皆様今晩は!
今回の記事の中には、2205冒頭6分に関する重要なネタバレがあります。
ネタバレが嫌な方は回避をお願い致します。
2205の冒頭において、デスラー総統はボラー連邦からガルマン星の解放に成功し、ガミラス人とガルマン人の融合国家「ガルマン・ガミラス」の成立を宣言しました。
天の川銀河の大国「ボラー連邦」との全面衝突は不可避となりましたが、このガルマン星の確保により、滅びに瀕したガミラス民族を救うというデスラー総統にとっての最大の悲願が果たされたと言っても良いでしょう。
しかしこの「ガルマン・ガミラス」の建国は、ボラー連邦との全面戦争という要因を除いも非常に困難なものであることが予想されます。
事実、このガルマン・ガミラスには少なくとも3つの火種が存在しています。
ガミラス民主派との関係
まず一番最初に考えられる火種は、ガミラス本星に存在するガミラス民主派政権との関係です。
恐らく2205の時点では、デスラー総統とガミラス民主派政権との間には「移住可能な惑星を探す」という重要な目的を実現するために一定の協力関係が築かれていたと思われます。
しかし、果たして移住可能な惑星を発見した後のことまで合意が出来ていたのかは疑問です。
あるいは協力関係を結んだ時点ではデスラー総統は、「自分の仕事は移住先を発見するまでで、あとのことは本国の民主派政権に託す(自分は表舞台から姿を消す)」と考えていたかもしれません。
ただ、ボラーとの全面戦争やガミラス人とガルマン人という2つの民族を融合させる必要があるなど、ガルマン・ガミラスが置かれた状況を冷静に分析した場合、ガルマン・ガミラスにとって必要なのは強力な指導者に基づく独裁政治であり、それを成せるのはアベルト・デスラーただ一人であると考え方を改めても不思議はありません。
一方、本国の民主派政権にとっては、デスラー総統の覇権を認める事も、彼の独裁政権に協力する事も出来ません。
というのも、民主派政権はデスラー体制の完全な否定によって国民の支持と政権の正統性を維持しています。
「移住可能な惑星の探索」まではギリギリの妥協点としてデスラー総統に協力する事は可能ですが、ガルマン・ガミラスがデスラー総統を頂点とする独裁国家として認め、その傘下に入ることは、これまでの自分たちの行為がすべて間違っていたという事になり、その後の政治力や発言力はすべて失うことになります(下手をすれば報復の対象になり命を失うことも考えられます)
そのような状況を民主派政権が受け入れる事ができるとは思いません。
結論として、ガルマン星の発見・確保によって総統派と民主派の協力関係は維持が不可能になり、今後はどちらが「ガルマン・ガミラス」での政治的主導権を握るかの政争に発展する可能性は極めて高いと言えます。
もしかしてPVにおいてメルダが非常に暗い表情を浮かべているのは、そのような状況が既に起きているからかもしれませんね。
シャルバート教との関係
第二の火種として考えられるのが、やはりシャルバート教です。
冒頭でもシャルバート教の神殿らしいものが登場し、ボラーの圧政下にあったガルマン人の間に広く流布している宗教である様子が描かれていました。
このシャルバート教については現時点ではどのような宗教であるかは描かれておらず、あくまで推測するしかありませんが、もし「ヤマトⅢ」で描かれたような「自分たちの正義の為ならテロも辞さない」という狂信者が登場するような宗教であった場合、かなり問題です(実際、ボラーが弾圧していたのもそういう宗教だからという理由である可能性が高いです)
2199で多民族国家「大ガミラス帝国」を束ねてきたデスラー総統であるので、土着宗教に関しては(デスラー体制の否定につながらない限り)わりと寛容だったと思われますが、それでも時に妥協できな対立が産まれるのが宗教の恐ろしさ。
正直、ガルマン星でシャルバート教が強く信仰されているのはかなりの爆弾であると思われます。
地球との関係
そして最後の火種は地球との関係です。
少なくとも2205冒頭時点までは地球とガミラスとの間に結ばれた安保条約は存続しており、両者は強力な同盟関係にありますが、気をつけなければならないのはこの条約の当事者は地球と民主派政権であるという点です。
恐らく、地球とガミラスとの同盟は締結当時から強い反対の声が多かったと思われますが、地球は「悪いのはデスラー出会ってガミラスではない」との理論でなんとか反対派の意見を抑え込んでいたのではないかと思われます。
しかし、ガルマン・ガミラスがデスラー総統を頂点とする独裁国家としてスタートした場合、地球とガミラスの同盟関係には大きな亀裂が入るのではないでしょうか?
ボラーも2205時点の地球の軍事力ならば味方に引き入れる価値があるとして、「ガミラスとの同盟破棄・ボラー連邦との同盟締結」を働きかけてくる可能性は非常に高いですし、デスラー憎しの感情から地球の方でもボラーとの同盟締結派が台頭する可能性は十分に考えられます。
はたして地球とガミラスは2205において最後まで同盟を維持できるのか、その選択も一つのテーマではないかと思われます。
まとめ
個人的にはガルマン・ガミラスはデスラー総統を頂点とする独裁国家でしか、生き残りの道はないと思います。
しかし一方で、内にはシャルバート教、外には本国のガミラス民主派と地球と、いつ爆発してもおかしくない爆弾を抱えているかなり危険な状況です。
果たしてここからデスラー総統はどのようにして確固たる勢力を築いていくのか非常に楽しみです。
そしてこのような複雑極まる状況に古代たちはどのように関わっていくのか・・・・
古代君たちヤマトの動きが間違いなく星間戦争に大きな影響を与えると思いますので、これもまた興味深いですね。
コメント
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こんにちは。
ガミラス本星におけるデスラー政権についてはある程度一悶着あるでしょうが意外とすんなり復権できそうな気がしています。尺も尺ですし。
民主派に取り込まれていたタラン弟が2202にてデスラーの元に馳せ参じており、これは民主派勢力内でも親デスラー派が一定数いるということになります。またカリスマの高いマティウスの遺児ランハルトが示した「アベルトが導け」との意思をバレルを通して本星に伝われば、2202最終話で太陽系駐在部隊(一部?)がデスラーに付き従った様に高い支持を得ることも可能と考えます。
民主派で反デスラーの旗頭になりそうなのはヒスとディッツくらいですが、そこは「民主」なのですから決めるのは臣民かと。民主化の大前提としてデスラーの死亡があると思いますし、反デスラーだった貴族等が民主化で割を喰って反民主になるなんてのもあるかもしれません。
ところでガミラス臣民はヤマトをヒーロー視していますが、それは「バレラスを救った(デスラーの指示であることを知らない)」からなのか?「デスラーを倒した」からなのか?多分前者であると想像していて、それほど臣民に反デスラー気運が高かった訳ではないとの解釈です。そもそもデスラー政権と民主ガミラスでやっていることは基本的には富国強兵でイスカンダル崇拝と、そう変わらない気がしています。新たな勢力拡大は無いかもしれませんが植民星の開放なども限定的の様ですし。
復権までの一悶着はガルマン移住や黒色艦隊に絡めなくてもイケる気がしますが、どちらかをトリガーにしたほうが話としては判りやすいですね。
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はじめまして。
いつもこちらのBlogを楽しく拝見ささせて頂いております。
すでにご指摘の方がいらっしゃるのかもしれませんが、本記事のデスラーとガミラス民主派との関係に関連して、Youtubeの『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-』特報
https://www.youtube.com/watch?v=mxTCgyvu_y4
にちょっと気になるシーンがありました。
PVの00:22あたりに、ガミラス本来と思われる場所に中心が光っている黒い物体が打ち込まれているシーンが描かれています。オリジナルの「永遠に」で地球に打ち込まれたハイペロン爆弾のようにも見えます。これがもしそういった物なら、ガミラス本星の住民はデザリアムに人質にとられてしまうのかもしれません。するとデスラーは祖国開放の英雄としてガミラスに凱旋するというストーリーもあるかもしれませんね。
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地球がボラーよりになるのは旧作でラム艦長のラジェンドラ号がダゴン艦隊に追われていたのをヤマトが救った時のように、ガルマンの存在を知らない、ボラーの全容を知らない地球の図式があったからにほかならないと思います。今回はガミラスとの同盟から3年経過し、ガトランティス戦役での共同作戦でアンドロメダ以下の主力艦隊を失った地球を救った恩人であるから、亀裂が生じる可能性はデスラーが地球を再度侵略をしようとしなければないと考えます。確かにデスラー派と民主派が対立する図式は残ってます。TORAさんの指摘のように尺の短さから長さからあっさり収まるように思えます。メルダのカットは恐らくガミラス星の寿命を知り母星を離れなくてはならないことを悟ったときではないでしょうか。地球がボラー寄りにならないと思える理由は他にもあります。シャルバート信者を恐れてなのかもしれませんが、奴隷扱いでした。盟友関係を結ぼうとしたデスラーにも隷属を強要してきました。地球政府が中立の立場をしめしてもガミラスの同盟である限り侵攻してくることは明白です。しかも同盟ではなく隷属を要求してくると思われます。これはガミラスが二等市民であれザルツ人を任用しているのとは大きな違いがあり、死の首輪を嵌められることを受け入れるはずがありません。
とはいえ、デスラーと民主派との和解がどのように描かれるのか楽しみです。
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是非2202での最後のアベルトとキーマンの別れ際のやり取りから、ただの独裁者に戻るのではなく、本星の民主化したガミラス人とも分かり合った形で最初から進んでもらいたいと思っています。
ベースの新たなる旅立ち、暗黒星団帝国が、ガミラス星に楔を打ち込み星ごと牽引してしまう、地球(ヤマト)ぎ暗黒星団帝国と戦い、デスラーは牽引を解くというストーリーも考えられていたとのこと、これならば本星のガミラス人から地球とアベルトに助けを求めて双方とも駆けつけ、共闘するというのもあるかも知れません。
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原作新たなる〜の牽引するシナリオは、ゆっくり解説さまの動画を見て知ったもので、こちらに聞き及びとして書かせていただきましたこと、補足させていただきます。
ここまでの山城2199さまの記事を読ませていただき、やはり残った全てを絡ませたストーリーになるのかと思っている次第です。2205の次はないのか、あっても2520とかかもと心配になります。
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ABARTH様、コメントをありがとうございます
2205ではガミラス民主化・地球連合vsガルマン・ガミラス帝国vsボラー連邦の三つ巴になるかと予想していたのですが、どうにもハズレそうです(苦笑)
まあ、第三勢力としてデザリアムが登場するので、あまり対立構造を複雑化するのも問題ですね。
それにしても2205のラスボスはデザリアムだとは思いますが、ボラーの立ち位置が本当に読めません。
最後まで敵であるのか、それともデザリアムという敵を前にして地球・ガルマン・ガミラス・ボラーの三国同盟が誕生するのか?
これはこれで面白そうですが。
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TORA様、今晩は
コメントをありがとうございます!
ご指摘の通り、デスラー政権とガミラス民主派との関係はあっさり解決しそうですね。
最新の情報を基にした考察をアップいたしましたので、そちらもよろしくお願い致します。
ちなみにデスラー総統がバレラスを滅ぼそうとしたことは国民は知っていると思います。
というのも、民主派が事故の政権の正統性のために「狂った独裁者」として宣伝していたという事は2202で少し触れられていますし。
和解ではそこが一番問題である気もするのですが、恐らくアニメ本編内ではそこまで詳しく描かれる事は無さそうですね。
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ダメクラモト様、初めまして
コメントをありがとうございます!!
面白いご意見ですね。
あの物体については私も機会を見て考察したいと思います。
それにしてもあのPVは2分程度に関わらず無茶苦茶情報が詰まっていますよね。
あのPVだけでもかなりの記事が書けそうです(笑)
今後とも「ヤマトの日々」をよろしくお願い致します。
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kazu様、コメントをありがとうございます!
デスラー総統と民主派の関係は最新の記事で再考察させていただきました。
そちらの方もよろしくお願い致します!
ゆっくり解説さまの動画は私も見ていますが素晴らしい考察が多いですよね
私もいつかあんな動画を制作してみたいですね
ちなみに個人的な見解として、2205で混ぜる要素は「完結編」までではないかと思っています。
2205が何作作られるか次第ですが(笑)