ガルマン星とデスラー総統(2205冒頭ネタバレあり)

皆様今晩は!
今回の記事では現在上映中の「ヤマトという時代」で公開された「ヤマト2205冒頭6分」のネタバレが含まれています。
ネタバレが嫌な方は回避をお願い致します。

昨日アップした【2205冒頭6分感想(ネタバレあり!)】の中でも書きましたが、今回の「宇宙戦艦ヤマト2205」冒頭6分において以下のかなり重要な情報が明らかになりました

①デスラー総統はボラー連邦と面識がある
②ボラーの辺境にあるガルマン星はガミラス人の故郷であり、その事実をデスラー総統は知っている。

この2点はボラー連邦との交渉に向かったデスラー総統のセリフによって判明しましたが、これはかなり興味深い事実です。
というのも、2199から2202までのデスラー総統は、ガルマン星という移住に最適な星の存在を既に知っていたにもかかわらず、地球の惑星改造やガトランティスに組して新しい移住先を用意してもらおうとしていたことになります。
今回の2205において、ガルマン星を力づくで開放しボラー連邦との全面対決を決意したデスラー総統ですが、何故2199の時点でこの決断をしなかったのでしょうか?

デスラー総統がボラー連邦との全面衝突を避けた理由

あくまで予想ですが、恐らくデスラー総統も最初はガルマン星への移住を考え銀河系中心部への進出をはかったのではないかと思われます。
その結果、ガルマン星を支配下におくボラー連邦と遭遇・戦闘状態となり、そこで得た情報からボラー連邦がガミラス帝国に匹敵する強大な星間国家であることを知ったものと思われます。
勿論、デスラー総統はガミラスがボラー連邦に劣っているとは思っていなかったでしょうが、2199年時点ではいくつかの要因からボラー連邦との全面衝突は不可能と考え、ガルマン星の開放は諦めたたのではないでしょうか。
では、デスラー総統がガルマン星開放を諦めた要因とは一体何なのか。
それは以下の2つが考えられます.

■ガトランティスの存在
まず最大の要因は、2199年時点ではガトランティスの勢力が健在であり、本土防衛のために主力艦隊を動かすことが出来なかった事であると思われます。
強大なボラー連邦と全面衝突する以上、ガミラスもその総力を対ボラー戦に向ける必要がありますが、そうなると大小マゼラン銀河の防衛力は激減し、ガトランティスの侵攻を防ぐことが不可能になってしまいます。
移住先を手に入れようとした結果、ガミラス本星が滅びることになっては本末転倒です。
そのため、2199時点では方面軍以上の兵力を銀河系に派遣する事は出来ず、そしてその程度の兵力ではボラー連邦との全面衝突は不可能であると判断したのでしょう。
逆に言えば、2205でデスラー総統がボラー連邦との戦いを決断したのは、2202でガトランティスが滅亡し、後背の敵を心配する必要が無くなったことから、ガミラスの総兵力を銀河系に移動させることが出来るようになったからといえるかもしれません。
ただ、大小マゼラン銀河の兵力を対ボラー戦に転用し、本土防衛が手薄になった事が、もしかしたら2205における重要な伏線になっているのかもしれませんね。

■本土との距離
また純粋にガルマン星がガミラス本星から遠かった事も、ボラー連邦との開戦を躊躇する理由になったのかもしれません。
2199時点におけるガミラスの勢力圏は銀河系から遠く離れたバラン星周辺までしか確立しておらず、それより先はまだ完全に掌握しているとは言い難い状況にありました。
つまり、ボラー連邦と開戦しても派遣部隊への補給や増援は本土からバラン星を経由して行うしかなく、必然的に長く伸び切った補給線という非常に不利なハンディを背負ってボラー連邦と戦うことになります。
一方で、ボラー連邦にとって銀河系は完全なホームグラウンドであり、短い補給線と知りつくた地形という完全有利な状況でガミラスを迎え撃つことは可能です。
デスラー総統も流石にこの状況では一時的なガルマン星の確保では可能でも、維持することは不可能と考え、諦めたとしても不思議はありません。

以上の理由からデスラー総統はボラー連邦との全面衝突は避け、銀河中心部への進出は諦めたのではないでしょうか。

地球侵攻はガルマン星開放の下準備?

ただし、デスラー総統はガルマン星開放を完全に諦めたわけではなく、当面はその下準備を勧めていた可能性があります。
そしてそのために行われたのが
①地球の惑星改造
②第2バレラスの建造

だったのではないでしょうか?

■地球の惑星改造の真の目的
あくまで想像ですが、デスラー総統には地球をガルマン星開放までの一時的な本拠地として利用する目的で侵攻したのではないでしょうか。
そもそも、いくら地球の条件が良いとはいえ、人工的な惑星改造によって、特殊なガミラス人が永続的に居住できる惑星にすることが出来るのか疑問です。
しかし本命であるガルマン星を確保するまでの一時的な仮宿として利用するだけなら、条件を満たすことが出来たのではないでしょうか。
つまり地球は、ガルマン星を確保するまでの一時的なガルマン国民の収容先であり、そしてガルマン星開放のための銀河系内におけるガミラス帝国の拠点予定地として目をつけられたのではないかと思われます。

■第2バレラス建造の真の目的
また第2バレラスもガルマン星攻略の重要なキーとして建造されていたのではないかと思われます。
簡単に言ってしまえば、第2バレラスは大マゼラン銀河内にあるガミラス帝国の全て(国民・物資・技術力・建造能力など)を銀河系に運ぶための一種の方舟だったのではないではないでしょうか。
大マゼラン銀河のガミラス帝星から地球に本拠地を移そうとした場合、普通に輸送船団を組んで行うと、目滅茶苦茶な時間と労力がかかるうえ、下手をしたらボラー連邦の妨害に合う可能があります。
また輸送計画が進むにつれ、必然的にガミラス本土の国力はどんどん失われていくので、下手をすればガトランティスの侵攻を招く可能性があります。
そのため、地球への移動は第2バレラスによる移動の1回で済ませることにし、この施設に国民や物資を詰め込めるだけ詰め込んで本土の主力艦隊と一緒に地球に向かうというのがデスラー総統の計画だったのではないでしょうか。
これならば確実で完全にガミラスの全てを銀河系に移動させることが可能です。
勿論、第2バレラスでは収容できる国民の数は限られていますので、収容者を減らす目的で行われたのが2199終盤でデスラーが自国民の大量虐殺をはかった真の理由だったのではないでしょうか。
収容できないガミラス臣民はガミラス本星に残しておくしかないが、その場合、ガトランティスによって虐殺される可能性が高く、それならば一瞬で楽にしてやろうとデスラー総統が考えても不思議はありません。
また、これは地球への遷都にあたってその後、無人となったガミラス星が誰かに利用されないよう徹底的に破壊しておくという意味合いもあったのかもしれません。

【まとめ】デスラー総統演説の真意

2199第22話で行われたデスラーの演説で、「古より分けれた二つの民族が1つになる時が来た」と語っています。
これは今までガミラスとイスカンダルのことであると思われていましたが、じつは大マゼラン銀河のガミラス民族と銀河系のガルマン民族のことであり、大統合によってイスカンダルと一緒になったガミラスが銀河系に移動し、ガルマン民族と一緒になるというのがあの演説の本当の趣旨だったのかもしれません。
そうであるならば、ヤマトの登場により若干、予定していたスケジュールを繰り上げた可能性があったにせよ、デスラー総統の行動は最初から予定されていた遷都計画に基づく行動だったのかもしれませんね。

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コメント

  1. ルミ より:

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    初めまして!いつも楽しく拝読させて頂いています。初コメさせていただきます。
    なぜ、総統がとっととガルマン攻略しなかったか、についての考察、なるほど!!と膝をうちました。ガトランティスのせい、と考えると腑に落ちますよね。
    ところで、ボラー連邦はなぜ、ガトランティスの魔の手から逃れ得たのでしょうか?地球より、刈り取るにふさわしい「悪の芽」のような気が・・・。
    そのうち、この点も考察いただければ嬉しいです。
    あと、今回の記事とは関係ありませんが、ガルマン星はなぜ、テレサの方を拝んでいなかったのか?(アケーリアス文明の影響はなかったのか?)や、イスカンダルが人口2人に激減した理由、なども、お手すきのときにお願いします。
    今後もブログ楽しみにしてます。

  2. パステヤージュ より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんばんは。
    わたしの住んでいる処は北国なのでちょっと夏日になると体が溶けそうです。
    わたしは冒頭6分版を見ていませんが、PVで思う事を少々。

    ガミラスのルーツは銀河にあったという事は新旧同じ設定なのですね。
    正直、安心しました。が、が、だがしかし!
    デスラーが事前に知っていたというのはちょっとファンとしては残念。ガミラスの新天地に関してはファンとして非常に興味のあるところです。そう、「あれ?アクエリアスは?」、「ムサシは?」(←ムサシはまぁ、いいかw)やっぱり地球との協力エピソードが、、、ね。この辺りは正規の設定、云々はあるのでしょうがモヤモヤが残ります。

    そして、この改装ガイペロン級はやっぱりバーガー君なのね。
    という事は、アンドロ空母はガトラン戦以降、放棄か地球に残留してる艦隊に置いてきたかですか。これってやっぱりイスカンダルの呪縛ですかねぇ。
    ん!じゃあ、ガミドロメダも期待薄かな。
    デスラー砲って実質、波動砲なんだろうし、一般将兵が波動砲発射権限を得るのはスターシャ没後、旧ヤマトⅢ~ってことですかね。
    ところで、波動砲なりデスラー砲って、火焔直撃砲みたいに転送できないのですかねw

    PV版を見ているとタイトルで見えにくいのですが、ガミラス星に重核子爆弾撃ち込まれているように見えるんですが。
    細身の黒いヤツ。(採掘用メカでありますように><)
    これ、ガミラス本星は身動き一つできんぞ。

    ガミラスが動けないと宇宙にあるワープゲート、誰が管理するんだ?
    只でさえ星から離れると元気がなくなっちゃうガ人なのにね!

    それでは皆様、お元気で。

  3. ABARTH より:

    SECRET: 0
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    今回の考察はかなり的を得ていると思います。バレラス落下はコアシップに積まれたミサイルがイスカンダルに向けられているのを解除するためという設定が2199のときにあった気がしますが、ヤマトが突入したおかげで、コアシップが吐き出された関係であのような判断をしたのでしょう。
    さて、火星に不時着したボラー艦は何を意味しているのでしょうか。勿論当時の地球に撃退できる軍事力はないし、打ち落としたのはガミラスではないかと思います。ガミラスの地球侵攻は考察通りではないかと思うんですが、ではボラーは何故地球侵攻をしなかかったかです。ガミラスがガトランティスを恐れたように、ボラーもまた、敵対している勢力があったとしたらどうでしょうか?ボラーの目的は恐らく銀河系全体の支配を確立すること。地球も偵察してるからターゲットであったはずです。しかし、ガミラスと出会って不可侵の密約を交わさざるを得ない事態が起きたからデスラーも真意を隠してボラーの意向をくんだのではないでしょうか。このボラーの脅威が及ばずに済んだのは暗黒星団帝国との衝突だと予測してます。ボラーがガルマン星の支配を強めていたのは暗黒星団との最前線がこの付近にあり、やがてこの開放がボラーからガミラスとの争いの原因になっていくのかもしれません。勿論、暗黒星団はガトランティスとも小競り合いをしていたのではないでしょうか?銀河のクルーが自分の身体を機械にして対抗しようと口にしたのが実は引っ掛かっています。暗黒星団はガトランティスに対抗するために機械化してしまったのかもしれません。