皆様こんばんは!
今回は昨日、Twitter上でとある方と話をしていたあるテーマについての考察です。
この時の話のテーマは「何故、スターシャは地球に波動コアを渡した際に軍事転用の禁止を通告しなかったのか」ということであり、この点について私は
①伝える予定だったがユリーシャが意識不明、サーシャは死亡というアクシデントがあって伝えることができなかった。
②イスカンダルにおいて波動エネルギーの軍事転用の禁止は固定概念化しており、他の星もそうだと思い込んでいた。
という二つの可能性をあげました。
しかし、本日、この問題を改めて考えてみると、そもそも波動砲はロストテクノロジーであり、地球が開発に成功するとは想定できなかったという可能性があることに思い浮かびました。
波動砲は失われた技術だった?
実は2199年時代において波動砲は完全に忘れ去られた兵器であり、その存在を知るものは非常に限られています。
実際、地球より星間国家としては先輩格であるザルツ出身のシュルツは浮遊大陸戦で初めて波動砲を目撃した時、その正体を知ることができませんでした。
またガミラスも第8話で多くの高官が波動砲を直に見ましたが、その兵器の正体が波動砲であることに気づいたものはおらず(例外的にデスラー総統は気づいていたと思いますが)、タラン兄のみが「開発中の兵器に似ているな」と感想を漏らしただけです。
このことから分かることは、かつてイスカンダルが有していた波動兵器は完全に忘れ去られた存在であり、ガミラスですら1から開発を進めなければならなかった兵器だったということです。
このようになっている理由としては、イスカンダルが波動兵器を封印した際、その製造技術は完全に破棄し、後世に伝えなかったためではないかと思われます。
その為、2199年当時において波動砲は製造法はおろかその存在自体忘れ去られたロストテクノロジーと化していたのではないでしょうか。
これは決しておかしなことではありません。
例えば、現在の日本において戦艦大和の46センチ砲を再現することは不可能と言われています。
純粋な工業力や技術力はかつての日本と比べて、現在の方が高いにもかかわらずです。
これは戦後70年以上の時の流れの中で戦艦の主砲を作り出す技術が失われてしまったためです。
つまり一度失われた技術を取り戻すことはほぼ不可能であり、仮に再現できたとしてもその為には長い年月にわたる研究が必要となります。
ましてはイスカンダルが大帝国として君臨していたのは数百年、場合によっては千年単位も昔のこと。
それほどの時間が経過している以上、完全に失われたはずの波動砲が2199年にふたたび開発されるとはスターシャも思ってはいなかったのでしょう。
ちなみにデスラー総統は昔からスターシャと個人的に交友関係があったことから、イスカンダルがかつて有していた波動砲の存在を調べ上げることができたのだと思われます。
そしてイスカンダルとの大統合の象徴として失われた波動砲の再現を目指し、腹心であるタラン兄にその開発と建造を密かに命じたのが、デスラー砲開発の真実ではないでしょうか。
スターシャがCMSの受け渡しを渋った理由
では何故、ロストテクノロジーであった波動砲を地球は簡単に開発することができたのか。
この理由としては
①真田という天才が当時の地球にいたこと
②波動エネルギーに関して無知だったこと
という2つの要素が組み合わさった結果だと思われます。
当時の地球は波動エネルギーを利用したワープ技術すら存在しないほど「波動エネルギー」に関して無知でした。
しかしこれは逆に言えば「波動エネルギー」が有する危険にも気づいていないということであり、例えばガミラスの科学者なら顔が引きつるような危険な研究や行為も平然とすることができたのではないでしょうか。
そしてそのような環境の中で真田という天才が「波動エネルギー」を研究し続けた結果、失われたはずの波動砲の製造技術を偶然見つけだしてしまったのではないかと思われます。
このように考えると、スターシャがCRSの受け渡しを渋った理由がよく分かります。
地球人サイドから見ればわざわざ呼び寄せておいてCRSの受け渡しを渋るスターシャの態度は理不尽に思えてしまいますが、彼女からしてみれば地球人は1年という短期間でロストテクノロジーであった「波動砲」を復活させてしまった存在であり、普通に考えて「なに、こいつらヤバ過ぎる」と思ってしまうのが当然です。
もし私がスターシャと同じ立場に立ったとしても「この連中を助けて大丈夫かな?」と躊躇してしまうでしょう。
むしろ周囲の説得があったとはいえ、数日で決断したスターシャは考えようによってはかなり良心的だったと言えるかもしれませんね。
コメント
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意図的にイスカンダルが理論や製法技術を隠蔽したと考えるのが自然ですよね、スターシアさん自身が悲劇であり過ちの元凶と認めた訳ですから。
もし開発されなかった理由が他にあるとすれば、あちこちで言われている事ですがガミラス製の波動コアは最大出力が低い代わりに安価で製造に掛かる時間も短いという特徴がある為、というのが有るのかもしれませんね。(第二バレラスの機関部には大小様々な波動コアが有りましたし。)
恐らく波動砲を使用するにはコアの性能も関係するのでは?、ガ製のコアには波動砲は不向きでそもそも兵器に転用する考えが浮かばなかったのかもしれませんね、もしかしたらそれを見越してわざとそういう特性のコアをイスカンダルが提供した、という可能性も。
天才である真田さんに詳細な波動理論と製造技術、イ製のコアとが揃った時、波動砲が復活したのは必然だったのかもしれません。
そしてCRSを引き渡すのをしぶったのは、地球人が過去のイスカンダル人に良く似ているなどという理由が有ったのかもしれません。(無論それ以外に引き渡しが古代守との永遠の別れを意味する、というのが有ったのも確かでしょうけれど。)
もしそうだった場合、地球人類が時間断層を放棄したのは途轍もない英断だったという事に、2205でやっと本当の意味でイスカンダルに認められるとかだったら面白いですね。
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オールドファン様、コメントをありがとうございます。
私も過去の記事でも触れていますが、イスカンダル製の波動コアと比べて、ガミラス製や地球製の波動コアは質が落ちるというのは間違いなくあると思っています。
逆にいえば、ヤマトが他の波動砲艦と比べて圧倒的な強さを誇っているのはイスカンダル製の波動コアを使っているからではないか考えています。そのことについて当事者たちが気が付いているかは微妙なところですが。
何はともあれ、イスカンダル(というよりスターシャ)にとって、地球が波動理論を短期間で解き明かすことができたというのは完全に予想外だったのは間違いなさそうですね。
>地球人が過去のイスカンダル人に良く似ているなどという理由が有ったのかもしれません。
地球がどうこうというよりも、何百年も様々な星に介入してきたイスカンダルだけあって、必要以上の力を持った星がその後どのようなことをしでかすかは簡単に予想できたのかもしれません。
勿論、その悪しき例の一つにイスカンダルそのものも含まれていると思いますが。
>地球人類が時間断層を放棄したのは途轍もない英断だったという事に、2205でやっと本当の意味でイスカンダルに認められるとかだったら面白いですね。
こういう伏線回収は良いですね!
また2202の古代君の言動が本編内で「正しかった」とされるような描写は存在していないので、2205ではしっかり認められて欲しいです。
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「波動エネルギーに対して無知だった」という考えは現代の核エネルギーに通じる話だと思います。核兵器はもちろんですが核開発の初期のころは危険性の高い実験をやっていたようですし(デーモンコアとか)。
大和の主砲は失われた技術としてよく名前があがる物の一つですね。でもヤマトは実弾射撃してたよな?とも一瞬思いましたが「大和の主砲の再現」ができないのであって「ヤマトの主砲」は使われている技術がそもそもちがうことで納得させています。
話は変わりますが「ミッドウェー」をようやく観ました。個人的にですがまあまあという評価でした。よく出来ていると思う部分もありましたが気になる点もあったというところです。
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最初の敗残兵様、コメントをありがとうございます!
また返信が遅れてしまい大変失礼いたしました
>核兵器はもちろんですが核開発の初期のころは危険性の高い実験をやっていたようですし(デーモンコアとか)。
ある意味無知こそが科学技術を発展させるために一番必要な予想なのかもしれませんね。
>「ミッドウェー」をようやく観ました。
おっ、「ミッドウェー」を見たのですか!
私も気になってはいるのですが見に行くまでにはいたっておりません。
DVDが発売されたら購入しようかなとは思っています。
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こんばんは。
かなりのご無沙汰です。
わたしが書き込みをすると長くなるので反省しつつ、ボリュームを下げて投下w
なるほど波動コアについては皆さんかなり深く掘り進めていますね。
わたしなどはガ製コアは性能面で決して悪いのではなく、恒星間航行用に優れてたタイプなのではないかと思っていました。
比較にもなりませんが、かつてのVHS方式とβ方式。あんな感じで特性が別方向に向いているというといいのかなぁ。
一方は汎用タイプ、もう一方はエンジンタイプ。だからデスラー砲は赤く光り、地球製は白色とか。そんな感じだったらいいなーw
でわ、妄想しつつおやすみ!
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パステヤージュ様、コメントをありがとうございます。
>わたしなどはガ製コアは性能面で決して悪いのではなく、恒星間航行用に優れてたタイプなのではないかと思っていました。
なるほどこれは目からウロコです。
確かにビーメラで回収された波動コアは記録機能を特化したタイプであったことを考えると、ガミラス製の波動コアが恒星間航行用に特化したタイプであった可能性は十分あり得ます。
特にガミラスは第二の母星探索の為により長い航続距離の艦を必要としていたわけですし。