ボラー連邦は滅亡している?

皆様こんばんは!
「ヤマトという時代」に登場する火星で発見された謎の宇宙戦艦の正体が、Ⅲに登場した「ボラー」の戦艦であることは事前に流出した絵コンテによって明らかになり、2199世界にも「ボラー連邦」が存在していたことが明らかになりました(2199世界でも「ボラー連邦」という名前で存在しているかはわかりませんが)。
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しかし、最近ふと考えたのですが、2199本編での設定を合わせて考えると、物語がスタートする2199年時点においては、このボラー連邦はすでにガミラスによって攻め滅ぼされている可能性が高いのではないかという可能性に思い当たりました。
その最大の根拠は、2199年において銀河方面軍司令長官に着任しているのが軍指揮官としては有能とは言い難いゲール少将であることです。

ゲールの銀河方面軍司令長官着任は戦後処理?

過去の記事で何度か触れましたが、ゲール少将は後方勤務の軍官僚としてはかなり優秀ではありますが、軍指揮官としてはまったく無能ではないものの平凡な人材です。
勿論、2199世界のボラー連邦はオリジナルシリーズに登場したような強大な星間国家ではなく、非常に弱小勢力として設定されている可能性もありますが、もしオリジナルシリーズと同等の銀河系に大勢力を築いていた星間国家であるとするならば、ゲールがボラー連邦との戦いを指揮するのは完全に役者不足です。
恐らくボラー連邦との戦いを指揮していた銀河方面軍司令長官は別の人材であり、その人物が銀河系からボラーの勢力を一掃し、脅威となるような敵対勢力が完全に消滅したと判断されたことで、後方勤務が得意なゲールがその戦後処理係として着任することになったのではないでしょうか。
考えてみれば、銀河方面軍は脅威となる敵が存在しないと判断されている割には、かなりの大兵力が所属しています。
これらの兵力は対ボラー戦で派遣された兵力であり、ボラー滅亡後は、旧ボラー領に駐屯し、残敵掃討を任務としていたと考えるならば納得がいきます。
また総統からの勅令で地球攻略が行われているにもかかわらず、総統スキーのゲールが地球に対して関心が薄かったのも、ゲール自身が旧ボラー領の占領地政策に追われており、いくら総統の勅令とはいえ、最辺境の惑星にまで注意を向けることができなかったという側面があったのかもしれません。
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ボラー連邦はいつ滅亡したのか

火星で発見されたボラーの戦艦は戦闘で大破したものが偶然火星に流れ着いたものということであり、そこまで古いものではないようです。
恐らくはⅢに登場したボラー連邦のラジェンドラ号のように、同時期に行われていた戦闘において、戦場から緊急ワープで離脱した艦が偶然に火星に出現してしまったというケースなのかもしれません(ケースとしては復活篇の雪が乗り込んでしたス―パーアンドロメダの状況の方がより近いのかも)。
つまり、火星でボラーの戦艦が発見された少し前からガミラスとボラー連邦の戦争は始まっていたと考えることができます。
では、このガミラスとボラー連邦の戦争は一体いつ頃終わったのか。
これはあくまで状況から考えた推理ですが、恐らく地球とガミラスが初接触した2191年の少し前に、ボラー連邦の全面敗北という形で終わったものと考えています。
というのも、流石にボラー連邦という難敵と戦っているときに、銀河系の辺境である太陽系に艦隊を派遣できる余力は流石にガミラスもないと思われます。
ガミラス艦隊が太陽系に進出してきたのは、ボラーとの戦いが終結し戦力に余力ができたことにより、銀河系辺境部にも関心を向けることができるようになったからと考えるのが妥当です。
もしかしたらボラー連邦から接収した資料から、銀河系辺境の太陽系に「地球」という興味深い星があることをデスラー総統が知り、調査とその征服を命じることになったのかもしれませんね。

ボラーを滅ぼしたのはドメル将軍?

ちなみに、ゲールの前任の銀河方面軍司令長官として対ボラー戦の指揮を執っていたのはドメル将軍ではないかと睨んでいます。
実は2199でのドメル将軍に関する情報を精査すると、2199で銀河方面軍に着任する以前に銀河方面軍に来ていたのではないかという節がいくつもあります。
これについては長くなりますので次回の検証で詳しく述べたいと思いますが、この時、ドメルはバーガーをはじめとする幕僚や直属の艦隊は連れてこず、現地に展開していたシュルツ達2線級部隊を指揮してボラーと戦っていたのではないかと思われます。
シュルツがドメルの指揮下にいたというのは恐らくこの時ではないでしょうか。
この流れならば、ドメルがシュルツを優秀な軍人として一目を置いていた一方で、バーガーたちドメル幕僚団はザルツ人たちを「二等ガミラス人」として信用していなかったのにも説明がつきます。
ちなみにシュルツは、大マゼラン方面軍の指揮官としてドメルが本国に召還されたことを機にドメルの指揮かから離れ、後任の銀河方面軍司令長官に着任したゲールの指揮下に入ったものと思われます。

なお2199において、総統の勅令で太陽系攻略の任務がシュルツに与えられたのは、銀河系から帰国したドメルが、デスラー総統から「誰か太陽系攻略の適任者はいないか」と質問されたときに、シュルツの指揮するザルツ兵団を推薦したことが理由ではないかと考えられます。
第6話で「シュルツから連絡が入っています」とセレステラから言われたとき、デスラー総統がすぐに思い出せなかったのも、あくまでドメル将軍の推薦でシュルツの兵団に攻略を命じただけであり、シュルツ本人のことはよく知らなかったからではないでしょうか。

コメント

  1. yoshirinn より:

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    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    山城さん、お久しぶりです。ご無沙汰して申し訳ありませんでした。
    相変らず鋭い考察ですね。銀河方面軍にはシュルツ旅団のほかにラング中佐ら、多くのザルツ兵がいたと推察できるので、同じように帰順したボラー兵達がいたのかもしれませんね。銀河方面軍はガミラス軍の中でも、多国籍軍だったのかもしれません。そのあたりがゲールにとって不満で早くガミラス人が多い戦線に行きたくて、功を焦っていたのかも?と妄想したりします。

  2. オールドタイマー より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
     さて、如何なっているのでしょうね。ヤマトIIIの勢力圏図を参考にするのなら確かボラー連邦が有る宙域は太陽系とは反対側だったと記憶しています。
     ですので、2199第8話でヒス副総統が「~大、小マゼラン統一という偉業を成し遂げ、天の川銀河に進出~」とセリフが有ること、そして恐らく地球の方がガミラスに近いと思われることを考えると、まだ接触していないor小競り合いは行われているが、本格的な戦闘は行われておらず双方の首脳部とも相手が一大星間国家とは認識していない可能性も無きにしも非ずな気も。

     まあゲール少将が艦隊指揮官としては落第寸前で後方任務向きというのは完全に同意で有ります、それにあの人銀河方面軍司令長官のくせに居たのはバラン星だったのですよぇ。まあ銀河系に大きな拠点がない&ゲートシステムのハブがあるという理由だったかも知れませんが。
     そしてドメル将軍が単身若しくはハイデルンのみを連れ、銀河系で占領され帝国に編入した惑星の二等ガミラス人部隊を率いてボラー連邦辺境の惑星駐留軍と戦闘を行っていたかも知れない、というのも十分納得できる話なんですよね。
     その後ガトランティスが小マゼランに侵入して来た為、銀河系より転任し艦隊を編成その時バーガー達が順に幕僚団に参加という流れだったかも、ボラー連邦の二線級部隊ならどう考えてもガト軍のほうがヤバい相手だったでしょうし。

     いよいよシン・エヴァの公開日も決まった事ですし、そろそろヤマト公式サイトでも動きが欲しいですね。東京圏のことを考えるとやっぱり四月七日近辺が一番いい様な気がします。

    ps 私も「劇場版2202」予約しました、あの六章の予告収録されているかな?。

  3. 山城2199 より:

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    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    yoshirinn様、お久しぶりです!
    コメントをありがとうございます!!

    ご指摘の通り、本国があるマゼラン銀河と異なり銀河方面はかなり辺境ですので、ガミラス人で構成された正規艦隊をそれほど多数派遣するわけにもいかず、他民族の二線級部隊を派遣していたという可能性は十分に高いですね!
    2199のガミラスはローマ帝国をモチーフにしていたといわれますが、外征には多数の他民族部隊を動員したというローマ軍に相通ずるものがあると思います。
    ゲール君の出征意欲に関してはかなり微妙なんですよね。
    小説版では自分の能力不足をしっかり自覚しているので、案外、安全でありかつ総統の命令で就任した銀河方面軍司令長官の椅子はゲール君にとってもかなりお気に入りの地位だったのかもしれまん。
    ドメルの赴任で不満に思っていたのも副指令長官への降格という点でしたし。

  4. 山城2199 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    オールドタイマー様、コメントをありがとうございます。
    確かにⅢの設定に従えば、ご指摘の通り、辺境での遭遇戦で終わってしまい、本格的な開戦に至っていない可能性もあるんですよね。
    また可能性の一つですが、ボラー連邦とガミラスは2199年の時点では休戦協定が結ばれているという設定もありですね。
    これについてはちょっと面白いので、あとで記事にまとめたいと思います。
    よろしくお願いいたします。

    ヤマトの公式もぱったりと動きがなくなりましたね。
    ヤマトクルーの再編も行っている最中でしょうし、本格的に動き出すのはそれらの作業が終了してからかなと思っています。
    やはり「ヤマトという時代」の公開は早くて4月になりそうですね。
    今年の4月7日は平日なのでないと思っていましたが、シン・エヴァの公開日が月曜日であることを考えると、本当に可能性が高くなりましたね。

    >ps 私も「劇場版2202」予約しました、あの六章の予告収録されているかな?。
    劇場版2199は速攻で予約しましたが、劇場版2202は正直悩みました。
    結局購入を決心させたのは2205の雪のイラスト画です。
    現在公開されているイラストでは小さすぎて情報が読み取れないところも多いので、大きいイラストで確認してみたくなったというしょうもない理由です(苦笑)
    まさに制作委員会の罠にはまりましたね(笑)

    完全に予定外の購入だったので、当分、模型などは購入できそうにありません。
    3月中に「ヤマトという時代」が公開されてもグッズ等を購入する余力がないので、この意味でも公開は4月になってほしいものですね。