皆様今晩は!
今回は2020年最初の考察記事ですので初心に戻り、2202第1話で描かれた「浮遊大陸基地」奪回作戦についての考察をしてみたいと思います。
この戦いは、ガミラス・地球連合とガトランティスが双方かなりの戦力を動員した大会戦として描かれましたが、その背景についてはほとんど本篇内で描かれていません。
そのため、あの戦いに関しては以下のような疑問が生じます。
①あの浮遊大陸基地を奪回する戦略的意味とは何か
②何故ガトランティスはあの浮遊大基地を占領したのか
③何故ガミラスは単独で奪回できなかったのか
まあ正直なところ、単に第1話で派手な戦いを描きたかっただけでこの戦いの詳しい設定については製作サイドも深く考えていない可能性が高いです(汗)
しかしそれでは面白くないので、完全な私の妄想になってしまいますが、本篇で描かれた数少ない情報から、あの浮遊大陸基地奪回作戦の背景を構築してみたいと思います。
浮遊大陸基地奪回作戦の問題点
まず前提として第1話での芹沢さんの発言から、あの浮遊大陸基地はガミラス所有のものであり、奪回作戦の目的は基地要員の救助ではなく、基地そのものの奪回の方に重点を置いていることが分かります。
しかしよくよく考えてみるとこれはおかしい。
というのも、この時点での地球軍は波動砲艦がまだ配備されておらず、ガミラスにとってみれ数合わせ程度の2級戦力でしかなかったと思われます(地球艦隊が後方に置かれたのも戦力としてはあまり頼りにしていなかったためであると思われます)。
基地要員の救助が目的ならば、このような戦力でも手を借りて浮遊大陸基地を急いで奪回しようとするは分かりますが、実際はすでに基地要員の生存を絶望視しています。
これならばガミラスとしては別に奪回をあせる必要はないのではないでしょうか?
もし戦力が不足しているとしても、2級戦力の地球軍の手を借りるよりも、本国からの増援を待って改めて攻略したほうが成功率が高く、また地球サイドに借りを作らないという意味で政治的にも正しいです。
しかし、ガミラスは地球艦隊の手を借りてまでこの浮遊大陸基地の奪回を急ぎました。
これが示すことはただ一つ、この浮遊大陸基地はガミラスにとって早急に奪回しなければならない事情があったということです。
では一体、その事情とは何か?
浮遊大陸基地の戦略的意味について
あくまで私の勝手な想像ですが、この浮遊大陸の近くには、実は【太陽系】と【大マゼラン銀河】を結ぶ亜空間ゲートがあり、この浮遊大陸基地はそのシステム衛星だったのではないでしょうか。
この亜空間ゲートが元々あったのか、それとも地球とガミラスの同盟が結ばれたことにより開通したものなのかは分かりません。
しかし、ガミラスと地球の結ぶ亜空間ゲートが存在していることはほぼ確実を考えてもよいでしょう。
このように考える根拠は、第1に地球とガミラスを結ぶ定期便の存在です。
この定期便の頻度は分かりませんが、第3章でヤマトと定期便が合流できたことに誰も違和感を感じなかったことを考えると、わりかし頻繁にこの定期便は行き来していると思われます。
2199においてヤマトは地球とイスカンダル間を約10ヶ月で往復しています。
順調に航行できれば往復時間は7~8ヶ月程度まで短縮できると思われますが、片道4ヶ月定期というのは定期便が行き来するには少し距離があり過ぎます。
そのため、片道1~2ヶ月でいけるルートが開拓されたと考えても不思議はありません。
また第2の理由として、白色彗星が地球に到着する前に、ガミラス本国にいたと思われるバーガーたちが地球にたどり着いている点を挙げることができます。
恐らくこの本国の戦力は、第4章でヤマトが地球に報告した白色彗星の情報に基づき派遣されたと思われますが、4章から6章までの作中時間が3~4ヶ月も経過しているとは思われません。
このことからもバーガーたちが短期間で地球にいけるルートがあったと考えられます。
もしこの浮遊大陸基地が「亜空間ゲート」のシステム衛星であるならば、ガミラスの焦りも頷けます。
まず、このシステム衛星がガトランテイスに占拠されたという事は、事実上この方面に展開しているガミラス艦隊は本国から切り離されてしまったことを意味しています。
また本国からの増援の到着は数ヶ月単位になってしまい、この間、ゲートがガトランティスにどのように利用されるかも分かりません。
そのためガミラスは、多少戦力としては不満はあっても地球の手を借りてこの奪回作戦を強行したのではないでしょうか?
ガトランティスの戦略的意味
一方、ガトランティスにとってこのゲートの確保はどのような意味があったのでしょうか?
結論を言ってしまえば、ガトランティスにとってこのゲートの確保自体には特に意味はなく、むしろ時間稼ぎと目くらまし的な意味合いが強かったのではないかと考えます。
というのも、この時期、ガトランティスは最重要目的であったテレザートの発見とその確保を行っているという重要な時期であり、ガミラス(+地球)からの邪魔を受けないために、多方面で積極的な軍事活動を行わせていたのではないでしょうか。
この浮遊大陸基地もこの目的で行われた軍事活動の一つに過ぎなかったと思われます。
この意味では、浮遊大陸基地の戦いは戦略的・戦術的にはガトランティスの敗北でしたが、ガミラスも地球も完全に大帝の手のひらの上で踊らされていた点で、情報戦の見地ではガトランティスの圧勝だったのと考えることができますね。
コメント
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が亜空間ゲートであった可能性を置くと、あそこまで奪還にこだわった必要性の説明に説得力が出てきます。
ここで、劇中で芹沢地球連邦防衛軍・統括司令副長が「攻撃目標、ガトランティス艦隊及び八番浮遊大陸基地」と命令しています。なので、元は亜空間ゲートの管理機能を持った施設で、ガトランティスに占領されたことによる技術流出を防ぐため、この際基地も破壊してしまおうと目論んだのではないでしょうか。
また、浮遊大陸基地をガトランティスに奪われたときの戦いから、地球艦隊では力不足であることは十分に分かっていても作戦を展開した背後には、ガミラス側にはアンドロメダが完成する寸前で切り札として使える目処が立っていて、作戦の成功が計算できていたのではないでしょうか。この点、地球、ガミラス連合艦隊では幹部のみに詳細が知らされ、現場の艦隊はいざとなった時には安全圏へ退避するプログラムのみインプットされていたのではないかと思います。
そうすると、はて?と疑問が湧きますが、山南艦長率いるアンドロメダは、拡散波動砲発射後に「浮遊大陸の消失を確認。」と報告していますが、芹沢地球連邦防衛軍・統括司令副長からすれば、基地の破壊は頼んだけど浮遊大陸を消し飛ばせとまでは言っていないぞ!と烈火の如く怒ったのではないのか気になります。まあ予想以上の破壊力を見せてくれたので、まあいっかと言ったかは定かではありませんが、ガミラスは許してくれなかったと心配になります。←これ、実は矛盾点なんですけどね。笑
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kazu様、コメントありがとうございます
> が亜空間ゲートであった可能性を置くと、あそこまで奪還にこだわった必要性の説明に説得力が出てきます。
> ここで、劇中で芹沢地球連邦防衛軍・統括司令副長が「攻撃目標、ガトランティス艦隊及び八番浮遊大陸基地」と命令しています。なので、元は亜空間ゲートの管理機能を持った施設で、ガトランティスに占領されたことによる技術流出を防ぐため、この際基地も破壊してしまおうと目論んだのではないでしょうか。
確かにアンドロメダをが吹き飛ばしてしまったことを考えると、関連施設という可能性のほうが高そうですね。
まあガミラスとしては破壊ではなく奪回したかったと思いますが
> また、浮遊大陸基地をガトランティスに奪われたときの戦いから、地球艦隊では力不足であることは十分に分かっていても作戦を展開した背後には、ガミラス側にはアンドロメダが完成する寸前で切り札として使える目処が立っていて、作戦の成功が計算できていたのではないでしょうか。この点、地球、ガミラス連合艦隊では幹部のみに詳細が知らされ、現場の艦隊はいざとなった時には安全圏へ退避するプログラムのみインプットされていたのではないかと思います。
私はアンドロメダは地球総司令部の一部高官しか知らず、艦隊司令部のメンバーは地球・ガミラス関係なく知らなかったのではないかと思っています。
というのもアンドロメダの投入に否定的なのは、古代たちのような一部メンバーだけであり、艦隊司令部としては「そんな兵器があるならさっさと投入しろ」という意見が主流だと思います。
もし彼らがアンドロメダの完成を知っていたのなら無駄な消耗を避けるためにアンドロメダと合流するまで戦闘を開始するのは避けるのではいかと思います。
> そうすると、はて?と疑問が湧きますが、山南艦長率いるアンドロメダは、拡散波動砲発射後に「浮遊大陸の消失を確認。」と報告していますが、芹沢地球連邦防衛軍・統括司令副長からすれば、基地の破壊は頼んだけど浮遊大陸を消し飛ばせとまでは言っていないぞ!と烈火の如く怒ったのではないのか気になります。まあ予想以上の破壊力を見せてくれたので、まあいっかと言ったかは定かではありませんが、ガミラスは許してくれなかったと心配になります。←これ、実は矛盾点なんですけどね。笑
第2話でバレス大使と藤堂長官&芹沢の関係がギスギスしていたのはご指摘のような背景も一因かもしれませんね(苦笑)
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返信ありがとうございます。
これについては、私がいささか言葉が足りませんでした。
・古代君が、もう完成していたのか、と発言。
・アンドロメダが敵残存艦の掃討に当たる直前のシーンで地球とガミラス双方の科学者(背広組の高官?)が拡散波動砲の威力を誇らしげに語っている。
・芹沢が「プランA」を発動した際は、双方に艦船の味方識別も含め共同作戦上データをリンクさせており、ガミラス艦も同時に退避。
これらから、ガミラスの一定の幹部も通常兵器による戦闘に限界があった際にはアンドロメダが投入される計画を知らされていたのではと思っているところです。
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kazu様、お返事ありがとうございます!
この件についてはもう少し整理してから改めて考察してみたいと思います!
いろいろご指摘を頂き誠にありがとうございました!