【第4章本予告考察】サーシャ(17歳)は末来世界のサーシャ?

皆様、今晩は!
今回は、第4章本予告から推測できるサーシャの正体について考察してみたいと思います。

サーシャ(17歳)は末来世界のサーシャ?

以前から度々可能性を指摘しておりましたが、第3章のラストに登場し、今章のキーキャラとなるサーシャ(17歳)は、少なくとも2章でアルフォンに拉致されたサーシャとは別の存在であることはほぼ確定したのではないかと思います。

というのも、今回の本予告で引用されているサーシャのセリフは、
「人生に近道はない」
「何をつかみ取るかは自分で決めることが出来る」

等、それなりの人生経験を積んでいなければ出て来ないようなセリフが多く、第2章時点で2歳だったサーシャが、ウラシマ効果などで急成長したものとは思えません。

また、これまでのデザリアムの描写から判断するに、【未来の地球人】であるかはともかく、少なくとも【未来からきている】という点だけは真実と思えるので、それならば、その時間軸の17歳のサーシャがデザリアム同様、この時間軸に来ていても不思議はありません。

ちなみに、もし本当にこの17歳のサーシャがデザリアムと同じ時間軸から来ていたとすれば、デザリアム世界の時間軸と3199の舞台である2207年世界とでは、せいぜい15年程度の時間のずれしかないものと思われます。
ただこれは2205や3199でのデザリアムの描写を見るとむしろ納得できる時間差です。

実際、デザリアムは「千年先の未来から来た」といっている割に2205年時点での地球やガミラスとの技術差や価値観の違いがほとんどありません。
これは考えてみればあまりにおかしい。

実際、今から1000年前といえば、日本では平安時代の中期にあたりますが、その時代の武士集団と自衛隊が戦えば、正面から普通に戦う限り、まず自衛隊サイドが負ける要素はありません。
また、同じ日本人でも平安時代と令和とでは前提となる考え方や価値観もまったく異なるので、辛うじて言葉は通じて話すことができても、意思疎通はほ不可能といえます。
1000年という時代の差はこれだけでかいのです。

逆に言えば、技術力や考え方、価値観が(少なくとも意思疎通できるレベル程度には)そこまで離れていないというのは、デザリアムの来た時代が2207年世界とそこまで離れていないという何よりの証拠といえます。
デザリアム世界が「10年~20年先の未来」というのは、このように、いくつか2207年時点にはない新技術はあるが、基礎技術はそこまで離れていないということを考えると、わりと現実味のある時間差になります。

2205のラストに登場したアンドロメダは時間断層製?

ただこの説で問題となるのは、2205のラストに登場したアンドロメダの残骸です。

この艦の船体には識別番号の「E.F.C.F. AAA-9207-2339」という表記が確認でき、この表記を素直に解釈すれば、西暦2339年建造の9207番艦となり、少なくとも(2205年時点で)134年先の未来に建造された「アンドロメダ級」ということになります。

これについては、このブログでもよく紹介させていただいている鮫乗り様のブログ、「鮫乗りのBlog」に掲載された「2205ラスト:アンドロメダ級の謎」という記事において非常に興味深いご指摘をされています。

簡単に言えば、この艦は「時間断層」の大工場で建造された艦ではないかということです。

「時間断層」は2202のラストで国民投票で閉鎖されましたが、もしも「デザリアム世界」が時間断層の存続した時間軸の世界だとしたらどうでしょうか?
時間断層は「10倍のスピードで時間が進む」という設定でしたから、もしデザリアム世界が15年後の未来であるとすると、時間断層内では150年の時間が経過していることになり、134年先に建造されたアンドロメダ(現実世界では2205年の約14年後に建造された艦ということになります)というのは矛盾しません。
つまりこのアンドロメダ級の識別番号にある「2339」というのは、リアル世界の2219年という時間ではなく、時間断層内の時間が表示された結果なのではないでしょうか?

この説に立てば、デザリアムたちは「時間断層が選択された世界」の2222年から「時間断層を捨てた世界」の2207年に移動していることになります。
この意味では彼らが行っているのは、単純な時間遡行ではなく、世界線移動であるとした方が正しいといえます。

なお、この世界線の移動で過去に戻ることはあるのかということですが、この世界戦移動を題材に取り扱ったアニメ「STEINS;GATE」シリーズでは悲劇を回避するために世界線を移動するという方法で過去に戻ってやり直しを行っていました。
これを考えると、「世界線移動による時間遡行」というのはそこまでぶっ飛んだ設定とは言えません。
むしろ、第3章で南部が「父親殺しのパラドック」の話をしていましたが、単純な時間遡行ではなく、「並行世界の移動による時間遡行」であるからこそ、デザリアムも自分たちの消滅を心配することなく過去の改ざんを行えているのだと思われます。

リメイク世界は並行世界あり?

ちなみに、第3章においてスカルダートが南部に並行世界の存在を否定していましたが、これは単純に嘘だと思われます。
実際、そうでないと2205において介入してきたヤマト艦隊を見たメルダーズが「この時代にあの艦がここにいるはずないんだが?」(意訳)みたいなセリフは出てきません。

そもそも、並行世界の存在は2202においてテレサが「なんでもあり得た」「なんでもあり得る」と古代に語っている通り、様々なIF世界があることがちゃんと語られています(ただし古代自身はその記憶はありませんが)

ただしこれはテレサや視聴者のようなメタな存在だからこそ認識できる事象であり、1つの世界戦線に生きる人々からすれば、並行世界があるということ自体視認できません。
恐らく2205においてはじめてデザリアムが世界線移動を果たした時は、デザリアム自身もそれが世界線移動であることは気づいておらず、過去へと戻った単純な時間遡行であると思っていたのでしょう。
しかし、イスカンダル事変の中で、いくつか自分たちの記録にはないことが発生していたことにより、「何かおかしい・・・」と気づいた結果、2年をかけてこの時代を調べて、この世界が自分たちの知る過去ではなく、「並行世界」での過去であることに気づき、大規模な過去改変を計画することになったのではないでしょうか?

ちなみに、デザリアム自身も世界線移動の事実を知らなかったと考えるならば、デザリアムが2207年世界に移動できたのは彼らの力ではなく、別の原因があると考えられます。
その原因とは果たして何か。
私はそれこそがサーシャの存在ではないかと思います。

世界線移動の原因はサーシャ?

実際、今回公開された本予告においても、「歴史を繋ぐただ一人の存在」「時の輪の結び目」と、アルフォンが語っており、デザリアムの世界線移動にサーシャが大きく関わっている可能性が高いことは間違いありません。
もしかしたらデザリアムがサーシャを絶対に押さえておきたかったのも、イスカンダルの遺産を手に入れること以上に、サーシャの存在そのものがデザリアム世界と2207年世界という二つの世界線を結び付けている存在だからかもしれません。

では、どうしてサーシャの存在が2つの世界線を結び付ける原因となったのでしょうか?

これはあくまで私の妄想ですが、サーシャ(17歳)が本来の自分の世界線で「やり直し」を強く願った結果、2205年の自分と繋がり、二つの世界線を行き来することができる一種のトンネルが開いたのではないかと思われます(ちなみに2205年に繋がったのはアルフォンが言っていたように本当に偶然)。

ただし、このトンネルを維持するにはどちらの世界線にサーシャが存在していることが必要不可欠であり、デザリアム世界の世界のサーシャが2207年世界に来てしまったことで、2つの世界線軸のつながりが維持できなくなったのではないでしょう。
そのため、あわてて、確保した2207年世界のサーシャを自分たちの世界線に送ることでギリギリのところでこのトンネルの維持に成功したというのが第3章の裏で起きていた出来事だったのではないかと思われます

この推測が正しいとするならば、自分の「やり直したい」という願い時の結果、2207世界でイスカンダルとガミラス両惑星の消滅、そして母親であるスターシャと叔母であるユリ―シャの消滅という結果を招いてしまったのですから、「イスカンダル王族最後の生き残りとして母親に恥じぬ人物になって欲しい」というデスラー総統の言葉に「そんな資格、私にはない」と答えるのも当然と言えます

コメント

  1. papirio より:

    いつも楽しく見させていただいております。
    第2章のラストで「次に目が覚めた時には…」という旨の語りがあったので、サーシャは1人だと思います。
    サーシャを迎えに来た『ポンコツプレアデス』内に時空の実験施設があったのではないでしょうか。
    ただ、何らかのトラブルにより、サーシャを脱出させざるを得なかった。
    ※新見さんはわかりません。
    地球式の信号というのも、デザリアムと地球は同じ周波数を使う描写があるので、説明がつくと思います。如何でしょうか。

    • yamasiro2202 より:

      papirio様、コメントをありがとうございます。
      好き勝手に書いているブログですが少しでも楽しんでいただいているのなら非常に嬉しいです。
      第2章のサーシャ回収シーンは、個人的にはひっかけな気がしています。
      あのシーンがあることで攫われたサーシャと、成人されたサーシャが同一人物であると視聴者に思わせるといういう。
      むろん、ご指摘されている通りそのまま同一人物である可能性も高いですが(爆)
      第4章で新見さんについて言及があるかも判断材料の一つになるかもしれませんね。

  2. 鶴の嫁(改) より:

    此方のブログ記事の予想通りだとしたら私的疑問が一つあります。
    それはスターシャです。
    2205の時点で娘サーシャは光の玉!?保育カプセルに閉じこられたままでした。約二年も。
    本来なら古代や雪がカプセルを渡された段階で2歳児なはず。ですが、産まれたばかりの幼児でした。
    推測としてスターシャは未来を知っていた。知る事が出来た。のかなと。
    デザリアムが出現しなければ、そのままサンクテルで記憶的生命体としたのかなと。
    未来は変えられる(先延ばし)は可能だが運命は変わらないので、ならば記憶的生命体でやり過ごす方がサーシャにとってもまた、スターシャ自身も苦しくない。苦しく過ごす事は避けれる。だったのかなと。
    しかしながらデザリアムの出現で事態(歴史)は急変した。
    だからこそスターシャは自分の代でイスカンダルとイスカンダルの王家を終わらせた。のかなと。
    古代(進)に預ければ無事に育み、人生を送ると。
    誤算だった事は二年後に地球侵攻された事と親デザリアム派が存在していた事を見抜けなかった事。

    • yamasiro2202 より:

      鶴の嫁(改)様、コメントをありがとうございます。
      恐らくですが、スターシャはガミラスがガルマン星の移住を完了した時点で自分達もろともイスカンダルの歴史を終わらせるつもりだったと思われます。
      というのも、スターシャたちは(恐らくは長期間は)イスカンダルから離れることが出来ない上、ガミラスがガルマン星に移住した時点で星の守り手を失ってしまいます。
      そうなると、デザリアムでなくとも、イスカンダルの遺産を狙ってイスカンダルを占領する存在は次から次へと出てくるでしょうから、その前に、イスカンダルを消滅させることを考えていたと思います。
      それ故、サーシャも記憶的生命体としたままだったのではないでしょうか(肉体を与えれば大なり小なり恐怖や悲しみを与えてしまうため)
      古代たちにサーシャを託したのは、単に唯一の血縁であった(むろん人間性も信用できたことも大きいですが)こと以上の意味はあまりないと思います(苦笑)

  3. しょう@s2y0o0o7 より:

    こんにちは。しょうです。
    デザリアムが約1000年後の未来にしては技術力に大きな差がないというのは以前から指摘されていましたが、10~20年後の未来であれば納得できる程度の差ではありますね。
    ただ引っかかるのは「呪われた波動エネルギー」という言葉を頻りに発していることですね。
    第2章で波動エネルギーから位相エネルギーへの転換が語られていますし、波動エネルギー関連の技術と知識がかなり失われていることは2205でのメルダーズや3199第2章でのブレソール大佐のセリフからして間違いありません。
    そうなると例の9207番艦アークトゥルス191が2218~19年に時間断層工場にて建造されたというのはおかしいです。
    なぜかと言うと、山城さんの仮説通りならデザリアム世界は現在2222年頃になりますが、そうなるとアークトゥルスが建造されてから3~4年しか経過していません。
    アンドロメダ級は当然波動エンジンと波動砲を主体した艦ですから、波動エネルギー関連技術抜きで外装だけ流用してもまともな戦闘艦になるとは思えません。
    それならば位相エネルギーを前提とした艦であろうプレアデス級戦艦を建造した方が良いはずです。
    であれば少なくともアークトゥルスが建造された世界は波動エネルギー技術が現存していることになります。
    「大喪失」なるものによって瞬間的に記録が失われた可能性は残りますが。
    とは言えいくら電子的な記録が失われたとしても人の記憶や紙媒体まで破壊されたのではあそこまでデザリアム世界の過去を知っていること自体がおかしくなります。
    私が考えるにアークトゥルスが建造された世界というのはデザリアム世界とも異なる世界線なのではないかと。

    並行世界が存在すること自体は間違いないでしょうが、デザリアムの並行世界線が時間断層を存続させた世界であるという確証は持てません。
    3199第2章でスカルダートが「人工知能を一度は放棄した」と言っている以上は単純な2202第26話からの分岐とも思えません。
    他にも、2205でメルダーズが第65護衛隊が本来存在しないかのように言っていることがあります。
    時間断層放棄と波動砲艦隊構想の破棄に伴う多機能複合型標準戦艦構想にて建造されたヒュウガ、アスカはともかく、ヤマトまで存在しないというのは2202で「古代進と森雪」と「時間断層」のいずれを選択して場合でもあり得ません。
    私の仮説としてはデザリアム世界線はリメイクヤマトにおける「さらば宇宙戦艦ヤマト」なのではないかと。
    2202で分岐はするがそれが第26話の国民投票ではなく、第25話「さらば宇宙戦艦ヤマト」ではないか、ということです。
    つまりヤマトと時間断層の両方が失われている世界線になります。

    長文失礼しました。

    • yamasiro2202 より:

      しょう様、熱い考察ありがとうございます。
      大変興味深く読ませていただきました。
      今回のしょう様に限らず、オリジナルシリーズとの世界線を指摘されている方が増えてきているように感じます。
      やはり某ガンダム作品の影響でしょうかね?(爆)
      実際、2202でも26話のテレサ空間でオリジナルシリーズのカットが表示されていることから、オリジナルシリーズも世界線の1つとして存在していることは間違いないと思います。
      それを考えると、デザリアム達がオリジナルシリーズの世界線からきているという可能性はあるかもしれませんね。
      ただ個人的にはデザリアムの正体はオリジナルシリーズとは関係ないと考えております。
      デザリアムの正体については、今回の補足という形で記事にしようと思っていますので、しばしお待ちください。

  4. GEN-6 より:

    こんばんは。
    この世界にサーシャが2人存在するならば、17歳?サーシャはいつかは元の世界に帰らざるをえないんでしょうかね。

    • yamasiro2202 より:

      GEN-6様、コメントをありがとうございます。
      あくまで個人的な予想になりますが、17歳サーシャはオリジナルシリーズの運命をたどる気がするんですよね(汗)
      サーシャが二人いるというのは、サーシャを生存させつつ、オリジナルのイベントも描くために必要であるという理由もあったのでは?と少々勘ぐっております。

  5. ぺちこ より:

    こんばんは。初めまして。いつも楽しませて頂いております。
    アークトゥルスとゴルバの関係についてです。
    そもそも、ゴルバの中にアークトゥルスが認識可能な状態で存在しているのがおかしいと考えています。
    もしゴルバを作成するのにアークトゥルスの素材をリサイクル資源として使ったならば、一度完全に材料に戻してから使うはずで、その素材元が認識できるという状況は合理的ではありません。しかも、他の部分は綺麗な状態であの部分にだけリサイクル資源が使われている事に強い違和感があります。では何故あそこにアークトゥルスが存在したのか。私は例のキャプチャープローブでアークトゥルスを捕獲したのではないか、と考えています。仮に地球人であるならば、理由のない限り友軍を捕獲する必要はないはずです。逃亡者追跡等の何らかの理由があるか、またはデザリアムの主張が全く嘘なのか。いずれにせよ、ミスリードさせられている気がしてなりません(笑)

    • yamasiro2202 より:

      ぺちこ様、初めまして。
      コメントをありがとうございます。

      >キャプチャープローブでアークトゥルスを捕獲したのではないか、と考えています。

      この点については私も全く同感です。
      以前アップした「【第2章ネタバレ注意】デザリアムの正体とその目的とは?(第2章公開版)」という記事の中でも同種の指摘をしておりましたので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

      好き勝手に書いている当ブログですが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
      今後ともよろしくお願いいたします!

  6. てっちゃん より:

     こんにちは、個人的にサーシャは2人ではないかと?理由は、あんなにがんばってヤマトから奪ったにもかかわらず、デザリアム側が全く焦っていないので…第二章?のポスターも成長したかのようで実は別人の引っかけに感じました。浅はかな考えですけど。3199はファンが色々考察できて楽しめます。制作側的に狙い通りなんでしょうね(笑)

    • yamasiro2202 より:

      てっちゃん様、コメントをありがとうございます。
      サーシャが回収されて以降のデザリアムの反応は特にい描かれていませんが、もし予定通りだとすると、わざとガミラスに引き渡したのか(しかも回収されるかは運任せ)
      「すでに起こった事」として予定調和の可能性もありますが、もし同一人物だとするとかなり分の悪い賭けをしているんですよね
      この辺はやはり計画的とは言えないので、やはりデザリアムが確保したサーシャと、ガルマン・ガミラスで再会するサーシャは別人と考えた方が良いかもしれませんね。

  7. てっちゃん より:

     なるほど。最悪なのが、2202のガトランティスの屍爆弾みたいにプログラムによってサーシャがヤマトの波動コアをパクろうとして命を落としたりとか。話が暗すぎますよね(笑)見解参考になりました。ありがとうございました。