皆さま、今晩は!
最近、あまり考察記事を書いていなかったので、今回はリハビリを兼ねての短い考察です。
一部のファンの間で大人気の「地球連邦大統領」ですが、2202で初登場し、3199でも大統領を続けていることについて、疑問をの声もあるようです。
確かに人気の問題もありますし、また「2202」では最終章ではガトランティスに一時的とはいえ、地球を占領されてしまったのですから、それでも大統領の地位を維持していることに疑問を感じるのはもっともです。
ただこれらは、現実の大統領制の任期と作中の地球を取り巻く環境を考えたら、そこまでおかしくはないのではないか、と思います。

大統領は二期目?
まず任期についてですが、現実の大統領制の任期は実は採用している国家でばらばらで、
・4年:アメリカなど(最も一般的)
・5年:フランスなど
・6年:ロシアなど
・7年:カメルーン、南アフリカ共和国など
と、最短の4年から最長で7年となっているようです。
地球連邦大統領の任期がどうなっているかは作中で明言されていませんが、おそらくもっともメジャーなアメリカの大統領制度を採用していたとしたら、「1期4年の2期上限」となり、MAXで8年間、大統領でいられます。
もし地球連邦の誕生が2202~2201年ごろで、大統領も同時に就したとすれば、2207年である「3199」で大統領が現職でもそこまでおかしくはありません。
ただこの場合、大統領は2期目の2年目か3年目ということになり、レームダックとして政治的影響力がかなり低下している時期になります。
「3199」で大統領自身はデザリアムに対して強い不信感を抱いているにもかかわらず、政・財界及び軍部において親デザリアム勢力が拡大していたのは、大統領の政治的影響力の低下という点も大きな要素となっていたのかもしれません。
ガトランティス戦役後も大統領でいられた理由
では、大統領が「ガトランティス戦役」後半で地球の(一時的な)占領という最悪の状況を迎えてしまったにもかかわらず、その後も地位を維持し、あまつさえ、2期目も再任されたのは何故でしょうか?
これについては私は二つの理由があると思います。
まず一つは、ガトランティス戦役での敗北は、ヤマトの特攻と古代と雪という二人の英雄の帰還という2つの美談によって国民の間から都合よく忘れ去られた可能性です。
本来ならば、地球防衛艦隊の壊滅と、一時的とはいえ地球占領という最悪の事態を招いたことについて、大統領や藤堂長官や芹沢副長などは責任を取らねばならない立場にありました。
ただ、これらの失態は、ヤマトの特攻による「滅びの方舟」の撃破と、その後の古代と雪を助けるかの国民的議論の中で完全に埋没し、責任問題自体がうやむやになってしまったのではないかと思われます。
そしてむしろ、時間断層という大きな犠牲を支払ってでも、国民投票の結果に従い、古代と雪の両名の救出を決断した大統領に対しては、(その時点では)大きな称賛が寄せられ、これが再任の大きな力となったと思われます。
もう一つは大統領個人の影響力の大きさです。
彼は大統領に就任して以降、ガミラスとの友好を堅持しており、「3199」でもその方針は変わる事はありませんでした。
そのため、同盟国であるガミラスからの評判も良く、ガミラスがそのまま彼の実質的な後ろ盾となっていた可能性があります。
波動砲艦隊計画により、地球自身も協力戦力を有することになったものの、大マゼラン銀河の覇者として君臨するガミラスの力は、2205年のガミラス本星崩壊まで圧倒的に優位に立っていたこともあり、そのガミラスを後ろ盾にする大統領の権威と政治的影響力は絶大だったと思われます。
「時間断層の破棄」やガトランティス戦役後の大幅な軍縮を実現できたのも、恐らくこの時点での彼の政治的影響力が絶大だったからではないでしょうか。
レームダックと化した大統領
しかしそんな大統領も、「3199」では「スカルダードの方が頼りになる」と国民に言われているほど、支持を大きく落としていることが分かります。
恐らくこれについては、
・2205のガミラス本星の消滅で後ろ盾であったガミラスの国力が大きく落ちた
・領海侵犯を繰り返すボラーに対して弱気である
・「時間断層の閉鎖」や軍縮により社会が不景気になってきたことで国民の不満が高まった
・これらを打開する具体的な方針が出せていない
といったことが理由であり、彼自身も大統領職の任期が終わりに近づいていることもあって、恐らく2207年時点では政治家としてはほぼ死に体となっていたのではないでしょうか?
逆に言えば、「親デザリアム派」が一気に勢力を拡大したのも、「親ガミラス」である大統領が出せなかった上記の国民の不満に対する解決策を
・ガミラスの国力が大きく落ちた→新しいデザリアムという力
・領海侵犯を繰り返すボラーに対して弱気である→デザリアム艦隊による排除
・不景気対策→デザリアム人の移住や千年後の技術によるバブル発生
という形で明確に対策を出せたのが大きく、もはやレームダックと化した大統領がこの流れに逆らうのは不可能だったと思われます。
第5章時点でバレル大使と裏で通じることで何とか最悪の事態を防ごうとしている大統領ですが、彼自身は、今回の後始末がひと段落した時点で責任を取る形で表舞台から退場するのではないかと思われます。
なんとも気の毒な立場になりそうな大統領にはせめて平和な余生は送っていただけたいですね(苦笑)

