皆様今晩は!
前回の更新から間が空いてしまい大変失礼いたしました!
今回は迷将ゲール閣下の考察第2弾
「何故、ゲール閣下が銀河方面司令長官に任命されたのか」について考察を進めてみたいと思います。
銀河方面軍司令長官のポストは閑職だったのか?
2199年当時、ガミラスにいくつの方面軍が存在していたのかは不明ですが、この銀河方面軍司令長官という地位は格だけで見ればガミラス最高の名将であるドメルが就任していた「マゼラン銀河方面軍司令長官」とほぼ同格の地位です(重要度は全然違うようですが)
このような地位にゲールが就任していた理由についてはアニメ版では「中央軍総監のゼーリック国家元帥に取り入ることでこの地位を手に入れた」とされています。
また小説版「宇宙戦艦ヤマト2199」では就任の事情はもう少し詳しく書かれており、
①軍内部で進行していたされていた反デスラーのクーデター計画を報告した功績。
②辺境ということで重要度が低かった。
③地球以外に目立った敵対勢力が確認されていなかったため難易度が低かった。
といった事情が考慮され有能とは言いがたいゲールが銀河系司令長官のポストに就くことができたとされています。
これだけを見るならば、栄転という感じで閑職につけられたという感じですね。
しかしゲールがこの地位に着いた事情とは果たしてこれだけなのでしょうか?
2202において判明した、デスラー総統が移住先を銀河系方面に求めていたという事情を考えるならば、デスラー総統にとってはその方面を統括する銀河系方面軍司令長官のはまさしく移住計画のキーとなる重要なポストです。
そのようなポストを(功績はあるとはいえ)軍の高官たちから軒並み無能者扱いされているゲールに与えるものか疑問です。
むしろデスラー総統としては前回の考察で指摘したような後方勤務の人材としては優秀というゲールの本質を見抜き、銀河系方面軍司令長官の地位に任命したように思われます。
銀河系方面軍に求められたものとは?
実際、銀河系方面軍司令部に求められていたものは、ドメルのマゼラン銀河方面軍に求められていたような、防衛線確立のための戦略・戦術能力ではなく、銀河系の隅々まで探索するため各方面に派遣された艦隊を後方から管理・支援する後方勤務能力です。
ちなみに第18話の観艦式で色々な方面軍の名前が出てきましたが、これらは銀河系の探索のために艦隊が派遣された方面の呼称ではないかと思われます。
例えば「ヤマトⅢ」で地球は第2の地球探しを行った際、「こと座ベガ方面」や「カシオペア、イプシロン、プロキオン方面」というエリア分けを行い、各探査艦隊を派遣しています。
これと同様のことがガミラス銀河系方面軍で行われていたと思われます。
繰り返しになりますが、銀河系方面軍司令長官の地位に求められていた任務とは
①各派遣艦隊を管理(必要に応じて補給や増援艦隊の派遣など)し、そこから上がってくる探査報告を帝星司令部に伝達する。
②地球のガミラスフォーミングの後方支援
といった「移民計画」の遂行であり、ゲールはその手の任務には適任と判断されていたのではないかと思われます。
実はかなり評価されていたゲール
デスラー総統は、ゲールをかなり嫌っています。
それはゲールに対するデスラー総統のうんざりした表情から見ても明らかです。
しかしその一方でデスラー総統はゲールに対してかなり寛大です。
例えば、たった一言「総統も相当ご冗談がお好きで」と失言をして粛清された食糧庁長官のゲルヒンとは異なり、明らかに失態続きでも副指令として降格されたのみで粛清されることはありませんでした。
しかもこの降格でさえ、ドメルがヤマト討伐軍司令官として銀河系方面軍に赴任するための一時的な処置であることを考えるならば、実質お咎めはなかったといえます。
では何故ここまでゲールはデスラー総統から優遇されていたのでしょうか?
これはあくまで推測に過ぎませんが、デスラー総統はゲール個人は嫌っていたものの、「移住計画」の実地責任者としてのゲールをドメルとは別の得がたい人材としてそれなりの評価を与えていたのではないでしょうか。
実際、極秘で行わなければならない「移住計画」の担当者には
実務能力はあるが、秘密に気がつくほど頭は良くない
命じられた任務は忠実に行い、絶対に裏切らない
中央に出世しようという野心は持たず辺境に派遣されても不満をもたない。
といった要素が必要不可欠です。
ゲールは他の幹部から小物と見られておりそれほど大それら計画を行っているとは思われないこと。
さらにゲール自身も命令に関して深く考えるタイプであり、自分が「移住計画」に従事させられているという自覚はない。
しかも後方勤務としての能力は十分満たしており、閑職にしか見えない「銀河系方面軍司令長官」の地位で満足している。
これらの点が、デスラー総統にとって「移住計画」の実行者として理想的と判断され、「銀河系方面軍司令長官」への就任に繋がったのではいかと思われます。
そして流石にこれだけの要素を全てそろえた人材はガミラスといえども稀少であり、ゲールの下品さや戦闘指揮官としての無能さにもデスラー総統は苦い顔する程度で寛大になれたのではないかと思われます。
ちなみに、デスラー総統がゲールを副指令官に据え置いたのも、ドメルに命じたヤマト討伐とは切り離して、「移民計画」に専従させるつもりだったのではないかと思われます。
この意味では、15話でドメルがゲールをドメラーズへ乗艦させましたが、デスラー総統からすれば「後方の司令部に残しておけ、この脳筋が!!」といいたくなるような状況だったと思われます(苦笑)
以上、迷将ゲール閣下の考察でした。
第25話でゲール閣下は次元潜航艇の攻撃により乗艦である「ゲルガメッシュ」が大破、そのまま退場となります。
2202では登場しなかったことからゲール閣下はこのときの攻撃で死亡したとも考えられますが、明確な死亡描写がない限り再登場する可能性があるのは2199シリーズの特徴(例外はギムレー。本当にどうやって助かったのか疑問です)
ゲール閣下が実は生存していたという可能性は十分あります。
それではもし2202でゲール閣下が生存していたとして、2202では何をしていたのか。
次回はその点について考察(というより妄想)してみたいと思います。
コメント
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初めて書込みさせて頂きます。
ギムレーが助かった理由なんですけど、ちょっと思ったことがありまして、ハイゼラート級の艦橋基部、あそこら辺りがこうポンと外れて緊急脱出艇になっている、というのはどうでしょうか旗艦を務めることが多そうな艦みたいですし。
ガイデロール級も設計思想は同じというか、こっちの方が基になっているなら同じ機構になっていても可笑しくない、この機能の発展形がゼルクートの艦橋になっていくなんて考えると面白いとおもうのですが。
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オールドファン様、初めまして!
コメントをありがとうございます!
> ギムレーが助かった理由なんですけど、ちょっと思ったことがありまして、ハイゼラート級の艦橋基部、あそこら辺りがこうポンと外れて緊急脱出艇になっている、というのはどうでしょうか旗艦を務めることが多そうな艦みたいですし。
> ガイデロール級も設計思想は同じというか、こっちの方が基になっているなら同じ機構になっていても可笑しくない、この機能の発展形がゼルクートの艦橋になっていくなんて考えると面白いとおもうのですが。
23話での描写的にかなり無理がありますが(艦全体が完全に融解して爆沈している)、無理やりつじつまを合わせるならばおっしゃるような逃げ道しかありませんね。
ただギムレーの件を除けばハイゼラート級の艦橋基部が脱出艇という設定は充分ありだと思います!
実際、ゼルグード級もデウスーラⅡ世も同じような脱出装置機構が備わっているので、その流れがハイゼラードに備わっていても少しも不思議はないと思います。