皆様今晩は
今回は以前から気になっていた2202第1話における古代の越権行為について検証してみたいと思います。
浮遊大陸奪還作戦における古代の問題行為とは
第1話において古代君は第二護衛艦隊・第47番艦〈ゆうなぎ〉の艦長として浮遊大陸奪還作戦に参加していますが、このとき、彼は重大な越権行為をいくつか起こしています。
特に大きな問題は次の2点
第1に、独断でガトランティス艦隊への突撃を敢行したこと。
第2に、追撃するガミラス艦隊に直接回線を開こうとしたこと、です。
まず第1の「ガトランティス艦隊への突撃」についてですが、これは「艦隊陣形を維持して砲撃を行う」という艦隊司令部の命令を無視しての独断専行だったことが小説版で判明しています。
確かにあの時点での古代君の判断は正しく、「ゆうなぎ」が突撃しメダルーザ級を撃沈したことにより、戦局が一気に地球・ガミラス連合艦隊に傾いたことはまちがいありません。
しかしだからといって、ああも露骨に命令違反をしてもよいということにはなりません。
本来であるならば艦隊司令部に突撃の意見具申をし、それが却下された場内は意に沿わぬ命令であっても遵守するというのが筋です。
古代君の行為は明らかに「命令不服従」と「独断専行」とい軍隊で派最も許されない行為を二つも犯しています。
また、第2の「ガミラス艦隊司令部」に直接回線を開こうとしたことは、地球艦隊司令部の存在を無視しているという点で非常に問題です。
本来であるならば、
地球艦隊旗艦「タイコンデロガ」に連絡→地球艦隊司令部からガミラス司令部に連絡を取ってもらう
というのが古代君の立場での筋です。
これをなさなかった古代君はのちに完全な越権行為として弾劾されても文句は言えません。
罪が軽かった古代君
実際、古代君のこれらの行為は地球軍でもかなり問題視されたようで、第2話において査問にかけられ、相当絞られたということが古代と雪の会話で明らかになっています。
しかしこれは古代君が犯した様々な問題行為に比して相当軽い処分です。
「命令違反」や「越権行為」は「査問」ではなく「軍法会議」にかけられ、よくて予備役処分(下手をすると命令違反で銃殺)というレベルの行為です。
それを「叱責処分」レベルで済ませてくれたわけですから間違いなくかなりの温情処分tといえます。
何故、古代君の処分はこれほど軽かったのでしょうか?
古代君の処分が軽かった理由の考察
これについては想像の域を出ませんが、恐らく複数の理由による複合的な判断があったと思われます。
その理由としては、
第1に、元ヤマト戦術長としての功績が大きかったこと
第2に、ガミラス及びイスカンダル上層部とのコネを持つ数少ない人材であること
第3に、現在の地球軍の中でも貴重な実戦経験保有者であるということ
第4に、命令違反ではあっても「浮遊大陸作戦」においてしっかり実績を出していたということ
とといったものです。
確かに「浮遊大陸奪還作戦」における古代君の行為は相当問題でしたが、現在の(人材面で)弱体化している地球軍においては古代君は失うには余りに惜しい人材であり、そのため、嫌味を言うための「査問」と「叱責」程度の処分しかできなかったという事情があったものと考えられます
また考えられるもう一つの可能性として、古代君は浮遊大陸基地奪還作戦には正規の艦隊ではなく、艦隊司令部の指揮下に入らない「特別部隊」として参加していたのではないでしょうか?
というのも、この「浮遊大陸奪還作戦」に参加した地球艦隊は「タイコンデロガ」や「サラトガ」といった艦名が示すように、旧アメリカ管区所属の艦隊を基幹兵力として構成していることがわかります。
以前も書きましたが、私はこの「浮遊大陸奪還作戦」には地球防衛軍内における「極東管区派」と「その他の管区派(特にアメリカ派閥)」の政争が絡んでいると考えており、恐らく功績を挙げて発言力を上げたい「アメリカ派閥」主導で派兵されのではないかと思われます。
この動きに対して芹沢を筆頭とする「極東派閥」は、失敗した時に備えてアンドロメダを投入する「Aプラン」を用意しつつ、お手並み拝見という程度の認識であった一方、数はあっても連度不足のアメリカ艦隊ではガミラス艦隊の足をひっぱりかねず、ガミラスとの友好に悪影響を与えてしまう可能性があることを危惧したのではないでしょうか
そのため、保険として古代君の指揮する「ゆうなぎ」を特別部隊として押し込み、「アメリカ艦隊」が役に立たずとも地球軍の存在をガミラスにアピールできるように配慮していたのではないかと考えられます。
古代君の活躍はある意味で極東派閥の期待通りのものであり、面子を潰されたアメリカ派閥の抗議に配慮する意味で古代君の査問を行ったものの、本気で古代君を処分するつもりはなかったのではないかと思われます。
とはいえ、何も処分せずに済ませては古代君が調子に乗りかねないので、嫌味と叱責で古代君に釘を刺した。
もしかしたら真実はこんなところかもしれませんね。
しかし2202の検証をすればするほど芹沢さんがすごくできる政治家のイメージになってきますね(笑)
まあ、沖田艦長や土方さんとは考え方は違っても、彼の地球を守りたいという気持ちは本物ですからこの評価は決して過大ではないかもしれませんが・・・
コメント
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小説読んでないので解らない点がありますが、メダルーサ級に盾を突破され、地球艦隊にも被害が出たときに旗艦が撃沈されてたら意見具申できずに被害拡大を阻止しようと動いたように思いました。カラクルムの暴走阻止はアンドロメダの登場で指揮権がアンドロメダ山南艦長に移っていたので、山南に意見具申しなきゃいけなかったのでしょうが、急を要する事態であり、戦闘経験豊富な古代ならの機転でしょう。アンドロメダは後を追わず、残存ガトランティス処理をしていたと思われるのもカラクルムの後を追わせないためでもあるでしょう。あくまでも秘密裏にことを運びたい芹澤にとってはドレットノート級や他のアンドロメダ級を配備しておくわけにはいかなかったと思われます。ここまで書いて思い出しました。そもそも、旗艦に意見具申しても指揮官は地球防衛軍本部から指揮を取ってました。意見具申は防衛本部にしなきゃならなかったのでは?だからアンドロメダがカラクルムを追わなかった理由も防衛本部の芹澤が腰砕けで命令出来なかったことが大きいのでは。側に雪がいたから状況はつかめてます。軍法会議でその件に触れさせないことを考慮したのかもしれませんね。
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> ABARTH様、コメントをありがとうございます。
旗艦喪失の可能性ですか
それは考えていませんでした(汗)
もしご指摘通り旗艦が喪失していたのならば、おっしゃる通りの可能性が高いですね。
ただ、小説版もアニメ本編もこの期間については一切触れていないのですよね・・・(汗)
攻めて一言、「旗艦タイコンデロガのシグナル喪失」みたいな台詞があればよかったのですが。
まあこの辺はお好きな解釈でどうぞという所でしょうか?