皆様今晩は!
2199で死亡したと思われていた親衛隊長官のギムレーですが、2202においてデスラー体制派の指導者としてまさかの再登場を果たします。
メタ的な話をすれば、初期案ではこのデスラー体制派の指導者の正体はヒスであったのですが、2199のストーリー的に絶対にありえないという事から急遽、ギムレーの再登場が決まったそうです。
ぶっちゃけてしまえば、2202の彼はキーマンの正体発覚イベントでどうしても必要な「デスラー体制派の黒幕」という役割が求められていただけであり、このイベントの終了した時点で彼の2202における存在価値は消滅し、その後、あっさりと捕縛されて退場という非常に雑な形で2202の物語からフェードアウトしてしまいます。
正直、2199のギムレーのしたたかさからから考えると、正体が発覚したところで易々と捕縛されるタイプではないと思うのですが、それはさておき、捕縛されたあとのギムレーは果たしてどうなったのでしょうか?
普通に考えるならば、国家反逆罪及び2199時代の様々な虐殺行為の責任を取らされて早々に処刑されてしまったと考えるのが妥当です。
しかし2202の最終話を見ると、実はギムレーは生存しており、デスラーに合流したのではないかと思わせる描写があります。
デスラー体制派幹部の行方
2202第16話において、一堂に会しているデスラー体制派の幹部が確認できますが、
ネルン・キーリング参謀総長
ローグ・モラム法務相
トール・トード労働相
メドム・ナーキン財務相
ヒドレ・ザルメ支配統治相
と、デスラー総統時代のかなりの高級軍人・官僚だった者が参加していることがわかります。
彼らがなぜギムレーの誘いに乗ってデスラー体制派に組していたのかは不明ですが、一つ考えられる理由としては、彼らはデスラー総統によって抜擢された者達であり、それゆえ、デスラー体制からの刷新を図った新体制発足の際にその地位から追われることになったのではないでしょうか。
それゆえ、新体制に対して恨みを抱き、自分たちを厚遇してくれたデスラー体制の復活を考えたのかもしれません。
また、キーリングに関しては後で言及するように、デスラー体制崩壊は新体制に協力していたようですが、彼は総参謀長の立場からガミラス帝政の軍事力の低下と、ガトランティスの活発化に危機感を抱いており、現在のガミラスに必要なのは民主制ではなく、強力な指導力を発揮できる総統制であるとの結論にたどり着き、デスラー体制派に協力するようになったのかもしれません。
さて、このデスラー体制派の幹部たちもギムレーの捕縛と同時に一網打尽にされたと考えるのが普通です。
しかし2202の最終話を見ると、まずキーリングらしき人物がユリ―シャたちと共に真田さんの演説を聞いているのが確認できます。
ここでのキーリングはヤマトⅢのようにスキンヘッドになっているようですが、デスラー体制派に協力した責任をとって髪を切ったのかもしれません。
そんな事で許されるのかという疑問はありますが、彼が「総参謀長」という軍令のトップであることに加え、民主政府の致命的な人材不足から不問にせざるを得なかったのかもしれません。
事実、民主政府における軍事はディッツが大権を握っていると思われますが、彼は政治的なセンスが乏しく、軍政や軍令に関してはやや苦手なのかもしれません。
そのため、旧デスラー体制の幹部たちを更迭していく中で、キーリングなどの旧幹部たちは引き続き登用せざるを得ず、今回の騒動においてもキーリングの責任を問うことは出来なかったのかもしれません。
また、同最終回でデスラー総統がバーガーたちと合流するシーンにおいて、玉座の近くにいる高級幹部たちの中に「ローグ・モラム法務相」と「ヒドレ・ザルメ支配統治相」らしき人物が確認できます
あくまで外見が似ているだけで本当に彼らなのかは不明ですが、もし本人たちであるとすると、デスラー体制派の幹部たちは仮に捕縛されたとしても、特に罰せられることなくデスラー総統に合流したことになります。
おそらく、デスラー総統の生存を知った時点で、民主政府はデスラー体制派との融和に踏み切り、放免したのではないでしょうか。
何故なら、総統派である彼らを断罪してしまった場合、デスラー総統と対立は不可避になってしまいます。
ただ軍中枢にすらデスラー体制派が残っている状況で、民主政府がデスラー総統と戦うのはほぼ不可能です。
民主政府を守るためにもデスラー体制派の要人をガミラス帝星に残しておきたくはないが、さりとて処分するわけにもいかない。
彼らの存在を持て余した結果、彼らをデスラー艦隊に合流させるという形で厄介払いしたのではないかと思われます。
ギムレーもまたデスラーに合流した?
このように考えると、黒幕であったギムレーもまた放免され、デスラー総統に合流した可能性が高いです。
実は、最終回でデスラー総統がバーガーたちと合流するシーンで、「ヒドレ・ザルメ支配統治相」の後ろにいる人物こそ、ギムレー、その人ではないかと睨んでいます。
作画が結構雑なので、ギムレーであると判断することはできませんが、軍服の色などはギムレーのものと同じに見えます。
もし彼がギムレーであるとすれば玉座の傍らにいるほうが自然ではないかとというツッコミもあるかもしれませんが、集結している軍幹部の中では最もトップである「ダール・ヒステンバーガー作戦部長」が列の先頭にいるのを見ると、この人物の立ち位置は、ヒステンバーガーと同レベルの重要人物と考えることが可能です。
加えて、デスラー総統と民主政府との関係から放免されたものの、計画していた決起が失敗したことからデスラー体制派の中で発言力が低下してしまったことがこの位置に立っている理由なのかもしれません。
いずれにしても、ギムレーもまた2205以降の作品で再登場できる余地は十分にあると思われます。
2205においてギムレーは何をしているのか?
2205でギムレーは登場しませんでしたが、もし生存し、デスラー総統に合流しているとしたら、制圧したガルマン星の治安維持に従事している可能性が高いです。
実際、ガルマン星は、ガルマン人への啓もう活動、潜伏しているボラー勢力の摘発など、治安維持においてかなり高度な手腕が求められます。
ガルマン星の防衛はディッツに委ねられましたが、正直、純粋な軍人である彼にそのような手腕は期待できません。
そのため、「治安維持局長官」みたいな肩書でギムレーがガルマン星の治安維持を任されているのではないでしょうか。
元々、自分たちを解放してくれたデスラー総統に対するガルマン人の好感度が高いですが、それがガルマン・ガミラス帝国の建国、デスラーの永世総統就任に繋がるのは、ギムレーによる宣伝工作の結果となるかもしれませんね。
更に、想定されるボラーの反撃に備えて諜報網を形成、情報収集やボラーとの情報戦を行っていることも考えられます。
そして、このような仕事に関しては、ギムレーほどの適任者は他にいません。
ディッツとは関係の良くないギムレーですが、ボラーという強大な敵を前にして政争を行うような愚かな人物でもありません。
もし今後の作品でギムレーが再登場するとしたら、彼はガミラスにおける芹沢さん的なキャラになるのかもしれませんね。