかもしれません。
第2にコスモリバースシステム(以下、CRS)の研究に関わっていた点。
ヤマトから降ろされたCRSは銀河の艦内に移されて研究が行われていたとされていますが、その研究には早紀さんも参加したとされています。
AIの研究していた早紀さんがCRSの調査に呼ばれた理由は、2199で真田さんや新見さんが行っていた時の調査報告で、CRSが人間の脳に近い反応を見せていたことが書かれていたことから、AIが連想されたためではないでしょうか。
幸か不幸か、その連想はわりと正解であり、CRSを最低限制御することが可能となったため、そのままCRSの管理責任者として早紀さんが銀河の艦長に抜擢されることになったと思われます。
そして第3に女性であること。
これはG計画の内容を考えれば説明不要の条件です(汗)
以上の要素から、本来、技術将校であった早紀さんが「銀河」の艦長に就任することになったのではないでしょうか。

銀河のメインクルーの正体

ちなみにですが、銀河のメインクルーである戦術長の「日下部うらら 」と航海長の「市瀬美奈」の両名は、早紀さんと共にAIの研究を行っていた研究員だったのが、早紀さんが「銀河」の艦長に就任したことにより、直属の部下として「銀河」のメインクルーに横滑りしたものと思われます。
この意味では両名とも明らかに幹部クルーとての資質は乏しいですが、そもそも銀河の運用は「AI」が行うので、銀河のクルーとしては軍人としての資質よりもAIに対する理解とAI運用の技能が求められていたのかもしれません。
また艦長の早紀さんと、二人の幹部クルーの経験不足を補うべく乗り込んでいたのが副長の神崎恵だったと思われます。
20代の多いメンバーの中で神崎さんが1人だけ36歳というかなりの年長者ですが、経験を積んだたたき上げの正規軍人と考えるならば納得のいく年齢です。
なお、彼女の設定に「藤堂早紀を公私に渡って支え続ける良き理解者」という設定がありますが、もしかしたらもともとは藤堂本部長の娘である早紀さんの護衛役として父親が付けたSPだったのかもしれませんね。
この設定の場合、母親の自殺後はそれこそ親身になって早紀さんに接していたでしょうから、ある意味、早紀さんにとっては一番気心が知れた部下というのも納得です。
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以上が「藤堂早紀技術将校説」の全部です。
あくまで私の勝手な推測にすぎませんが、藤堂早紀さんや銀河クルーについて結構納得がいく説明ができます。
これが当たっているにしても、外れているにしてもサイドストーリーとして銀河に着任する前の彼女たちのエピソードも見てみたいですね。

コメント

  1. オールドタイマー より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
     AIの専門家ですか…、私は波動物理学の方だと思っていました、ヤマト抜錨後も地球に残留したのは簡易的な波動エンジンを載せた船を建造して少しでも人々を脱出させるためなのかな、と考えていたのですよ。

     ただ「AU-O9」アナライザーという実例がある以上研究開発されていたのは事実、実際あの航海で「彼」は殆ど人間と変わりない位に成長していたので、かなり高度な研究内容であったと想像できます。
     まあオルタとの接触がその引き金になりあれ程の存在に成り得た、のかもしれませんね時間断層謹製の無人艦が今一歩だったことを考えると。
    (ところで今考えると「2202」の艦がある程度の無人操艦が出来るのは当たり前なのですよね、時間断層から引っ張り出さないといけない訳ですから、それにAIユニットをサブフレームとして接続すれば無人艦の一丁上がり、上手く考えられている。)

    ps.

     公式ホームページ更新されておりますな、やっぱり色が付くとちがいますね。
     そしてあの「大和」は、やっぱり私には戦艦大和より大きく見えますね。実際、戦艦大和の艦橋の内でヤマトのそれを再現すると八畳間か、と思える位に狭いのですよねえ、再現図を見てショックを受けた幼い日の記憶が有ります。

  2. kazu より:

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    公式サイトに
    「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト2202」試聴PVがアップされましたね。
    第一章地球
    第二章テレサ
    第三章白色彗星
    第四章暗躍
    第五章翼
    第六章鬩ぎ合う力
    第七章愛カーテンコール
    という構成。
    うーむ、宮川泰さんのオーケストラを指揮している動画が見られますからね、、、何でしょう、なんかテイストが軽い感じが。でも好みもありますからね。

  3. 山城2199 より:

    SECRET: 0
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    オールドタイマー様、遅くなりましたがコメントをありがとうございます!
    CRSの研究に携わっていたことを考えると、波動物理学の研究者であった可能性も確かにありますが、やはり藤堂艦長の過去を考えると、人間性を否定したAI研究を行っていたのではないかと考えております。
    2199年当時、「AU」シリーズを搭載した艦は現時点で判明している限りヤマトしかないので、文字通り実用化に成功したばかりの技術だったのでしょうね。
    それが2202年で無人艦隊の実用化までこぎつけたのは、イスカンダル航海でのデータの収集の成功、同盟国であるガミラスからの技術支援、そして時間断層で一気に研究を進めることができたことが大きいと思います。
    もし時間断層で研究・開発が行われていなかったら、恐らくガミロイドレベルの人工兵の開発成功どまりで、無人艦隊までこぎつけたかはちょっと疑問です。

    戦艦大和は改めて美しい艦であることを今回のPVで実感させられました!
    現実でも1/1大和の建造はネット上でよく語られていますが、ぜひ実現してほしい夢のプロジェクトです。

  4. 山城2199 より:

    SECRET: 0
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    kazu様、遅くなりましたがコメントをありがとうございます!
    全体を聞かないと最終的な感想は言えませんが、「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト2202」は本当に楽しみです。
    欲を言えばCDではなく生コンサートでお披露目して欲しかったですが・・・
    まあ時期が時期だけに仕方がないのですが(苦笑)
    このコロナ騒動が落ち着いたら、またヤマトコンサートを開催して欲しいところです