皆様、今日は!
今回は「CRSの限界」という記事を書いている際にちょっと疑問に思った、イスカンダルはガミラスに対して何の救済も与えていないのか?という点について考察してみたいと思います。
何故、イスカンダルはガミラスに救済の手を差し伸べてないのか?
2199においてイスカンダルの国是が「あまねく星々、知的生命体の救済」であると言及されており、、地球にCRSの提供を申し出たのもこの国是に従ったものでした。
しかし、2202において「ガミラス星の寿命」設定が復活したことによって、当然、次のような疑問が生じます。
「イスカンダルはガミラスに対して救済を与えなくて良いのか?」
と。
イスカンダルの国是に忠実であるならば当然ながら滅亡の危機にあるガミラスは救済の対象であり、しかもかつて一つの民族であったという歴史を踏まえるならば、本来最優先で救ってしかるべきです。
ところが2199では特にイスカンダルがガミラスに何らかの形で手を差し伸べているようには思われません。
それどころか、ガミラスが(というよりデスラー総統が)第二のガミラスとして定めた地球に救いの手を差し伸べています。
これは完全にガミラスの移住計画を邪魔する行為であり、地球サイドからみればありがたい話ですが、ガミラスサイドから見れば「お前たちは母星と一緒に滅びろ」と言われているに等しい行為です。
何故イスカンダルはガミラスに対してこのような態度をとっているのでしょうか?
まず何故イスカンダルがガミラスに給しあの手を差し伸べていないかについて、二つの理由が考えらます。
第1に、「ガミラスの滅亡」はデスラー総統を初めとする一部の側近しか知りえない極秘中の極秘であり、彼らが情報統制を目的に国民に開示していない以上、イスカンダルとしても表立って救済の手を差し伸べるわけにはいかなかったということです。
恐らくデスラー総統は「ガミラスに未来がないことを国民が知れば、希望を失い生きてゆけなくなる」という趣旨をスターシャに話しており、そのためスターシャもこの件についてはデスラー総統に一任することにし、イスカンダルは余計な介入をしないことにしたのではないでしょうか。
第2にただ単純にイスカンダルはガミラスを直接的に救う手段を持ち合わせていなかったのではないでしょうか?
CRSでガミラスが救えないのではないかという検証は以前したとおりですが、そもそもCRS関連を除けばイスカンダルとガミラスの技術力は似たようなレベルです。
ガミラスの科学力で滅亡を回避できないのであるならば、似たようなレベルのイスカンダルがもはやどうこうできる話ではありません。
恐らく最後の手段であるCRSが使えない時点で、もはやイスカンダルがガミラスを救うことは一切出来なかったのではないかと思われます。
イスカンダルによるガミラスに救済の手とは?
それではイスカンダルはガミラスを(言い方は悪いですが)完全に見捨てていたのでしょうか?
私はこれもまた違うと考えます。
ここからは完全な推測ですが、確かにイスカンダルはガミラスを直接的に救う手段は持っていませんでしたが、その代わりにイスカンダルはガミラスに対して「イスカンダル主義」という大義名分を与えると言う形で生き残るチャンスを与えたのではないでしょうか?
人によってはその程度?と思われるかもしれませんが、この「大義名分」の存在は決して馬鹿には出来ません。
なにしろ軍事力や国力はもはや見る影はないとはいえ、イスカンダルの名前はガミラスだけではなく、他の星々にも大きな影響力を持っており、デスラー総統がなそうとしている拡大政策にイスカンダルを名前を使えると言うことは、多くのプラス面をもたらします。
まずガミラス国内の意思統一が簡単になり、内心では拡大政策に反対していても面と向っての反対論は出しにくくなります。
また、占領した星々に対してもイスカンダルの意向ということで好意的に迎えられる可能性があり、占領後の統治の難易度が下がります。
他にもいろいろ考えられますが、この二つだけでも移住先の発見のために短期間で勢力を拡大させなければならないデスラー総統にとっては非常にありがたい効果です。
恐らくスターシャはこの拡大政策は快く思ってはおらず、また「イスカンダル主義」もデスラー総統が勝手に言い出したことであると思われますが、「ガミラスを救済するための方法」ということでスターシャはこの「イスカンダル主義」を黙認し、デスラー総統の行動にお墨付きを与えたのではないかと思われます
何故、地球に救済の手を差し伸べたのか?
「イスカンダル主義」を黙認することでデスラー総統の拡大政策に大義名分を与えることになったイスカンダルですが、それなら何故、地球に救いの手を差し伸べて、デスラー総統の行動を邪魔するようなことをしたのか。
これも恐らくですが、デスラー総統の拡大政策にイスカンダルがお墨付きを与えているからこそ、やりすぎに対してはイスカンダルも強く出るようになったのではないかと思われます。
波動砲を開発してしまった地球にCRSの提供を渋ったように、イスカンダルは「自分が生き残るためならば他者を犠牲にしても良い」という態度は容認していません。
ガミラス(というよりもデスラー総統)に対しても、ガミラスの生存のためある程度の戦争や侵略までは目をつぶるとしても、(それでも抗議はしているようですが、逆に言えば抗議にとどめている分まだ優しいともいえます)、地球のように全生命体の抹殺まではイスカンダルとしてもとても容認できなかったのではないでしょうか。
そのため、「流石にやりすぎだ!」と言うメッセージをこめてイスカンダルの地球に対する救済は、「波動エンジンの設計図提供」「波動コアの提供」「CRSの提供」「使者として妹二人の派遣」といった破格のものになったのではいかと思われます。
コメント
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イスカンダルのサリューション(星の救済)は、手取り足取り丸抱エスコートにより、星の運命を破滅から救い揚げるのでは無いと思います
地球に対しては、手段(波動機関)・方法(イスカンダルへの航海)・目的(CRS)を提供して、自らの選択・行動による、自らの救済を促しました
ビーメラ星の人々は結果的に滅びを選択しました
地球もヤマト(計画)では無く、選別人類(3万人)移民艦イズモによるイズモ計画を選択したかもしれません
昔は同じ民族でしたが、波動放射能汚染が怖くで蒼ざめて人体改造をして田元を分かった、という、根も葉もぺんぺん草もある噂のあるガミラス人は、イスカンダルによるガミラスの救済とその選択を拒否したと思います
その救済と選択は、星を変えるのではく、CRSにより人を変えること(石津嵐氏の小説の怖い結末)だったからだと、思います
新たに旅立つヤマトが見えて聞こえて来ないので、寝ては夢を見、起きては妄想をしています
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ぺんぺん草様、コメントをありがとうございます!
> イスカンダルのサリューション(星の救済)は、手取り足取り丸抱エスコートにより、星の運命を破滅から救い揚げるのでは無いと思います
実際にユリーシャの役割の一つに、ヤマトとの航海を通じて「地球人が救うに値する存在か」を知ることがあったようですので、イスカンダルといえども無条件で救済しているわけではないのは間違いないと思います。
あるいは拡大政策を通じて移住先を見つけることが出来るかがガミラスがイスカンダルによって与えられた試練だったのかもしれません。
> 昔は同じ民族でしたが、波動放射能汚染が怖くで蒼ざめて人体改造をして田元を分かった、という、根も葉もぺんぺん草もある噂のあるガミラス人は、イスカンダルによるガミラスの救済とその選択を拒否したと思います
> その救済と選択は、星を変えるのではく、CRSにより人を変えること(石津嵐氏の小説の怖い結末)だったからだと、思います
デスラー総統は分かりませんが、エーリク達は純粋に政治的な理由でイスカンダルを信じてはいなかったみたいです。
もともとイスカダルの王家は権力欲が強いと思われる要素があったのでしょうか?
> 新たに旅立つヤマトが見えて聞こえて来ないので、寝ては夢を見、起きては妄想をしています
私も似たような感じです(笑)
案外、こういったことをあれこれ考えているときのほうが一番楽しいのかもしれませんね。